大原沖の深海釣りで本命『メヌケ』を捕獲成功【大原・鈴栄丸】ゲストに良型キンメが続々
大原沖のメヌケ(アコウダイ)が好調との知らせを受け、友人を誘って出かけてきました。提灯行列こそ達成できなかったものの、当日は本命全員安打に加え、ゲストの良型キンメが大漁で大型クーラーほぼ満タン!釣行をレポートします。
大原沖のメヌケ釣りが好調!
1月から3月にかけての釣り物といえば、他の時期に比べて少なく、陸っぱりに至っては一部の魚種以外極端に釣れない時期。加えてこの時期は寒さに耐えながらの釣りになるので、自然と釣り場から足が遠のいてしまいます。それでも若い頃は、往生際悪くせっせと釣り場に通っては軽いクーラーボックスを持ち帰っていたのですが、アラフィフにさしかかった辺りからというもの、この時期は無理に釣りに出かけることがめっきり少なくなりました。
しかし、そんな「釣りに不向き」な時期に、大原沖のメヌケ(アコウダイ)釣りが好機を迎えた様子。「熱々の美味しい鍋が食べたい!」。寒いからこそいざ出陣!
深海釣りの道具類
今回お世話になった船宿は大原の鈴栄丸。通年メヌケ狙いの船を出してくれる関東の深海釣りフリークにとっては貴重な船宿です。狙う水深は200mから600mでオモリは500号を使用。
ということで、竿はこれに対応する深海竿(オモリ負荷300~400号)となり、リールはPEライン10~12号を巻いたミヤマエならコマンド9以降、ダイワならシーボーグ1200辺りが標準となります。因みに釣行当日は、この2つ(コマンド、シーボーグ1200)が半々でした。
仕掛け
仕掛けについては、筆者はメヌケと、ゲストの良型キンメの両方に対応できるようネムリムツ20号、幹糸30号、ハリス20号で、50cmの掛け枠で仕掛けを作成(ハリス70cm、幹間150cm)。捨て糸は2m。また、同時にアブラボウズも狙うなら、一番下の針を30号等大きくするのもあり。筆者は後半の400m以深のポイントで、中オモリと共にこの仕掛けを使用しました。
また、鈴栄丸ではお祭り防止の観点で釣り客は全員右舷に並び、後ろ(トモ)から順に仕掛けを投入していくので、掛け枠に仕掛けを巻く際は「左手掛け枠右手オモリ」となるように巻いておくと良いでしょう。尚、どうしても掛け枠による投入に自信がなければ、磁石版を用意し、針数を8~6程度に減らし、船縁に針を並べ、オモリを前方に投げ入れる方式でも可。自分に合ったスタイルで釣りを楽しみましょう。
エサはイカタン、もしくはサバタンを準備しておけば問題はなし。ただし、アブラボウズを狙う場合はイカ丸ごと一杯等、それ相応の大きめのエサを準備しておくと万全。また鈴栄丸では受付時にエサ、仕掛けを購入することも可能とのことです。
最初は250~300mの浅いポイント
べた凪の中、大原港を出た船は2時間程走ってポイントに到着。船がスローダウンするとともに、キャビンから出て準備に取り掛かります。タックルを固定し、若船長が準備してくれた船の電源にプラグをセットし、仕掛けを道糸に連結。皆が準備できると、船長から投入開始のアナウンス。トモから順番に投入していきます。鈴栄丸での投入回数は6回。失敗してしまうと1回お休みとなってしまうので、細心の注意を払って投入。
やがてオモリが着底し、それとほぼ同時にガクガクとアタリ発生!巻き上げのタイミングは自由なので、5分程待ってからリールの巻き上げボタンを押します。上がってきた仕掛けには小ぶりも混じっていましたが、キンメが6匹ついてきました。続く2投目では全てキロ サイズのキンメ5匹!本命ではありませんが、本命に負けず劣らずの「嬉しいお土産確保」に安堵!
3投目からは深いポイントへ。3投目は400m近いポイントということで、下針にアブラボウズ仕様の針を付けた仕掛けに変更。しかし……と言っては失礼ですが、この流しでも釣れた魚はキンメ。周りを見渡しても本命は上がっていませんでした。しかし4投目でポツポツ1~2点掛けでメヌケが上がり船中歓声が沸く。ラスト2投に期待が膨らみます!
本命キャッチに安堵
5投目は480m。着底してオモリトントンの状態を作ると、キンメの途切れず「ガクガク」が続くアタリとはまた違った、竿先を叩くようなアタリ発生!駆け上がりということと、何となく上針に喰ったっぽかったので(実際は下から3番目でした)糸は送らず。そして数分待って巻き上げ開始。
キンメを引き連れ、ようやく筆者も念願のメヌケ(アコウダイ)を一本浮上させることに成功!続くラストの6投目でもメヌケらしいアタリがあったものの、巻き上げの途中でシャークアタックに遭遇し、オモリごともっていかれてしまう。しかし、これまでキンメのみだった同行者がこの流しで本命を一本あげることができホッとする(メヌケは船中1~4)。
仲良く本命一本ずつ、そして良型キンメ19匹(釣った人は30位とのこと)という充分なお土産確保にてこの日の釣りを終了することができました!
帰宅後は高級魚づくしに舌つづみ
釣行日の夜は、ささっとキンメ3匹を使って炙り刺し、湯引きでのカルパッチョ、ナメロウ、煮つけ、アラ汁を作り、泥酔そして気絶という「勝利の方程式」にて長い一日を終える。そして翌日の晩は満を持して「メヌケ鍋」を製作。
釣り人の「あるある」かどうかはわかりませんが、二人そろって大漁に恵まれると帰りの車中は必然的に料理の話題に花が咲き、そしてこの日は「味噌仕立てのメヌケ鍋は美味い!」という答えに辿り着きました。
湯引いたアラでじっくり出汁をとり、焼き豆腐、マイタケ、そして魚の下処理終了後に採ってきたセリ、メヌケ。妻の言葉をそのまま使うと、「出汁が効いたスープが特に美味しい!」。勿論身も美味しかったのですが、この魚で作る鍋、特に余ったスープで作る〆のうどん、雑炊は別格!他の追随をそう簡単に許しません。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>