静岡SSUボニータ、エコパでの開幕戦で朝日インテック・ラブリッジ名古屋に1-2惜敗。本田監督「横山にボールが入らなかった」
3月16日にエコパスタジアムで行われたサッカー女子プレナスなでしこリーグ1部開幕戦で、静岡SSUボニータは朝日インテック・ラブリッジ名古屋に1-2で敗れました。後半37分に相手DFが退場し、43分に元女子日本代表FW横山久美選手が自ら獲得したPKを決めて1点を返しましたが、反撃はここまでとなりました。
本田美登里監督
ー後半は変化を付け、布陣変更をしていました。その狙いは。
今週の練習は塩沢(優)を(センターバックから)1列前のボランチにしていました。今日の後半のスタイルでスタートしたかったんですが、なかなか後ろ(センターバック)にはまる選手がいなくて、というか、まだ融合ができていなくて。
開幕でやっぱり勝ち点を取りたかったので、リスク管理も含めて、前半は塩沢は後ろに下ろしたんですけど、やっぱり前半0-1だったので、勝負に出ないといけないなと思ったので、後ろは変えて、塩沢を前に出しました。
少しボールがつながるようになったところと、中盤の高い位置で少しボールを奪えるようになったので、それがもう少し攻撃につながるとよかったんですけど。
-FW土屋佑津季選手も後半、中盤に下げましたか。
土屋は前半は1トップに置いていたんですが、なかなかボールが入らなかったので、左サイドの中島(咲友菜選手)のところでちょっとノッキングが起きてたので、佑津季を左に持ってきて、中島を1トップにする形で。
-横山選手も後半、真ん中に入ったようですけど。
横山に関しては好きに動けと。トップ下の三輪(玲奈)が比較的1トップと一緒に2トップ気味に入るという話をしていたんですけど。
後半はプレスがかかりましたが、前半はダブルボランチのところがちょっと引きすぎてて。1点目も2点目も、ちょっとうちのキーパーの背の低さが出たかな。ちょっと泣きどころではありますけれども。来週からどうしていくか、考えなきゃいけない。
-横山選手はさすがと思わせる場面も終盤に見せました。
そうですね。当然相手にマークはされる。ただ1枚ぐらいのマークははがせると思うんですけど、後ろにサポートが入らなかったので、そこの部分もう少し入ってあげると、横山がもう一度、自分で判断する材料が増え、選択肢が増えたかなと思います。
-相手の退場とPK獲得は横山選手でした。
あれぐらいのことはね、プロ選手としてやってもらわなきゃいけないので。前半はシュートがなかったし、彼女にボールが入らなかった。来週に向けての課題かな。
あとは今までにない緊張感があって。プレッシャーというか、自分たちが期待されている開幕戦を迎えるのは初めてで、妙に選手たちが緊張していました。そんな緊張は今までなかった。みんな何か勝手にプレッシャーに感じていて、特に前半は重たかったかな。
-横山さんを生かすため、ポジションチェンジなどは今後もありそうですか。
横山も選手を生かすために、自分が気を使ってかなりパスを出してたんですけど、最後は自分で行けよと。佑津季に出すのか、(藤田)桃加に出すのか、自分で行くのかという選択肢の中で、比較的(横山が)味方を信じた部分があって。信じたけど裏切られたっていうか(笑)その辺が課題かな。
-開幕戦は敗れましたが、収穫はありましたか。
最後の最後まで点を取りに行く姿勢っていうのが次につながるところですね。
FW土屋佑津季選手
-悔しい試合になりました。
勝たなきゃいけない試合に勝てないのは、本当に昨シーズンと同じことの繰り返しかと正直思ってしまいました。今まではこれを引きずって、ずっと勝てない前期が続いたんですけど、この1試合で思ったこと、出た選手は感じたこと、やらなければいけないことが明確に分かったと思うので、それぞれの練習からしっかり周りと合わせてやっていかなければと思っています。負けはもうなしで、あとはもう、勝ちます。
-やらなければいけないこととは。
自分自身はもっとゴール前でアグレッシブにいかないといけない。決めるところで決めなきゃいけない部分あったのかなって。前の選手が決めなかったら勝てないっていうのは今日目に見えて分かったと思うので、二度とこういう試合がないように、練習からやっていきたいです。
-前半、エンジンがかかるのが遅かった。
やられてから気持ちが入るというか。そうじゃなくて、やられる前に自分たちがやる。前半で試合を決めるような、そんな試合にしていきたいと思っています。
-横山さんが終盤までシュートを打てなかった。その辺の反省点は。
もっとお互いがしっかり見て、相手が警戒してきている中でもやんなきゃいけないなと。本当にそこはこの試合で分かったなって思うので。対策されたところで、それを打開できるような技術をもっとつけていきたいなと思っています。
-横山さんが入ったことで、土屋さんが昨年と変わるようなところは。
自分が今まではちょっと足元に受けなきゃいけないとか、落ちなきゃいけなかったけど、そこはもう全部拾ってくれる。自分が前がかりに高い位置でゴールに向かえるのかなって思ってます。自分のストロングを出すことに集中できるのかなとも思っています。
ー一緒にやって勉強になるようなことはありますか。
全てですね。体の使い方、ボールの持ち方、自分が苦手としてるところを全て持っていると思うので、一緒にやってて、日頃見てるだけで勉強になります。こう真似しようみたいな。要求もしてくれ、それに応える。後は自分だと思ってるので。
-かなりきょうはシュートを打っていました。
決めきれないところがいけないかなと思っています。期待してもらっている以上、皆さんをこのままがっかりさせたくない。遅いかもしれないけど、もっと自分自身に矢印を向けたい。負けたことはマイナスなんですけど、自分の足りないところが明確になりました。来週の試合までに反省して、改善していきたいと思っています。
-昨年は1部得点王でした。今季の数字的な目標は。
すべて上回りたい。数字として全部。チームとしても個人としては全て上回っていきたいなと思っています。(横山選手とのコンビは)警戒されちゃうけど、しっかり打開して、高い力をつけていきたいなと思います。