サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」歴代オリンピック監督と成績
アトランタオリンピックで初めて実施
女子サッカーがオリンピックで初めて実施されたのは1996年アトランタ大会だった。それ以降、女子日本代表は6度出場し、最高成績は準優勝。歴代オリンピックの女子日本代表監督と成績は下の通りとなっている。
アテネオリンピックでベスト8
1995年にスウェーデンで開催された第2回女子世界選手権(後の女子ワールドカップ)に出場した鈴木保監督率いる女子日本代表は、ドイツ、スウェーデンに敗れたもののブラジルを2-1で破って決勝トーナメントに進出。準々決勝はアメリカに0-4で屈したが、決勝トーナメント進出国に与えられるアトランタオリンピック出場権を獲得した。
翌1996年のオリンピック本番は後に監督を務める高倉麻子や17歳だった澤穂希らが出場したが、ドイツ、ブラジル、ノルウェーに3連敗でグループリーグ敗退となった。
2000年シドニーオリンピックの予選を兼ねて行われた1999年の第3回女子世界選手権では、宮内聡監督が指揮。カナダとの初戦は引き分けたもののロシア、ノルウェーに敗れ、シドニーの出場権を逃した。
上田栄治監督が指揮を執った2004年4月のアテネオリンピック・アジア予選では、グループリーグでベトナム、タイに圧勝し、北朝鮮との準決勝も荒川恵理子や大谷未央のゴールで3-0と快勝。2大会ぶりのオリンピック出場を決めた。
開幕直前に「なでしこジャパン」の愛称が決まり、勇躍臨んだアテネオリンピック。初戦でスウェーデンを下すと、ナイジェリアには敗れたものの総得点差で決勝トーナメント進出を決め、準々決勝でアメリカに1-2で敗れた。
ロンドンオリンピックで初の銀メダル
2004年10月に就任した大橋浩司監督は2007年のワールドカップでグループリーグ敗退して退任。後任に就いたのが、後にワールドカップ優勝に導く佐々木則夫監督だった。
すでに出場権を獲得していた2008年の北京オリンピックでは、ニュージーランドと引き分け、アメリカには敗れたものの、ノルウェーに5-1で勝ち、グループリーグを突破。準々決勝の中国戦にも2-0で勝利してベスト4入りを果たした。準決勝はアメリカに2-4、3位決定戦もドイツに0-2で敗れてメダル獲得はならなかった。
女子ワールドカップで優勝し、日本中になでしこフィーバーが巻き起こった2011年。興奮冷めやらない中、同年9月に行われたロンドンオリンピック・アジア予選も4勝1分で出場権を獲得した。2011年度のFIFA年間表彰式では澤穂希が女子最優秀選手賞、佐々木監督が女子最優秀監督賞をアジア人として初めて受賞した。
迎えた2012年ロンドンオリンピックでは、カナダに2-1で勝利し、スウェーデンと南アフリカに引き分けでグループリーグを突破。準々決勝でブラジル、準決勝でフランスを撃破し、決勝はアメリカに1-2で敗れたものの初の銀メダルに輝いた。
東京、パリは2大会連続ベスト8
なでしこジャパンは2015年の女子ワールドカップでも準優勝したが、2016年のリオデジャネイロオリンピック・アジア最終予選で出場権獲得に失敗。佐々木則夫監督は退任し、2016年4月に高倉麻子監督が就任した。
2019年の女子ワールドカップはベスト16で敗退。コロナ禍のため1年延期された2021年東京オリンピックではカナダと引き分け、イギリスに敗れたが、チリを下して決勝トーナメントに進出した。しかし、準々決勝ではスウェーデンに1-3で敗戦。自国開催で目標に掲げていたメダルには届かなかった。
高倉麻子監督の後任には池田太監督が就任。2023年の女子ワールドカップは11得点無失点の強さでグループリーグを突破し、決勝トーナメント1回戦でもノルウェーを下したが、準々決勝で東京オリンピックに続いてスウェーデンに敗れた。
2024年パリオリンピックのアジア最終予選では北朝鮮を破って出場権を獲得。オリンピック本番は初戦のスペインに敗れたものの、ブラジルとナイジェリアに勝って決勝トーナメントに進出した。しかし、準々決勝でアメリカに延長の末、0-1で敗れ2大会連続ベスト8どまりとなった。
次回の女子ワールドカップは2027年にブラジル、オリンピックは2028年にロサンゼルスで開催。なでしこジャパンのさらなる活躍が期待される。
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記事:SPAIA編集部