藤枝明誠が藤枝東とのダービーに快勝、数的有利生かして4発<サッカー高円宮杯U-18プリンスリーグ東海第9節>
<サッカー高円宮杯U-18プリンスリーグ東海第9節>
藤枝明誠 4(2−0、2−1)1 藤枝東
ボランチ鈴木洵のフリーキックで先制
どちらも勝てば首位ターンが決まり、負ければ一気に6位に後退してしまう大一番。注目の藤枝ダービーを制したのは、県総体初戦敗退からの巻き返しに燃える藤枝明誠だった。
両チームの明暗を分けたシーンは開始17分に訪れた。藤枝明誠の萩原柊太(T&T出身)が最終ラインの背後に飛び出してGKとの1対1に持ち込むと、藤枝東の守備陣がエリア手前でたまらずファウル。主審から一発レッドの判定が下された。
これで獲得したフリーキックをボランチ鈴木洵が右足で鮮やかに放り込んで先制。藤枝明誠が一気に流れを引き寄せた。
前半38分には、最前線でパスカットしたFW水上大和(ホンダFC出身)がGKとの1対1を決めて2点目。後半35分にキング栄志(ホンダFC出身)がPKを成功させると、3分後には右クロスを萩原が頭で押し込んでダメ押し。ロスタイムに1点を失ったものの、危なげなく勝ちきった。
県総体は初戦敗退
藤枝明誠は初の頂点を狙っていた県高校総体の初戦で、富士東(東部地区7位)にまさかの0−1敗戦。相手のひたむきな守備を最後まで崩すことができなかった。
松本安司監督は振り返る。「シュートを17本打ちながら、ゴールを奪えなかった。それはさすがに言い訳できない。自分たちは下手くそなんだから、言い訳せずにコツコツやっていこう、これから見返していこうと選手たちには伝えました」
キング栄志主将の呼びかけで200人を超える部員を集めたミーティングも開かれた。「試合に出られなかった選手たちの気持ちも伝わってきました。チームが一つになるしかないので、みんなに謝罪して、もう一度頑張っていこうと話しました」
藤枝明誠はリーグ前節まで清水エスパルスユース、ジュビロ磐田U-18と難敵相手に連敗していたが、この日、互いの意地がぶつかり合ったダービーで3試合ぶりの勝ち星。首位奪回に成功した。
キング主将はチームのまとまりにも手応えを感じ始めているという。「リーグ前半戦最後の試合で、今までやってきたことが少しは出せたかなと思います。県総体のこともあるので、これからもチャレンジャーの気持ちを忘れずに戦っていきたいです」
念願のプレミアリーグ昇格と4年ぶりの全国選手権出場へ、“メイセイ”が勢いを取り戻す一戦となった。