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祖母直伝!絶品<キビナゴ>の美味しい食べ方3選 九州一の漁獲高・五島列島流の料理とは?

サカナト

キビナゴの群れ(提供:PhotoAC)

長崎県・五島列島に住む私には、馴染みの魚がいます。それがキビナゴです。

五島列島は九州一のキビナゴ漁獲高を誇ることもあり、小さな頃からよく食卓に出てきました。

一方、キビナゴは綺麗な海にしか生息することができないため、獲れる地域が決まっており、中には目にしたことのない人もいるかもしれません。

筆者の祖母が作ってくれる「キビナゴ料理」の数々はとても美味しく、月にいちど、祖母の家に泊まるのが楽しみで仕方なかったのをよく覚えています。

キビナゴには様々な調理法が存在しますが、今回は五島列島流のキビナゴの美味しい食べ方を紹介します。

五島列島では、美味しいキビナゴを維持するため、漁獲量や禁漁期間などキビナゴ漁に関するルールを厳しく設定。また餌となるプランクトンが豊富な場所と綺麗な海が高水準で揃っているため、五島列島の海で獲れたキビナゴはサイズ、鮮度、味の良さとどれをとっても別格です。

五島列島流! キビナゴのおすすめの食べ方「刺身」

キビナゴの刺身(提供:PhotoAC)

魚といえば「刺身」は絶対に外せませんが、特に五島列島産のキビナゴは鮮度が段違い。

手開きで器用に内臓、中骨を除き銀の帯模様を主にして並べると、キビナゴのキラキラと輝く身に食欲が沸き立つのを抑えることはできません。

醤油で食べるのも美味しいのですが、個人的には「酢味噌」につけて食べるのがおすすめ。甘じょっぱい酢味噌としまった身がとても合うのです。

五島列島流! キビナゴのおすすめの食べ方「いりやき」

キビナゴの「いりやき」はキビナゴと野菜を鍋で煮る、五島列島ならではの郷土料理です。

お鍋に白菜などの野菜と調味料(醤油)を入れて火にかけ、鍋がグツグツしてきたらキビナゴをしゃぶしゃぶする形で投入、身が硬くなる前に取り出して熱々のお汁と野菜と一緒に口の中へ放り込みます。

対馬列島でも「いりやき」は食されるが、キビナゴではなく鶏肉や別の魚が使用される(提供:PhotoAC)

そして最後は、野菜とキビナゴの残り出汁で〆の「五島うどん」まで楽しめちゃいます。これが本当に美味しいのです!

この料理には骨付きのキビナゴを使用しますので、骨だけを上手に取り除いて食べられるようになるまでには、少し修行が必要です。

同じ長崎県の対馬列島でも「いりやき」を食べますが、こちらではキビナゴではなく、別の魚や鶏肉を入れるそうです。キビナゴが入ったいりやきを食べたい場合は、五島列島に行きましょう。

五島列島流! キビナゴのおすすめの食べ方「味噌田楽」

もう一つおすすめしたいのが、キビナゴの「味噌田楽」。祖母の得意料理で、私にとっても特に記憶に残っている料理です。

キビナゴに串を刺し、上からたっぷりの味噌を塗って、しっかり焼き上げるだけ。キビナゴのあっさりとした味わいと味噌の絡みが絶妙に絡み合います。

使う調味料は味噌のみなので、キビナゴの素材の味をダイレクトに楽しむことができます。

五島列島に昭和天皇が来られた際、夕食でキビナゴの「味噌田楽」を召し上がられたそうで、あまりの美味しさに翌朝にも召し上がられたというエピソードもあるほどです。

五島列島のキビナゴの旬は年に2回!

五島列島流・キビナゴ料理の数々、いかがでしたでしょうか?

五島列島のキビナゴは春から初夏(4~6月)冬(12~2月)の2回、旬が訪れます。

特に春先は、子持ちの丸々としたキビナゴを味わうことができる季節。冬のキビナゴは身が引き締まっており、こちらも大変美味。

皆様もキビナゴ料理を求めてぜひ、五島に遊びにきてください!

(サカナトライター:ティガ)

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