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「巳」にゆかり 平塚・大磯にも 「宇賀神」まつる寺や伝承

タウンニュース

妙圓寺の八臂宇賀辯財天。辯財天の頭の上に鳥居と宇賀神が見える

2025年は巳年。平塚市土屋の妙圓寺には、体が巳で頭が老人の「宇賀神」を頭上に乗せた「八臂宇賀辯財天(はっぴうがべんざいてん)」をまつっているほか、宇賀神社がある大磯町西小磯には、蛇の伝承が残されている。

八臂宇賀辯財天は妙圓寺の境内にある辯天堂「寳珠殿」にまつられている。8本の手にはそれぞれ、悪いものを寄せ付けないための槍や剣、矛、弓、矢、弁棒などの武器と、願い事を叶えるための宝珠、かぎを持っている。「願い事を叶えてくれる弁天様」として知られており、辯天堂の真下に位置し、辯財天の胎内くぐりができる岩屋霊穴の中には、巳の体がはっきりとわかる宇賀神もまつられている。

今年は干支にちなんで八臂宇賀辯財天と宇賀神とを五色の綱で結ぶ「縁綱」を行う。元日から1年間を予定している。

年初めの巳の日に辯財天に感謝する初巳大祭が1月12日(日)に実施される。護摩供は【1】午前6時〜【2】9時30分〜【3】午後1時30分〜【4】6時30分〜の4回。詳細は同寺【電話】0463・58・1436。

「蛇はお使い」伝承も

大磯町民の証言を記録した「大磯町史民俗調査報告書四大磯の民俗(一)東小磯・西小磯地区」では、子どもの具合が悪くなったときに台所に現れた白蛇の話、キツネに憑かれたという人の家に大きな蛇が出た話など、宇賀神社のある西小磯の町民から「宇賀さんの蛇のお使い」についての伝承が記録されている。大磯町郷土資料館の学芸員は、「畏怖や吉兆などの象徴として蛇は語られてきた。資料は大磯町立図書館でも見られるので、この機会に調べてみては」と話していた。

岩屋霊穴内の宇賀神

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