あなたは大丈夫?今の時期に多い「人間関係リセット症候群」とは?陥りやすいタイプ、いい人間関係を築くコツを専門家に聞きました
連絡先を衝動的に削除。なぜ起きてしまうのか?
新生活が始まり、良くも悪くも自分の生活を大きく変えることができるこの時期に、「リセット症候群」とも呼ばれる周りの人との関係を極端に絶ってしまう人がいるそうです。「人間関係リセット症候群」について、総合情報サイト「All About」の恋愛・人間関係ガイドでコラムニストのひかりさんに、SBSアナウンサー牧野克彦が聞きました。
<目次>
・人間関係リセット症候群とは
・好きだと思える自分に変わる3つのポイント
・それでも人間関係をリセットしたくなったら
・いい人間関係を築く秘訣、SNSとの向き合い方
人間関係リセット症候群とは
牧野:まず「人間関係リセット症候群」とは何か、どういう人を指すのか教えてください。
ひかり:相手が信用できない人とか、離れた方がいい人という訳ではないのに、ちょっとした仲違いから衝動的に、連絡先やSNSのアカウントを削除し、人との繋がりを絶ってしまう人のことを指します。
牧野:周りの人は突然のことでびっくりしてしまいますね。周りの人間関係が嫌でそういう行動に走ってしまうんですか。
ひかり:人付き合いが何もかも嫌になって切ろうとしてしまうことよりも、実は一番嫌になっている存在は誰かというと自分自身なんです。そんな自分が嫌いだから、自分が置かれた環境を壊して、新たな自分に生まれ変わろうとしたがるんです。
逆に言えば、自分のことを受け止めてくれる気の合う人、好きな人たちと接していたらリセットしたいとは思わないはずです。
牧野:なるほど。本当に変えたいのは、人間関係ではなく自分自身ということですね。
ひかり:「人間関係リセット症候群」の人は、自分に自信がないことで人に合わせ過ぎていたり、本当の自分を出せなかったりして、人付き合いが段々つらくなってしまうんです。だけど本当はそんな時、人間関係をリセットするのではなく、自分自身を変えて「自分を好きになる」ことを目指した方がいいでしょう。
好きだと思える自分に変わる3つのポイント
牧野:具体的には、こういったリセット癖のある方はどうしたらいいのでしょうか。
ひかり:やはり「好きだと思える自分」に変わる必要があります。ポイントは3つあって、まず1つ目は「自分のどんな所が嫌いなのかをきちんと把握すること」です。例えば、相手に合わせすぎて言いたいことを言えない自分が嫌だと思っていることに気づくとか。性格がすぐにガラリと変わることは難しくても、昨日より今日、今日より明日と少しずつ嫌なところが改善するできたら、自分のことを好きになっていけると思うんです。
牧野:そうですね。2つ目のポイントは?
ひかり:「自分を誇れなくなるような行動は控える」ことです。
牧野:例えばどんな行動ですか。
ひかり:自分でも「これはずるい」と思っていることで、ついやってしまうことってあるじゃないですか。それを続けていると、自分のことを好きじゃなくなったり、知らぬ間に潜在意識で自分を責めたりしてしまいます。なので、日頃の行動を1つ1つ改善していくことが大事で、結果的に自分を好きになることに繋がると思います。
牧野:お天道様に見られても誇れる自分でいられるように行動することですね。
ひかり:3つ目は「こういう行動をする人は尊敬できる」と思うことを心がけることです。街で困っている人がいたら、ちょっと手を差し伸べて助けてあげるとか、「今日はちょっといい事をしたな」と誇れる行動をすると、人は自分自身を好きになっていけると思います。
牧野:無理のない範囲でそういう自分に寄せていくんですね。
ひかり:そうです。ちょっとずつやせ我慢をすると、心の器が少しずつ大きくなっていくというか。
牧野:そういう風に自分の意識を持っていかないと、環境を変えても同じことが起こってしまいそうですよね。
ひかり:結局、人間関係が変わると問題が解決すると思われがちですが、「類は友を呼ぶ」というように、まず自分が変わることで付き合う相手が変わったり、取り巻く環境も変わったりするものなんです。
牧野:なるほど。リセット症候群の人は連絡先もすべて消してしまうこともあるようですが、後から「あの人と連絡を取りたいな」と思うことも出てきますよね。
ひかり:はい。自分が実は悪かったと気づくと、連絡を取って謝りたいということもあるでしょう。大人なのですから、衝動的な行動は押さえて冷静になることが大切です。自分が損するだけなので。
それでも人間関係をリセットしたくなったら
牧野:それでも人間関係をリセットしたくなった時は、どうしたらいいですか。
ひかり:電話番号を変えたり、連絡先のデータを消去したりする前に「一旦、相手との距離を空けることに留める」のがいいと思います。わざわざ縁を切らなくても、会う回数や連絡が減れば、自ずと繋がりは薄くなっていきますから。わざわざ波風を立てる必要はないと思います。
牧野:でも家族や恋人が相手の場合、距離を空けるのが難しいですよね。
ひかり:濃い繋がりのある相手には、正直に「今は1人になって、自分と向き合いたい」と伝え、そっとしてほしいと頼んだ方がいいです。そして、 本当にかまって欲しくなければ、人から心配される行動は避けるべきです。じわじわと距離を空けていくのがポイントです。
いい人間関係を築く秘訣、SNSとの向き合い方
牧野:ひかりさん流の「いい人間関係を築く秘訣」は何でしょうか。
ひかり:まずは「自分との関係を良好にする」ことが大切だと思います。逆を言えば、自分とうまく付き合えていないのに、人とうまく付き合うのは難しいですね。
牧野:SNSで不特定多数の人と繋がれてしまう時代です。SNS上の人間関係で、工夫していることはありますか。
ひかり:SNSに疲れてしまった時は、「携帯を一日触らない」「SNSを見ない時間を作る」などがいいですね。自分の心が整っていない状態でSNSを発信すると、炎上に繋がることを発信してしまう危険があります。酔っ払ってつい書き込んでしまい炎上するケースも耳にします。SNSはリアルに自分のことを知らない人との繋がりもあるので、誤解されやすい環境でもあります。
人によって言葉の使い方の得意不得意もあるので、まずは自分の心をちゃんと整えてからSNSと関わることが大事ですね。
牧野:皆さん、まずは自分自身との関係を良好にすることを心がけてください。ひかりさんありがとうございました。
※2025年3月27日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。今回お話をうかがったのは……コラムニスト ひかりさん
総合情報サイト「All About」恋愛・人間関係ガイド。2009年に夕刊フジでのコラム連載をきっかけにコラムニストに。近著に書籍『“子供おばさん”にならない、自分らしい恋愛』、書籍『愛される人の境界線』(KADOKAWA)など。ブログ「ホンネの “子供おばさん”日記」で、アメブロ公式トップブロガーとして活動。