【FIVE O ONE】誓いを果たした20周年の感動ステージ “再始動”に込めた想いと未来【ライブレポート＆セットリスト】
9月5、6日に東京・NHKホールで開催された「2025 FIVE O ONE：20th Anniversary World Tour in JAPAN Presented by 韓流ぴあ20周年」。SS501のデビューから20年。活動休止から15年という長い時を経て集結したキム・ヒョンジュン、ホ・ヨンセン、キム・キュジョンの3人が届けたのは懐かしさと感動、そして“再出発”のステージだった。公演2日目、6日のレポートをお届けします。
パールグリーンに染まる会場、15年ぶりの再会
暗転したステージに3人のシルエットが浮かび上がると、会場には割れんばかりの歓声が響く。オープニングナンバーは「U R Man」。イントロが流れた瞬間、客席は一斉にパールグリーンのペンライトに包まれ、かつての記憶が蘇る。
「15年という長い間、待っていてくれてありがとうございます。本当に久しぶりですね」。ヒョンジュンの言葉に、メンバーの笑顔とファンの涙が重なる。そして序盤から「4chance」「FAST FAST」とダンスチューンで盛り上げ、大人の落ち着きと力強さでブランクを感じさせないどころか、彼らの“今”を鮮やかに刻みつけた。
「Snow Prince」「Never Again」「Because I'm Stupid」などSS501の代表曲を立て続けに披露すると、ヒョンジュンが「40歳になって“Snow Prince”はちょっと気恥ずかしいので（笑）、素敵な冬の曲を準備しています」と話し会場を沸かせると、続くソロパートでは「Break Down（ヒョンジュンのソロ曲）」などの圧巻のパフォーマンスで場内のテンションをさらに押し上げる。キュジョンはロック調の新曲「On Fire」を全身黒の衣装で熱唱。ラストはヨンセンがソロデビュー曲「Let It Go」をブラックスーツでクールに歌い上げ、それぞれが成熟したソロアーティストとしての現在地を示した。
デビューから20年、変わらぬ絆と未来への決意
後半はデニム生地の衣装に着替えた3人が再び登場し、デビュー曲「Warning」や「Bye Bye」といった懐かしのナンバーを爽やかに歌唱。そして「Let Me Be The One」に。それぞれのソロステージでも披露されてきた名曲なだけに、3人の奏でるハーモニーは新鮮かつ感慨深い。続く「Making a Lover」では、記憶に刻まれたあの頃が自然と胸に蘇り、涙ぐむファンの姿も多く見られた。
MCでは、日本語での買い物に苦労した話や、六本木まで自転車を走らせた思い出など、（2007年の）日本デビュー当時のエピソードが次々と飛び出した。そんな中、あまり多くを語らないヨンセンに、ヒョンジュンが突然「ヨンセンは？」と話を振る。言葉に詰まるヨンセンを見て、キュジョンが「ヨンセン兄さんと言えば、やっぱりアカペラですよね」とすかさずフォロー。客席から大きなヨンセンコールが沸き起こると、「Find」をアカペラで披露。力強く伸びのある歌声で会場を包み込み、メインボーカルとしての実力を改めてみせつけた。急なフリにも動じずマイペースなヨンセン、さりげなくフォローするキュジョン、そして自由にトークを展開するヒョンジュン。そんな3人のやりとりにはかつての姿を思い出させるような、懐かしく温かな空気が漂っていた。
そして、ヒョンジュンは「15年前、リーダーとして約束を守れなかったことを申し訳なく思っていました。でも今、こうして皆さんの前に立つことができました」と率直な胸の内を語り、「このグループが続くよう、変わらぬ声援をお願いします」と呼びかける。その言葉には過去ではなく、これからを見つめる力強さがあった。
“約束”を果たしたアンコール、そして再出発へ
アンコールでは「Love Like This」のイントロと共に、3人が客席から登場。ファン一人一人と目を合わせながら会場を練り歩き、感謝の気持ちを届けた。さらに「Kokoro」「Distance～君とのキョリ」「FAST FAST」と一気に駆け抜け、熱気は最高潮に。
「一つのグループを愛し、守り続けてくれてありがとう」ヒョンジュンの言葉に続き、キュジョンは「20周年のステージに立てたのは皆さんのおかげです」、ヨンセンは「皆さんがいるからこのステージがあります。幸せになりましょう」と語りかける。最後は「これ以上の言葉は必要ないと思う」と、ヒョンジュンが10年以上かけて作詞をしたファンソング「7 Days」、そして「ホシゾラ」をしっとりと歌い上げた。
鳴り止まぬ声援に応えて再登場した3人は、「Exciting Song」のダブルアンコールで再び客席へ。輝くパールグリーンの“星”を目に焼き付けるように最後まで会場をやさしく見つめていたメンバー。全28曲・3時間にわたるステージは、感動と希望に包まれたまさに奇跡のひとときとなった。
FIVE O ONEは自らの意思で歩き出した。15年越しの約束を果たしてくれたこのステージから再び始まった彼らの新しい物語に限りないエールを送りたい。
FIVE O ONEの熱狂のライブレポートは、本誌26年1月号（11月21日発売）にも掲載！
『2025 FIVE O ONE：20th Anniversary World Tour in JAPAN Presented by 韓流ぴあ20周年』セットリスト
01. U R MAN
02. 4Chance
03. FAST FAST
04. A Song Calling For You
05. Coward
06. Snow Prince
07. Never Again
08. Becaus I'm Stupid
09. Please／Break Down（キム・ヒョンジュン）
10. On Fire（キム・キュジョン）
11. Let it Go（ホ・ヨンセン）
12. Warning
13. Exciting Song
14. Bye Bye
15. Distance～君とのキョリ
16. Let Me Be The One
17. FLOWER
18. Making A Lover
19. Unlock
20. Fighter
21. Love Ya
◆アンコール◆
22. Love Like This
23. Kokoro
24. Distance～君とのキョリ
25. FAST FAST
26. 7Days
27. ホシゾラ
◆ダブルアンコール◆
28. Exciting Song
【韓流ぴあ特別号】
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(韓流ぴあ/近藤 依里子)