“中国経済絶不調”は本当か?中国に詳しいジャーナリストが解説
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時)5月14日の放送は、中国経済は本当に不調なのか?中国問題に詳しいジャーナリストの富坂聰氏に解説いただいた。
野村邦丸(パーソナリティ)「ニュースで伝わってくるのが、中国経済絶不調。これってどうなんですか?」
富坂聰「そんなことないと思います。もちろん、良くないです。不動産バブルが崩壊して日本の失われた30年の後を辿っていると言う人もいますが、そういうものをイメージするとだいぶ違います。例えば、中国で不動産を持ってる人たちが、不動産の価値が下がったと言って怒ってますけど、マンションいくつ持ってるの?と聞くと、5つと答える。そういう話なんです。もう少し、お金のない人たちにとってはマンション1つ持っておけば、将来は大丈夫だということが見込めなくなった。資産の目減りが目の前で起きたので、将来に不安を感じるようになった。だから、お金を使わなくなったということなんです」
邦丸「そういうことですか。お金持ってるけど、今は使わない」
富坂「コロナの時期に、中国の貯蓄率は爆上がりしたんですよ。カチカチに凍ったものが、コロナ後に元に戻ると思ってたんですけど、凍ったままなんです。それが問題だということです。使うお金がなくてどうということではなく、日本旅行のように、価値のあるものだったら、バーッと使う」
邦丸「日本旅行に来る中国の方、戻ってきてますよね」
富坂「7~8割戻ってきたと言われてますよね。ただ、昔のようになんでもかんでも爆買いするというよりは、選んでお金を使うようになりましたね。あと、国内だと高級レストランは閑散としてますけど、ちょっとリーズナブルな所になると、混んでいます。消費の傾向が変わってきているのと、明らかに財布の紐は厳しくなってる。それがどういう風に戻るのか?という話だと思います」