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BTSハグ会キス騒動は「日本人のおばさん」犯人説も…弁護士に聞く“推し活”セクハラ認定の境界線

コクハク

ジンとハグする“権利”は抽選で選ばれた1000人のファンに…/@seoshoom via X via REUTERS

BTSジンのイベントでファンによるセクハラ疑惑がぼっ発

ジンとハグする“権利”は抽選で選ばれた1000人のファンに…/@seoshoom via X via REUTERS

 韓国のアイドルグループBTS(防弾少年団)のJIN(ジン)が開催したイベント「2024 FESTA」に参加した女性ファンによるセクハラ疑惑が波紋を広げている。

 今月13日、韓国軍兵役義務を終えて除隊された最年長メンバーのジンが、人数限定で「ハグ会」を実施。そこで女性ファンのひとりがジンの頬に唇を寄せ、キスしようとした姿が写真や動画で拡散され「セクハラではないか」と物議を醸した。

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日本人ファンが犯人説も

 そして別のファンによって韓国警察に告発され、19日には立件前調査に乗り出したと韓国メディアが報じている。しかも、現地ではセクハラ疑惑の“犯人”が「日本人ファン」の可能性があると報じられ、日韓のSNSで炎上騒ぎに…。

 同じくエンターテインメントの世界における日韓問題として記憶に新しいのが、韓国出身のDJ SODAのセクハラ騒動だ。昨年8月に大阪で開催された音楽フェスで、DJ SODAが複数の観客から胸などを触られたとSNSで告白。所属事務所とイベント会社が観客の男女3人を不同意わいせつと暴行容疑で告発し、その後、賠償金なしで加害者側と和解した。

主催者側がファンに“疑似恋愛”を煽っている側面も

 推し活をする人にとってはアイドルとの接触は貴重な機会だが、羽目を外して「セクハラ」認定されたら…。民事事件に詳しい弁護士の山口宏氏が言う。

「今回のハグ会でキスを迫った事例でいえば、男性アイドルの唇にキスしたり、下腹部(女性相手であれば胸も)に触れたり、服をめくるといった直接的な性加害ではないので、セクハラで立件するのは難しいでしょう。一般社会のセクハラ事件とは性質が異なり、握手会やハグ会などの身体的接触のあるイベントは主催者側がファンにある種の疑似恋愛を煽っている側面があります。実際、こうしたイベントには禁止事項を細かく明示していないことが多くみられます」

ある程度のサービスは“想定済”

 仮に抱きついた時に推しの首元に唇が当たってしまっても、すぐにアウトではないという。事務所は有料イベントとして開催しており、ファンは応募するためにCDやグッズを大量に購入したり、ファンクラブに入会したり、数十秒の交流のために何時間も列に並んで待っていたり…。お金と時間をかけているため、事務所もある程度のサービスは想定しているとみなされるからだという。

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「ハグ会も、見ていた別のファンが告発しています。事務所から告発されるのは、直接的なわいせつ行為や生命の危機を脅かす場合。もし告発されたとしても情状酌量や賠償金なしの和解になる可能性が高い。プレゼントも危険物やわいせつ物でなければ問題はありません。

 ただし、結局、推しへの過剰な接触を問題視するのは“ライバル”である別のファン。罪に問われなくても、ファン同士のコミュニティを壊す行為は、自身の居場所を失うことにも繋がりますから、節度を持って活動しましょう」(山口宏弁護士)

 常識外れの行動はネットに晒される時代。社会的制裁を受けることになりかねず、くれぐれも推しが目の前にいても羽目は外さないように。

(コクハク編集部)

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