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小田原城こども遊園地  被害甚大も再開目指す 来年度めどに遊具メンテ

タウンニュース

再開に向けて豆汽車のメンテナンス作業を行っている

8月末に発生した台風10号に伴う大雨の影響で、小田原城址公園内のこども遊園地は土砂崩れが発生し大きな被害を受けた。この影響によりこども遊園地は現在臨時休園しているが、来年度の再開に向けて復旧作業や遊具のメンテナンスが進められている。

被害を受けたのは遊具3機と両替機1台で、遊具近くのサクラが倒れ土砂崩れが発生。遊具と両替機は約5メートル下の空堀へ滑り落ちた。崩れた斜面は現在応急処置を施しており、今後は文化庁と協議し委託業務で復旧作業が進められるという。市担当者によると2年前の大雨で遊園地東側の斜面が崩れたことはあるが、遊具が被害を受けたのは初めて。

段階的に閉園の方針

こども遊園地は1950年に小田原城址公園内に開園。かつて設置されていた観覧車や飛行塔、メリーカップなどは撤去されたが、今もなお市内外の子どもたちや親子連れに親しまれている。

一方で遊園地の位置する場所が59年に国の史跡に指定されると、城址公園は文化財保護の観点から史跡整備や保存計画が進められ、市は93年に「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」を策定した。これにより、こども遊園地は将来廃止する施設と定められ、遊具の寿命を見据え段階的に撤去される方針が示されている。

「なんとか現状維持を」

老朽化による撤去や今回の大雨被害により遊具の数が減少する中、「現在残っている遊具をなんとか維持したい」と、遊園地を管理する市事業協会は来年度の再開に向けて遊具のメンテナンス作業を進めている。

遊具の多くは製造から30年以上が経過しており、不具合が発生すると部品を取り寄せるなど、何度も修繕を重ねて現在まで維持している。遊園地の名物である豆汽車は、酷暑の影響で線路がゆがみ、台車は経年劣化によるサビで穴が空いた箇所もあるという。豆汽車は今後、再開に向けて溶接や塗装を新たに施す予定。

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