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築100年以上の古民家で奄美名物・鶏飯をいただく 萩市「泊まれるカフェ 龍さん家」

山口さん

萩市江崎に、2025年5月「泊まれるカフェ 龍さん家」がオープンしました。

築100年超の船宿を改築したカフェで、奄美出身のオーナーが丹精込めて作る奄美名物・鶏飯や月桃茶を味わってみませんか?

「何もない」が「心地よい」心も体もととのうカフェ

島根県にもほど近い萩市江崎地区は、古くは港町として栄えた地域です。そんな江崎の港のすぐ隣に誕生したのが「泊まれるカフェ 龍さん家」(山口県萩市江崎1209−1)です。

駐車場は萩方面から「龍さん家」を通り過ぎて2軒隣、広い駐車場の手前4か所になります。

「龍さん家」の建物は元々北前船などの船乗りたちが泊まる船宿でしたが、時代とともにいつしか空き家に。そこで近くに住んでいたオーナー・龍竜馬さんが譲り受け、改修を重ねてカフェとして生まれ変わりました。

店内は、当時のまま残るタンスや近隣の方から譲り受けたアコーディオンなど、レトロな品々に迎えられどこか落ち着く空間が広がります。

窓の外には古い町並みと船、そして江崎大漁橋。オーナーは「何か特別なものがあるわけじゃないけれど、この風景が好きなんです」と笑顔で語ってくれました。

奄美出身のオーナーが作る伝統料理・鶏飯

「龍さん家」では、奄美大島出身の龍さんこだわりの鶏飯をいただけます。

鶏飯とは、白米の上にほぐした鶏肉や干ししいたけ、錦糸卵、ネギなどを乗せ鶏ガラスープをかけて味わう奄美の伝統料理。かつては役人をもてなす際に振る舞われていたそうです。

まず卓上に鍋が運ばれスープが注がれます。寒い時期には固形燃料で温めてくれるのも嬉しいサービスです!

しばらくすると白米と具材たちがやってきました。

鶏飯 1,500円

干ししいたけ以外は一切味付けせず、鶏ガラスープと素材本来の旨味だけを楽しむ至極の一杯。ごはんと具材を盛り付け、鶏の旨味がぎゅっと詰まったスープをひたひたになるまでかけていただきます!

シンプルながら旨味の広がりが心地よく、お口の中が幸せいっぱいに。最初は「ちょっと量が多いかな?」と思ったのですが、気付けばあっという間に完食してしまいました!

途中で付け合わせの「にんじんのリンゴ酢とオリーブオイル和え」を挟むと口の中がさっぱりし、味の変化も楽しめます。これは妹さんからのアドバイスなんだとか。

これを食べるためだけに訪れる価値アリ!な至福のひとときでした。

また近くの喫茶「グルニエ」が鶏飯専用にブレンドしたコーヒー「EBISU BLEND」もおすすめ。鶏飯を楽しんだ食後にぜひどうぞ。

奄美のハーブティー・月桃茶と濃厚黒ごまプリン

そして、こちらで是非味わっていただきたいのが「月桃茶」です。

月桃茶とはショウガ科の植物・月桃の葉っぱを使ったお茶。奄美や沖縄など温暖な地域で親しまれ、赤ワインの約34倍のポリフェノールを含むことから近年注目を集めているんだそうです。

最初に茶葉だけを嗅ぐと控えめな香りですが、お湯を注いでしばらく待つと笹のようで甘みも感じる不思議で豊かな香りが立ち上ります。

月桃茶 600円

実際にいただくとショウガのようなスパイシーさとほのかな甘み、後味のすっきり感が特徴的。香りから想像するよりもずっと飲みやすく、「男性のファンも多い」というのも納得の味わいです。

続いていただいたのは、オーナーこだわりの濃厚黒ごまプリン。

濃厚黒ごまプリン 550円

ひと口でわかる濃厚さが魅力。砂糖は奄美の黒糖を使用し、素材選びからこだわりぬいています。

東洋医学では「黒い食べもの」は腎の働きを助けるとされ、アンチエイジング効果も期待できるといわれています。鶏飯や月桃茶、黒ごまプリンを食べて、身体全体を整えてほしいというオーナーの願いが込められています。

昔ながらの懐かしさに癒される宿泊施設

急な階段を上ると、隠し部屋のような雰囲気の屋根裏部屋が広がります。ここが最大4人まで泊まれる一棟貸し切りの宿泊スペースです。

こちらは2025年8月にオープンしたばかりで、オーナー自らリフォームして作り上げたお宿です。

宿泊者には無料で近くの田万川温泉の入浴チケットも配布しており、身も心もリラックスできます。

日ごろの喧騒から離れデジタルデトックスをしたくなる、やわらかな時間がここには流れています。港町の景色と潮風に包まれながら、「何もしない」贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

「江崎に立ち寄るきっかけに」宿とカフェ誕生の背景

オーナーの龍さんは高校卒業後、福岡で就職しました。その後、萩出身の奥さんと結婚したのが「萩に住みたい」と憧れるきっかけだったそうです。

結婚後も転勤で長らく愛知に住んでいましたが、2021年に会社を辞め萩に移住。その後は地域おこし協力隊として活動し、任期終了後に「ほとんど人が通り過ぎるだけの江崎に、立ち寄れる場所を作りたい」と構想をスタートします。

当初は宿だけを考えていましたが「もっと気軽に訪れてもらえる場所に」と考え、カフェ併設を決めたそうです。

飲食業は未経験だったものの、調理師の母、管理栄養士の妹に教わりながら鶏飯の研究を重ね今の味にたどり着きました。絶品鶏飯には、家族の想いも込められています。

ギターに包まれる夜「ひとりギター夜会」

「龍さん家」では12月6日(土)に、龍さん自ら演奏する「ひとりギター夜会」が開催されます。鶏飯弁当とドリンクを味わいながら、ギターの音色に浸る夜を楽しんでみてはいかがでしょうか。

今後も趣味のギターを活かした企画を予定していきたいとのことですので、龍さん家公式Instagramをチェックしてみてくださいね。

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