大磯在住森川天喜さん 相模線西寒川支線も紹介 県内の鉄道廃線を辿った新刊
神奈川県内の鉄道廃線を辿った「かながわ鉄道廃線紀行」(神奈川新聞社・2200円)を、大磯町国府本郷在住の作家で大磯町観光協会副会長の森川天喜さんが、10月17日に発刊した。森川さんは、「鉄道ファンはもちろん、地域の歴史としてもロマンを感じてほしい」と話す。
横浜市出身の森川さんは、愛着のあった東急東横線が2004年に地下化したことをきっかけに、廃線について興味をを抱いたという。
昨年10月から神奈川新聞社のニュースサイト「カナロコ」で連載をスタート。同書籍は連載に大幅な加筆とカラー写真の資料などを付け足したもので、湘南軌道や相模線西寒川支線など、県内の11路線を紹介する。
廃線跡を辿ってみると、石碑が残っていたり、緑道として親しまれていたりと、その活用方法はさまざま。県内は旅客線だけでなく貨物線の廃線跡も多いといい「取材し始めると、どんどん原稿が増えていった」と森川さん。記事を投稿すると反響が多く届いたという。
取材時には、まず鉄道博物館や各鉄道会社の資料室などに残された「営業報告書」などの文献にあたったという森川さん。中には墨がにじんで読めないものもあったという。当時の地図から経路を特定し、実際に歩いてみることで新しい発見があったといい「鉄道の独特のカーブが残っているのを街中で見つけるとわくわくする。廃線紀行を片手に現地に行ってもらえれば、著者としてこんなにうれしいことはない」と話していた。
寒川町観光協会、長谷川書店ネスパ茅ヶ崎店、川上書店ラスカ茅ヶ崎店などで取り扱い。
読者プレゼント
タウン読者3人に同書を贈呈。住所、氏名、年齢、本紙の感想を明記し件名を「鉄道廃線」としchigasaki@townnews.jp。11月22日(金)締切。