【平塚 イベントレポ】リーディングドラマ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』 - 人気作品をふたりの女優が熱演
2025年5月24日（土）に、平塚市にある「ひらしん平塚文化芸術ホール」にてリーディングドラマ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』が上演されました。
この舞台は神奈川県民ホールが企画製作を行う事業で、横浜市の神奈川県立青少年センターを皮切りに、大阪、北海道、愛知、福岡と全国を回り再び神奈川へ、そして東京で千秋楽を迎えるツアーです。
リーディングドラマとは？
原作：「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」廣嶋玲子・作 jyajya・絵偕成社刊
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』は廣嶋玲子原作の人気児童文学作品。
アニメ化や映画化もされ、年齢を問わず多くのファンを集める物語です。
画像出典：湘南人
今回は、リーディングドラマという形での公演。
リーディングドラマとは、演劇的要素を取り入れながら、朗読をする上演スタイルです。
台本・演出を手掛けたのは、主演の白石加代子さんとのタッグ歴も長い笹部博司さん。
今回の舞台について以下のように話してくださいました。
「面白い本を読むと血沸き肉躍る。
それを舞台で表現したくてリーディングドラマに取り組んでいます。
演劇は現実とは対極にあるパラレルワールド。
そこではリアリズムをすっ飛ばしたスペクタクルな舞台を目指したいんです」
その言葉どおり、朗読劇でありながら大原櫻子さんは台本を持たず、白石さんと共に縦横無尽に舞台を駆け巡り、ミュージカルの要素も詰まっていて、役を演じているのはたったの二人ということが信じられないほど迫力満点。
画像出典：湘南人
会場となった「ひらしん平塚文化芸術ホール」の大ホールは1,200席を有する大きな舞台ですが、その広さを超越する圧巻のお芝居でした。
リーディングドラマという名前や出演人数から、なんとなく落ち着いた舞台を想像していた私はすっかり意表をつかれてしまいました。
大ホールを魅了する女優二人の演技力
画像出典：湘南人
「銭天堂」の店主・紅子をはじめ、何役もの語りを務めるのは、多くのテレビや映画に出演されている女優・白石加代子さん。
怪しさと優しさを併せ持つ紅子を見事に演じられていました。
「銭天堂」に迷い込むいろいろな客を演じるのは、歌手としても活躍されている大原櫻子さん。
子どもから大人まで、性別もばらばらな四役の人物を演じ分けるその表現力には脱帽でした。
さすがの歌声を聴くこともでき、感動しました。
また、蛸島由芽さんと村上生馬さんによる二人のダンサーの身体表現、照明や音楽、小道具がとても効果的に使われていて、たくさんのセットがなくとも、場面ごとの風景が目に浮かぶように感じられました。
「銭天堂」の魅力である少し不気味な世界観と、結末の小気味良さがしっかり味わえる素晴らしい舞台に、客席からは大きな拍手が送られました。
平塚で多彩なイベントを楽しむなら
画像出典：湘南人
上演後、会場では原作本などの販売も。
この舞台を機に初めて本を手に取る方もいるようでした。
さまざまな年代の観覧客が演技や演出への感想を交わしながら、興奮冷めやらぬ様子で会場を後にしていました。
画像出典：湘南人
「ひらしん平塚文化芸術ホール」では、こうしたお芝居のほか、コンサートや寄席、展示など幅広い催しを行っています。
平塚駅から徒歩10分以内とアクセスも良く、緑豊かな公園やコンビニが隣接しているためとても訪れやすい施設です。
大好きなジャンルや出演者を目当てに訪れるもよし、新たな出会いを求めて足を運んでみるもよし。
ぜひ、イベントスケジュールをチェックしてみてくださいね！
リーディングドラマ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」
開催日時
2025年5月24日 15:00開演（14:30開場）
開催場所
ひらしん平塚文化芸術ホール 大ホール
住所：神奈川県平塚市見附町16-1
駐車場：なし
チケット料金
全席指定 大人 4,000円、子ども（4歳～高校生）1,000円
主催
ひらしん平塚文化芸術ホール（指定管理者：ひらつか文化パートナーズ）