「オファーを断る理由はなかった」徳島ガンバロウズ、キャプテン塚本雄貴選手の覚悟!〈直撃インタビュー第1回〉【バスケ/Bリーグ】
徳島ガンバロウズの絶対的司令塔・塚本雄貴選手に直撃インタビュー第1回
NBA挑戦中の河村勇輝選手(メンフィス・グリズリーズ)の活躍や、パリ五輪での日本代表の奮闘など、日本の「バスケ熱」が高まっています。国内プロバスケットボールリーグ・Bリーグも同様で、開幕9シーズン目を迎えた今季はB1人気クラブの主催試合チケットがプレミア化するなど、その人気は右肩上がり。こういった流れは1部に該当するB1のみならず、B2、B3にも波及しています。
『ラブすぽ』では今回、現在B3を舞台に戦う徳島ガンバロウズに取材を慣行! Bリーグ初参入となった昨シーズン、いきなりレギュラーシーズン5位でプレーオフに進出する快挙を達成したクラブでもある徳島から、チームの絶対的司令塔である塚本雄貴選手のインタビューをお届けします!
【全3回の第1回】
――クラブ創設2シーズン目、塚本選手にとっても移籍2年目となる今シーズンですが、徳島の環境には慣れましたか?
塚本 だいぶ慣れてきました。馴染むのは早かったと思います。
――塚本選手は神奈川県出身。高校、大学、そしてプロでのキャリア(八王子ビートレインズ→東京サンレーヴス→横浜エクセレンス)もこれまではずっと関東圏でした。それでも移籍への迷いなどはなかった?
塚本 これは僕個人の願望でもあったんですけど、一度は地元を出て地方に住んでみたいと思っていたんです。見たことのない景色や、経験したことのない環境に身を置くことも自分にとっては必要だなと思っていた矢先に徳島からオファーを頂いたので、正直断る理由がなかった、というのが本音です。
――いざ移籍してみて、徳島は良いところですか?
塚本 めちゃくちゃ良いところです。もともと自然に触れることが好きなんですけど、徳島は身近にそういう自然がある。たとえば関東だったら海に行くのに1時間半かかったり、山だったらさらに時間がかかったりするじゃないですか。でも、こっちでは海も山も身近な存在で、都会では感じることのできないものをもらえている気がします。
――緊迫したシチュエーションに置かれることが多いアスリートだからこそ、大自然に「癒し」を求める部分もありますか。
塚本 そうですね。なんというか……デトックスできるんですよね。たとえば現代病とも言われる「スマホ依存」も、僕なんかはまさにそれで(笑)。でも、たとえばオフの日はスマホをいじらずに自然の中で頭の中を一度フラットにしたり、カフェでゆっくりしてリラックスしたり、試合を振り返ったり。関東にもカフェはありますけど、こっちはもっと静かで、自分の時間を過ごせる感覚があります。
――お気に入りのカフェもあるんですか?
塚本 いろいろ巡っていて探しているところなんですけど、ひとつ挙げるなら『BANDAI CAFE』さんですかね。僕だけじゃなく他の選手やコーチも通うようなところなんですけど、オーナーさんも徳島の選手だと知ってくれていて、「頑張ってね」と声をかけてくれたり、すごく良くしてくれています。アスリートからしたらありがたいヘルシーなメニューも、「オフだからちょっとがっつり食べようかな」という要望に応えてくれるようなメニューもあるので、とても重宝させてもらっています。流行のアサイーボウルもありますし、オススメですよ。
――オンコートのお話も聞かせてください。B3参戦2シーズン目となる今シーズン。ここまでの手ごたえは?
塚本 開幕直後はケガ人も出て、CO(クリストファー・オリビエ選手)が急遽加入するなど、自分たちが本来やりたいバスケットから軌道修正することも求められました。もちろんCOは点も取れるし、僕らがそれにアジャストする必要もありました。ただ、チームとしてはその形も徐々にモノにできるようになりましたし、COは結果的にチームを出ましたけど(※11月11日に契約満了)、彼がいたときも、そうではない今も、状況に応じてやるべきことがやれている感触はあります。
――ケガ人が出てしまうことはアクシデントで、ある意味で仕方のないこと。その中で、補強した選手も含めてどういうバスケを見せられるか。
塚本 開幕から2~3カ月の間にいろいろなバスケを経験したことで、逆に僕らも「ガンバロウズバスケって一体なんだろう」と再認識することができました。もっとアップテンポに進めることや3ポイントも早いタイミングで狙って沈めていく――そういう自分たちのバスケを取り戻してこれているので、シーズン中盤、後半に向けても手ごたえを感じています。
【第2回へ続く】
写真・徳島ガンバロウズ提供
文・花田雪