特別企画 福田小卒業生 藤本淳吾さんインタビュー
日本代表としても活躍していた元プロサッカー選手の藤本淳吾さん(40)は、2024年度に創立50周年を迎えた福田小学校の卒業生だ。
現在、大和市をホームタウンとする横浜F・マリノスのユースコーチとして活動している藤本さんに、これまでの経歴や福田小の思い出などについて話を聞いた。
身近な存在
横浜市鶴見区で生まれた。サッカーを習い始めたのは幼稚園児の頃で、サッカー選手だった父の影響が大きかったという。「その頃はスタッフとして活動していた父と試合を見たり、選手たちとボールで遊んでもらっていたこともあった」と藤本さん。「幼い頃からサッカーは身近な存在だった」と振り返る。
青春時代に育った場所
小学2年生の時に大和市に引っ越し、小学3年生の時は「福田キッカーズ」に1年間所属した。「普段の生活を共にしているメンバーだったし、コーチも入りやすい雰囲気を作ってくれていた。学校で練習試合を行ったり、川でスイカを食べたこともあった」。福田小を卒業後は、渋谷中学校に進んだ。
大和市について「自分の青春時代に育った場所」と藤本さん。とくに、引地川沿いの千本桜が印象的で「とてもきれい。今も開花の時期になると見に行きたくなる」という。「子どもの頃は川沿いを自転車で走り、公園や駄菓子屋に行きましたね」と少年時代を思い出す。
「楽しむ」ことを大切に
藤本さんは06年に清水エスパルスに入団し、同年にはJリーグ新人王を獲得。その後は名古屋グランパスや横浜F・マリノスなどを渡り歩いた。
学生時代も日本代表に選ばれるなど、数多くの試合に出場した。「向上心、努力はもちろんですが、楽しむことを大切にしてきた」と藤本さんは力強く語る。
印象に残っている試合は、Jリーグデビューとなった開幕戦。「憧れの舞台に立てたんです」と今も鮮明に覚えている。07年3月24日に開催された『キリンチャレンジカップ2007』のペルー戦では日本代表に選出され、「23歳の誕生日にA代表デビューできた」と声を弾ませる。
22年シーズンで現役を引退し、現在はユースコーチとして活躍する。今後について「選手のために勉強して成長し、指導力を上げていきたい」と語った。
ホームタウンで活動
昨年11月19日、母校の福田小で創立50周年を記念した講演を行った。「不思議な感覚でした。授業でお米を作ったことや、校庭で遊んだことを思い出し、懐かしかった」と藤本さん。
12月17日には同クラブが行っている取り組み「サッカー食育キャラバン」で引地台小を訪問。身体を動かすことの楽しさや、食事の大切さなどを教えた。藤本さんは「ホームタウンでもある大和市に今後も協力できれば」と話した。