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宗関寺 北条氏照の供養塔、修復へ 破損 老朽化か

タウンニュース

北条氏照の供養塔(中央)と倒れた中山家範の墓石(右)

元八王子町3丁目の宗関寺にある北条氏照の供養塔と、その家臣の墓が破損してしまい現在、修復へ向けて動いている。

氏照は八王子城の城主として名をはせた人物。供養塔は、その家臣だった中山勘解由家範(かげゆいえのり)の孫・中山信治が氏照の100回忌に際して造立したもので、両脇に中山家範と自身の信治の墓がある。この供養塔と墓は、東京都の指定旧跡で日本遺産にも認定されている文化財だ。

破損がわかったのは2024年6月12日早朝。供養塔の上部が折れて転がり落ちており、家範の墓石である自然石がぱったりと地面に倒れているのを里山管理に訪れた男性が発見し、すぐさま宗関寺の足利崇昭住職へ知らせた。

足利住職は「原因は不明。地震の影響や老朽化ではないかと予想します。これまでに修復した形跡もあるので今回が初めてではなさそう」と話す。

足利住職は檀家総代を務める山本彰さんと相談。修復費用などを見積もったところ、立地条件や文化財であることなどから依頼が難航。費用もかさみ都の補助金を利用しても、総額の半分以上を寺が負担することになった。

足利住職は「八王子城を訪ねるルートから外れているので、供養塔と墓の存在を知らない人が多い。まちの文化財として修復するので、ぜひ知ってもらいたい」と思いを語った。

修復工事は1月15日からはじまり、1カ月程度を見込んでいる。完了時期がわかり次第、魂を入れる「開眼」を行い、お披露目となる。

足利住職(右)と山本総代

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