幻想的な御座船(ござぶね)が海を渡る 宮島・嚴島神社最大の神事「管絃祭(かんげんさい)」
宮島にある世界遺産・嚴島神社や対岸の神社などを御座船(ござぶね)が行き来して神事を執り行うイベント「管絃祭」が、2025年7月11日(金)に開催されます。
【写真】夜、ライトアップして宮島へ戻る管絃祭の御座船(ござぶね)
宮島の夏の風物詩となっている管絃祭は、毎年旧暦6月17日に開催されている嚴島神社最大の神事で、平安時代の貴族文化を今に伝える優雅な儀式です。
御座船(ござぶね)の船首にはかがり火が焚かれ、20数個の提灯に明かりを灯して海を進みます。その優雅な姿をひと目見ようと多くの見学客が宮島に訪れます。
管絃祭の内容
祭典は、嚴島神社本殿での「発輦祭(はつれんさい)」を皮切りに、神様の御神霊を乗せた御鳳輦(ごほうれん)が、かがり火が焚かれた御座船(ござぶね)に移されます。
その後、嚴島神社の大鳥居の前で神事が執り行われ、海上では雅楽による「管絃(かんげん)」が奉奏されながら御座船はゆっくりと対岸の地御前(じごぜん)神社へと向かいます。
途中、火建岩(ほたていわ)沖で潮待ちをした後、地御前神社からの御迎船を先導に神社前に到着。浜辺では再び祭典と管絃の奉奏が行われ、平安絵巻さながらの光景が広がります。
その後、御座船は三匝(さんそう)と呼ばれる、海上を三度まわる神聖な儀式を行いながら、宮島の長浜神社、大元神社へと順次渡御。最後は再び大鳥居をくぐり、客神社前と狭い枡形(ますがた)でクライマックスを迎えます。
夜の海に響く雅楽の音色とともに、御座船は三匝しながら海面を優雅に巡航。
すべての儀式が終わると、御神霊は本殿へと還御され、真夏の瀬戸内海を舞台に繰り広げられた壮大な神事は静かに幕を閉じます。
伴走船に乗り込み、海上から見学
管絃祭では、ガイド付きの伴走船に乗船して海上から御座船を見学できる有料の特別プランが用意されています。
プランには、16時45分に出航するAコースと19時30分に出航するBコースがありますが、Bコースはすでに定員に達して募集を終了しています。
Aコースの参加料金は大人2500円、小学生1500円、小学生以下無料となっており、管絃祭説明書ともみじ饅頭、お茶が付いています。
宮島で平安気分を体感できる管絃祭。ぜひ見学に訪れてみてはいかがでしょうか。