第28回TARO賞に仲村浩一さん ― 「千葉愛」溢れる砂の絵画
第28回岡本太郎現代芸術賞 岡本太郎賞 仲村浩一《房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行》
2025年2月22日(土)、川崎市岡本太郎美術館で、現代美術の登竜門「第28回岡本太郎現代芸術賞 」(通称、TARO賞)が発表され、大賞にあたる岡本太郎賞(200万円)は、仲村浩一の《房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行》が受賞した。
「TARO賞」は、岡本太郎が84歳で死去した翌年の、1997年からスタート。岡本太郎の遺志を継ぎ、時代を創造する者を発掘する目的で創設された。
今回は応募された579点の中から、第一次審査を通過した24名が入選しており、第2次審査を経て、この日、各受賞者が発表された。
審査員は椹木野衣、土方明司、平野暁臣、山下裕二、和多利浩一の各氏(50音順)。
大賞を受賞した仲村浩一は1999年、千葉県船橋市出身で、東京藝術大学大学院在籍中。作品は千葉県の海岸沿いを歩きながら、10歩歩くごとに砂を集めて制作したもので、「4年間海岸を歩き続けた大変な力作。千葉への愛が溢れている」(山下氏)、「砂という軽い素材ながら思いを上手くのせていて、見ていて気持ち良い」(和多利氏)と、高く評価された。
岡本敏子賞(100万円)は齋藤玄輔《語り合う相手としての自然》、特別賞(50万円)は井下紗希《森を歩くこと。》が選ばれた。
受賞作を含む入選作品は、2月23日(日)〜 4月13日(日)に同館だ開催される「第28回岡本太郎現代芸術賞展」にて展示される。
なお次回以降のTARO賞は審査にゲスト審査員を迎えることとなり、次回のゲスト審査員は福田美蘭氏が務める。
第28回岡本太郎現代芸術賞 岡本太郎賞 仲村浩一《房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行》
第28回岡本太郎現代芸術賞 岡本敏子賞 齋藤玄輔《語り合う相手としての自然》
第28回岡本太郎現代芸術賞 特別賞 井下紗希《森を歩くこと。》
川崎市岡本太郎美術館「第28回岡本太郎現代芸術賞展」会場