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恵比寿の横丁にある『Yellow Cakes』。一流ホテル出身の若きパティシエたちが作る宝石ケーキで至福のカフェタイム

さんたつ

イエローケークス1

恵比寿ガーデンプレイス内にある横丁「BRICK END(ブリック エンド)」には個性的な飲食店がある。その中でレモンイエローの外観がひときわ目を引くのは、若きパティシエたちが腕を振るうケーキ店『Yellow Cakes』。キラキラときらめく“宝石ケーキ”や、たっぷりとクリームが詰まったシュークリームは店内併設のカフェで食すだけでなく手みやげでも喜ばれそう。

Yellow Cakes(いえろー けーくす)

キラキラとまばゆい光を放つ“宝石ケーキ”がおいしい、街のケーキ屋さん

JR恵比寿駅東口から恵比寿ガーデンプレイスまでは急な坂道が続くのだが、動く歩道を使ってアクセスできるから楽ちんだ。本来はベルトコンベアに体を任せ立ち止まっていていいはずなのに、ズンズン歩いてしまいたくなるのは都会の病なんじゃなかろうか。ふとそんなことに気づいて、2つ目の動く歩道に乗った時は左側に寄って最後までじっとしていた。

信号待ちをしていると、恵比寿ガーデンプレイスの右端に「BRICK END」という案内板が目に入った。何度も恵比寿ガーデンプレイスに来ているのに、ここは初めてだ。この先にかつて恵比寿ガーデンプレイスがビール工場だった頃をイメージさせる、レンガが象徴的な横丁があるらしい。

看板を見ると、「BRICK END」にはバーやスナックが並んでいるようだ。

レンガの壁に沿ってズンズン奥へ進んでいくと、レモンイエローが印象的なカフェ『Yellow Cakes』が目に入り立ち止まった。

店名をイメージさせる鮮やかなイエローが目印。

店に入ると代表の宮本奈生子さんが迎えてくれた。

 「『BRICK END』は恵比寿ガーデンプレイスの外れにあるので、フラリと入って来る方は少ないんですよ。だからワンちゃんにも優しい通りになっていまして、地元のみなさんの散歩道として親しまれています」という解説を聞きながら、すでに5頭のワンコが店の前を通り過ぎていった。ほほう、ワンコ好きにはたまらない。ちなみにこの店もワンコとの入店OKだ。

店頭でケーキやドリンクを購入できるだけでなく、カウンターやテーブル席、外でも楽しめるカフェを併設している。

宮本さんによると『Yellow Cakes』は“街に愛されるケーキ屋さん”を目指し2022年8月オープン。また“宝石ケーキ”をコンセプトに有名ホテル出身の一流若手パティシエたちが、目に美しく、かつおいしいケーキを作り出していて、日比谷にある姉妹店のカフェレストラン『THE  BLUE』のセントラルキッチンも兼ねている。

ケーキの定番はフランボワーズ、ショコラム、ミエルの3品と名物のシュークリーム。あとは2カ月に1度シーズナルメニューが2、3種登場する。

ガラスケースの中には、『THE  BLUE』とは少し装飾が違うがキラキラと輝く“宝石ケーキ”が陳列されている。どれも煌(きら)びやかだから、手みやげしても喜ばれそうだ。

開店当時からある看板ケーキ・ショコラム

ではさっそく店内のカフェスペースで自慢のケーキをいただいてみよう。ケース内のケーキとドリンクが選べるケーキセット930円をオーダー。ドリンクは散歩して軽く汗をかいていたのでプラス150円のアイスレモネードをチョイス。

店内でいただくならケーキセットが断然おトク。ただし、ケース内にある温めるチーズケーキとシュークリームはケーキセットの対象外だ。

宮本さんに了承を得てレモネードを作っている厨房をのぞいてみると、スタッフさんがカップにレモンのフィリングを入れ、レモンジュースやシロップ、炭酸水を混ぜている。見ているだけでレモンの甘酸っぱさがよみがえってきて、口の中がキュッと引き締まった。

レモネードには甘ずっぱーいレモンの果皮や果肉が入っている。
レモンジュースと炭酸水を加えてよく混ぜる。

続いてケーキを選ぼう。店長は一流ホテル出身の若手パティシエチームを率いていた人物だと聞いたので、おいしいものがいただけそうだとガラスケースの前で手揉みをした。表面がツヤツヤ&キラキラと輝くケーキは、どれも食べるのがもったいなくなる美しさだ。

表面のツヤ感が美しいショコラム(単品は690円)。

「店長はとくにチョコレートを使ったケーキが得意で、この店がオープンしたときに最初に考案したケーキがショコラムなんですよ。ハイカカオのチョコレートを使っていて甘すぎず大人の方にも楽しんでいただけると思います」と、宮本さん。

悩みながらも、このお店の看板メニューでもあるショコラムに決めた!

濃厚ながらキレもあるクリームがたっぷり! 大人気のシュークリーム

実はケーキを選んでいる時から、ガラスケースの中でチラ見していたシュークリーム400円がどーーーっしても食べたくて、追加オーダー。

筆者が好物の皮がサクサクしているタイプのシュークリームだ!

宮本さんが「サクサクのシューの中にたっぷりクリームが入ってるので、1個でも満足感がありますよ。常連さんだと10個まとめて購入される方もいますね」と言うので、期待値MAX!

シューの中には濃厚なカスタードクリームにふわふわのシャンティ(生クリーム)を混ぜ合わせたものがたっぷり。

レモネードとショコラムのケーキセットとシュークリームがテーブルに揃い、いざ実食です。

ゴツゴツとしたシューがいい感じです。

ソフトボールよりひと回り小さいサイズのシュークリームを持ってみると、ずっしり重い。「いくらなんでもシュークリームだから楽勝で食べられるでしょう!」と、追加オーダーした10分前の自分に「テイクアウトにしておけ」と助言してあげたい。

シューの中には隙間がないほどギッシリとクリームが注入されていた。

さっそくかぶりつくと、クッキーのようにサクサクとしたシュー生地と、濃厚だが軽くて後味はすっきりとしたクリームがマッチして食べやすい。持ったときは重量にひるんだけど、「意外といけそうだな……」などと考えながら、レモネードで口の中をリセットさせ、続いてショコラムへ。

キレイに装飾されたケーキにナイフを入れるのは忍びないのだけど、思い切って入刀!

ショコラムはスッとナイフが入るやわらかさ!

ケーキの頂上にのっているヌガティーヌは、カカオニブをキャラメルに混ぜ込み焼き上げたもので、パリッと香ばしくてほろ苦く、ミルキーで甘い。中はカカオ61%のチョコレートを使ったムースになっていてふんわりとラム酒が香る大人の味。甘酸っぱいレモネード、コーヒーや紅茶も合うが、シャンパンと一緒でも楽しめそうだ。

チョコレートムースだけでなく、生クリームにもラム酒が入っている。

筆者は犬好きなので、店の前をうれしそうにトコトコ散歩をしていくワンコたちを眺めながらケーキを食べていると幸福度が倍になった。2カ月に1度、季節限定シュークリームとケーキが登場するから、次の新作を狙って再訪しようと心に決めた。

Yellow Cakes(いえろー けーくす)
住所:東京都目黒区三田1-13-4 BRICK END区画2/営業時間:12:00〜21:00LO/定休日:不定/アクセス:JR・地下鉄恵比寿駅から徒歩5分

取材・文・撮影=パンチ広沢

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