【25種類の具材も】キッチンカーの人気おむすび屋が待望の実店舗オープン“心を込めて「結びます」”(苫小牧)
飲食店激戦区として知られる苫小牧市に、2025年4月19日(土)、新たに『eve おむすびとお惣菜屋さん』がオープンしました。
おむすびをメインに提供し、人気と知名度を集めてきたキッチンカー『eve』が、満を持して実店舗をスタートさせ、次なるステージへと踏み出しました。
スタートは「一台のキッチンカー」
キッチンカーで出店を重ねてきた
画像:北海道Likers
店主の飯野唯華(いいの・ゆいか)さんは、自身が30歳を迎える今年に店舗を開くのだと早くから決めていたそうですが、2022年4月に、まずはキッチンカー『eve』を開業しました。
「自分からお客様に会いに行けるキッチンカーから始め、その後でお客様に来てもらう固定店舗を、と考えていました。」
近年、増加の傾向にあるキッチンカーですが、おむすびを提供する店は少なく、飯野さんが開業した当時は北海道全体でも3台ほどだったそう。たくさんの料理の中で、なぜおむすびを選んだのでしょうか。
「老若男女を問わず、みんなが好きなもので、私自身も小さな頃から自分で作って食べていました。学生になると母がお弁当として作ってくれて、社会人になってからも忙しい中で食べるのは、いつもおむすびでした。」と飯野さんは話します。
お馴染みの双葉マーク
画像:北海道Likers
一方で、「家庭でも作れるものを、わざわざお金を出して買ってくれるのか」との不安もあったそうですが、『eve』は瞬く間に人気を博します。
筆者も何度か訪れたことがありますが、おむすびとはこれほどに美味しくなるものなのかと驚くほどで、身近な食べ物だからこそわかる違いを、たしかに感じます。
描いていたビジョンを現実に、実店舗オープン
飯野さんの手書きメニュー
画像:北海道Likers
今回オープンした店舗は、テイクアウトもイートインも可能、そして提供しているおむすびは、なんと25種類!
お米は、以前からの知り合いである、むかわ町の農家生産の『ゆめぴりか』を使用。海苔はメーカーに依頼して、独自のものを製作してもらっているのだそう。
さらに、北海道産の食材をメインに使っているという具は、すべて手作り。
「既製品を使うと、それこそ誰でも作れるものになってしまうと思うので、下味も含めてイチから。そこにはこだわりを持っています。」と飯野さんは話します。
こだわりのおむすびを日替わりセットで
筆者がこの日いただいたのは、『日替わりセット』(1,200円)の、生姜焼きと温野菜、おむすび、お味噌汁。おむすびは人気No.1という紅しゃけをチョイスしました。
旨みある豚肉に生姜の風味が乗り、味付けの濃すぎない生姜焼き。酢醤油ベースの特製タレで素材の味が活きる温野菜。しっかりした油揚げと滑らかな豆腐のバランスが絶妙なお味噌汁。そして、お米の甘みを感じられ、海苔の香りが立つおむすびは、具材もぎっしり!
一つ一つが丁寧に作られていると一口ごとにわかる、優しい味わい。“ああ、これがeveさんの味だなあ”と感じました。
日替わりで提供されるお惣菜の種類も豊富で、何度行っても毎日行っても新たな出会いがありそう! イベント出店を中心にキッチンカーも続けるとのことなので、ますます楽しみ方が広がりますね。
優しさあふれるお店
今回の取材で印象的だったのが、可愛がってくれるキッチンカー仲間、準備を手伝ってくれた友人、あるいはSNSのフォロワーやお客様に対し、心から感謝の気持ちを抱いていると随所で伝わってきたこと。温かい眼差しに見守られながらの新天地で、「皆さんに恩返しできたらいいな」との言葉もありました。
「全部手作りの、一つ一つを大事にした優しい味で、お客様にホッとひと息ついてもらいたい、というのがずっと変わらないコンセプトです。」と話す飯野さん。
これからも多くの方をホッとさせてくれることでしょう。
詳細情報
eve おむすびとお惣菜屋さん
住所:北海道苫小牧市泉町1-11-16
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休
※最新情報はInstagramをご確認ください
北海道Likersライターのひとこと
eveさんでおむすびの注文を告げると、必ず「結びます」との答えが返ってきます。なんとも優しく、良い響きですよね。
単に空腹が満たされるだけでなく、心と縁が結ばれるような温かさ。それを感じられるのが、eveさんの“おむすび”です。
取材・文/古谷野 豪
【画像】北海道Likers
※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。