これミニチュアなの!?北海道の冬の定番料理「飯寿司」をミニチュアで作ってみた【道産子ミニチュアごはん図鑑vol.2】
北海道の“おいしい”がギュッと詰まった、驚くほど小さなミニチュアの世界へようこそ!
北海道出身のミニチュア作家・碧aoさんが、大好きな故郷の味と記憶を、指先ほどの小さな作品として紡ぎます。
現在は横浜在住の碧aoさん。「北海道の食文化が恋しい!」という思いをきっかけに、2年ほど前からミニチュアづくりをスタートしました。“リアルだけどかわいい”作品作りがモットーです。
→ 作家インタビュー:北海道の味をわずか“1センチ”で再現!全道民がグッとくる…ミニチュア作家・碧aoさんの故郷への思い
道産子ミニチュアごはんvol.2「飯寿司」
今回ご紹介する作品は、北海道の郷土料理のひとつであり、お正月料理の定番でもある「飯寿司」です。
【作品解説】
お正月に帰省すると、必ず食卓にでてくるのが飯寿司です。
私の父も、小さい頃からお正月となると、飯寿司を食べていたそうで、こうやって食文化は伝承していくのだろうと思いました。
色々な魚を使って作られる飯寿司ですが、今回は「はたはた、紅鮭、きんき」の三種を制作してみました。材料は全て同じ白い粘土ですが、それぞれの魚の色や皮の質感をうまく表現できたのがお気に入りです。
作品サイズ:約0.8㎝
製作期間:約5日
完成時期:令和6年11月頃
<苦労・工夫したポイント>
きんきや鮭の切口をうまく表現するために、実際に少し大きな切り身から制作し、斜めにカットするなどしてリアルさを出す工夫をしました。
カットしたところにも、ちゃんと魚の繊維を入れています。
【豆知識】「飯寿司」ってどんな料理?
「飯寿司」は、魚と野菜を米麹に漬けて、乳酸発酵させたすしです。低温発酵によってつくられる「飯寿司」は、主に北海道から東北地方の気温が低い、沿岸部の地域に伝わる郷土料理です。
飯寿司の歴史や特徴
初雪が降るころに、漁師の家でつくられていたものが発祥とされ、地域によってつくり方が微妙に異なるのも特徴の一つとされています。
かつては、各家庭で晩秋に漬けた「飯寿司」を正月ごろに食べる習慣が多くみられました。また、家族や親戚の集まるハレの日のに供される機会も多いとされています。
「飯寿司」の作り方
かために炊いて冷ました米と、新鮮な魚、野菜類、麹を混ぜて樽に入れ、重石をのせて漬け込み、発酵させます。さばいて塩漬けにした生魚を水で塩抜きをしますが、この塩抜きの加減が味を決めるといって良いほどに大事な作業とされます。
塩を抜きすぎると、味も無く保存も効かないが、足りすぎてもできあがりが塩辛くなりすぎてしまいます。
米の甘みと乳酸の酸っぱさのバランスが良く、食事としても、酒の肴としても好まれてます。
(参考:農林水産省HP 「うちの郷土料理」をもとに作成)
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今回は、ミニチュア作家「碧ao」さんによる、ミニチュア作品「飯寿司」をご紹介しました。
北海道の“おいしい”を、ミニチュアの世界を通じて感じていただけましたか?
この小さくキュートな作品が、北海道との豊かな食文化の魅力と出会うきっかけになりますように…♡
<ミニチュア作家「碧ao」プロフィール>
北海道・札幌市出身、2児の母。札幌で7年間、栄養士として勤務した後、横浜に移住。2022年頃、「北海道が恋しい!」という思いをきっかけに、北海道の料理をミニチュアで再現する活動をスタート。
北海道愛あふれるミニチュアで地元を懐かしみつつ、大好きな故郷に貢献したく活動しております。“リアルだけど可愛い”作品作りがモットーです。わたしと同じく北海道が大好きな方の心に響いたら嬉しいです!
X:@miniatureaosan
Instagram:@miniature.aosan_1625
minne(作品販売):@taichanmam16
編集:Sitakke編集部 ナベ子