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令和のインターネットを侵略完了!イカ娘コスの11年越しビフォー・アフターが話題

おたくま経済新聞

令和のインターネットを侵略完了!イカ娘コスの11年越しビフォー・アフターが話題

 「人類侵略のため、11年の時を経て再びイカ娘になったでゲソ!」

 11年ぶりに同じキャラクターのコスプレを披露したコスプレイヤーのビフォー・アフターがXで話題です。

 長い時を経ても変わらなかったキャラクター愛と、大きく変わったコスプレへの熱量。その2つを同時に感じることができるポストに「両方ともかわいい」「なんか泣ける」といった声が寄せられていました。

【11年後】

■ 11年前、緊張でいっぱいだったコスプレイヤーの少女は……

 コスプレイヤーの綾乃森なつめさんがこのほどXに投稿したのは、初めてコスプレイベントに参加した11年前の自身と、先日開催されたコミックマーケット106(C106)に参加した自身とを比較するビフォー・アフター画像。

 コスプレしているキャラクターはどちらも、2010年代にテレビアニメ化した人気漫画「侵略!イカ娘」の主人公であるイカ娘です。

 11年前、当時10歳だった綾乃森さんが参加したのは、2014年3月22日に東京ドームシティーで開催されたコスプレフェスタ。

 お母さんお手製だというイカ娘衣装(白いワンピース&白い三角形)を私服の上から身につけ、2人のコスプレイヤーさんに挟まれて立っています。ポーズや笑顔はどこかぎこちなく、緊張していることが手に取るように分かる立ち姿です。

 そして11年後の現在、2025年8月に開催されたC106の際には、綾乃森さんは自作衣装で参加。初参加時も身につけていた白ワンピース&白三角形をバージョンアップさせつつ、腕輪や靴、特徴的な青い触手を追加しています。

 さらにアイキャッチなどでもおなじみの頭上に指を突き上げたポージングを披露しており、まるで“イカちゃん”が作品世界から飛び出してきたかのような再現度です。

 11年の時を経ても変わらないイカ娘への愛と、大きく変わったコスプレへの熱量を感じる投稿は、Xで4万件を超すいいねを獲得。コメント欄などには「凄いでゲソ!」「両方ともかわいい」「なんか泣ける」といった称賛の声が相次いでいます。

 さらに綾乃森さんはイカ娘のかわいい姿以外にも、おなじみの“口からイカ墨を吐くシーン”も再現。創意工夫にあふれる小道具と、墨吐き時の独特な表情が大きな話題を集めました。

 こちらは原作者の安部真弘氏にも届き「イカスミ吐いてる所って再現できるんだと感心してしまった…今でもイカ娘のコスプレしてくれる方が居るのは本当に嬉しい限り」と感激されていました。

 11年も続く、綾乃森さんのコスプレ愛。初参加時からさぞや意欲が高かったのかと思いきや、実は「(初参加は)自分で計画したものではなかった」のだそうで……。

■ 初コスのきっかけは母!イベント前日に「私服だと浮くかも!」と思い立ち徹夜で制作

―― 初参加時のお姿はかなり初々しく緊張感も感じますが、当時はどんな心境でしたか。

 とてもクオリティの高いコスプレイヤーさんに記念撮影をお願いしたので、すごく緊張しました。

 近くで拝見すると、髪色や髪型、衣装やメイクといった見た目の完成度はもちろん、ポージングや仕草まで細部にこだわっていて、「かっこいい!」と憧れの気持ちを強く抱いたのを覚えています。

 このお二人にまたお会いしたいな…と密かに思っております笑

―― 11年前のイベント初参加は自分から?

 実は「初コスをやろう!」と自分で計画したわけではなかったんです。母の趣味で家族旅行の際にコスプレイベントを見に行くことになっていたのですが、前日に母が「私服で行ったら浮いてしまうかも!」と思い立って……。

―― なんと!お母様きっかけだったんですね

 そこから徹夜でフェルトを使って、即席でイカ娘の衣装を作ってくれたんです。なぜイカ娘だったかというと、当時私がどハマりしていたのを母が知っていたからだと思います。

 この日をきっかけに私自身もコスプレに興味を持つようになったので、最初の一歩を作ってくれた母には、今も趣味に寛容でいてくれることも含めて、本当に感謝しています。

―― 素敵なお母様ですね。そこからずっとコスプレをされていたのでしょうか?

 中高生までは学業やコスプレ以外の趣味に夢中になっていたのですが、上京して親元を離れてからコスプレ熱が再び高まりました。

―― 衣装の自作を始めたのはどのようなきっかけで?

 当初は既製品の衣装を購入して着ていたのですが、生地やシルエットへのこだわりが強くなり、次第に独学で衣装を自作するようになりました。

 今では母も私の衣装やウィッグ、コスプレ写真を見て「すごいね」と感心してくれるようになり、とても嬉しく思っています。

―― 今回のC106でイカ娘を選んだのは「初参加時と比較したいな」みたいな気持ちがあったのでしょうか?

 比較の意味もあったのですが、当時は実現できなかったクオリティを「今ならできるかもしれない」と思って挑戦しました。いわばリベンジですね。

 実は数年前からずっとイカ娘をやりたいと思っていたのですが、ウィッグ(触手)を作る難易度がとても高くて、「上達してからやろう!」と先延ばしにしていたら、気づけば2025年になっていました。

―― なるほど。お写真を拝見する限り、リベンジには完全に成功していますね!

 そしてもうひとつ大きな理由があって「令和のインターネットでイカ娘が話題になったら面白いんじゃなイカ?!」と思ったんです。

 いちコスプレイヤーが言うのもおこがましいのですが、少しでも流行のきっかけを作りたいという気持ちがありました。

―― 自分もタイムラインに流れてきたのを見て「今、2025年だぞ!?」と驚きました笑

 原作の安部真弘先生にも見つけていただいて、「これは夢なんじゃなイカ?!」と今でも信じられない気持ちです。

 実際にイカ娘で検索すると、多くの人が話題にしてくださっていて、ここまで大きな反響になるとは思っていなかったので本当に驚いています。

 コミックマーケットと令和のインターネット、侵略完了でゲソ!

―― 11年前と現在とで、衣装の自作以外で「大きく変わったな」と思う所があればお聞かせください

 自分自身の変化よりも、社会全体がサブカル関連の趣味に対してすごく寛容になったなと感じていてすごく嬉しいです。

 昔に比べて、好きなアニメや漫画、ゲームの話を堂々とできるようになりましたし、その魅力が日本だけでなく海外の方にも広く伝わっているのは本当に嬉しいです。

 コスプレに関しても、イベントの数が増えたり、レイヤー向けの商品が充実したりと環境がどんどん整ってきています。

 これから先、もっとサブカルチャー全体が盛り上がっていったらいいな、と期待しています。

* * *

 アニメ「侵略!イカ娘」第1期のオープニング曲「侵略ノススメ☆」にはこんな歌詞があります。

 今の世の中はちょっとキュウクツな感じ だけど僕達は今日も 好きなものだけは変わらないまま大人になるよ

 まるでこの歌詞を体現しているかのような綾乃森さんのコスプレ姿に、とても大切な気持ちを思い出させてもらった気がします。

<記事化協力>
「綾乃森なつめ」さん(@aya_nomori)

(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025082301.html

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