運転手のスピード超過が原因か 野生動物が車内に突っ込む(南ア)
野生動物の宝庫として知られる南アフリカでは、動物と車の衝突事故が絶えない。先月には、北ケープ州バークリー・ウェスト(Barkly West)郊外で、ピックアップトラックのトヨタ・ハイラックスとウシ科のクーズー(Kudu)による事故が発生した。運転手と同乗者は負傷し、残念ながらクーズーは命を落とした。南アフリカのニュースメディア『News24』が報じた。
ピックアップトラックと衝突した野生のクーズー。事故直後の動画はこちら
北ケープ州にある直線道路で9月22日、走行中のハイラックスとクーズーが衝突した。クーズーは、美しい螺旋状の角をもつウシ科のカモシカだ。主に南部アフリカ地域の野生動物保護区で見られ、優雅で穏やかな歩き方はサファリ観光の見どころの一つだ。
事故当時の動画がSNSに拡散されており、ハイラックスのフロントガラスが粉々になり、ルーフが完全に破壊されている様子が映っている。その車内にはクーズーが横たわっており、角が見えないことから、若い個体かメスではないかと推測されている。事故直後の様子を撮影しているのは運転手のようで、事故現場や車の破損状況を説明している。同乗者は道路に座り込んでおり、病院へ連れていくように指示されていた。
南アフリカ国家警察のシェレル・エーラス(Cherelle Ehlers)大佐は、警察官が現場に到着した時、運転手と同乗者はすでにキンバリーの病院に搬送され、治療を受けたと語っている。警察は、無謀運転および過失運転の疑いで捜査中であると明らかにした。
この投稿に対し、運転手らの安否を気遣う声もある一方で、「明らかにスピードの出しすぎだ」といった批判が相次いでおり、「無料でオープンカーになった」「クーズーは3週間後にビルトン(南アフリカの乾燥肉)になるだろう」といったコメントも寄せられていた。
画像は『Britannica Kudu(John Carnemolla/Shutterstock.com)』より
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)