「価値あるきもの」次世代へ 呉服のプロがリユース品提供
きものをもっと気軽に着て、好きになってもらえたら―。
中区のシルクセンターで3月13日(木)と14日(金)10時〜17時(14日16時)、「きものフェア」が行われる。会場に並ぶのは、訪問着から久米島紬や大島紬、黄八丈といった日本の伝統工芸まで全て「リユースきもの」だ。
同イベントを企画する池田喜政さん(73)=中区上野町=は、大手百貨店の呉服担当として長年活躍し、現在は「きもの相談処いけ田」を主宰。近年様々な相談を受ける中で、多くの「価値あるきもの」が自宅のタンスに眠り「不要なきもの」として扱われている現状を目の当たりにしてきた。「一番は自身で着てもらうこと」と考えアドバイスしているが、今回のイベントでは「着てくれる方に譲りたい」と引き受けたきもの、帯、羽織を1000円〜と、できるだけ購入しやすい値段設定で提供するという。
そのほか呉服のプロの目利きで厳選したリユース品を新品価格の8、9割引きで販売するほか、きもの初心者に楽しみ方を伝える無料講座を開催。13日「きものの種類とTPO」、14日「リユースきものをお得に楽しむ」(各日10時30分と15時)。洗いやしみ抜き、寸法直しでよみがえらせる「リボーンきもの」も。入場無料。「日本の伝統文化を次世代へ繋いでいきたい」と池田さん。同日会場で「かながわシルクフェア」が開催されている。(問)【携帯電話】080・6585・9563