【検証6カ月】前澤友作社長「カブアンド」の開始直後からインフラを全振りした結果 → GETできた未公開株を公開する
前澤友作さんの新事業として注目を集めた「カブアンド」。これはガス、電気、通信などを提供するインフラサービスの会社なんだけど、特徴的なのは利用料に応じて会社の株がもらえるところだ。ポイント還元みたいなノリでカブアンドの株引換券がもらえるのである。
株って普通は買うものだし、未公開株ってところも興味深い。これどうなっていくんやろうな。前代未聞のシステムで予想がつかなかったので、とりあえずオールベットしてみて6カ月の状況をお伝えします。
・インフラ全振り
このサービスが公開されたのは昨年2024年の11月。最初は「モバイル」「ガス」「でんき」「ひかり」「ウォーター」「ふるさと納税」で、私(中澤)が申し込んだのは「モバイル」「ガス」「でんき」「ひかり」。これらは現在の業者から乗り換えた。加入するともらえる株が2倍になるプラス会員にもなった。
ちなみに、ウォーターは水道ではなくウォーターサーバー。東京の水道を担う企業は公営企業の東京都水道局しかないからだ。プラスαのシステムは今のところ見送ることにした。私の部屋にウォーターサーバーが分不相応なことは誰が見ても明らかだろう。なにせ5畳くらいしかないんだから。
・半年利用しての感想
すなわち、乗り換えられるインフラは全部カブアンドにした形。正直、インフラの会社って選んで契約しているわけじゃなかったので、今回自分で選んで会社を乗り換えたことは新鮮な体験だった。で、半年使ってみての感想だけど……
サービスに特に問題なし。強いて言うなら、契約のタイミングがサービス公開直後だったからゴタゴタしたってくらい。そのゴタゴタについては以前の記事を参照していただけると幸いである。
さておき、サービス自体はしっかり提供されることは実感できたので、最近公開された「カード」も契約した。これは全国のJCB加盟店で利用できるクレジットカードで利用料ごとに株引換券がもらえるものとなっている。クレジットポイント消失魔である私としては株引換券がもらえた方が全然楽だし嬉しい。
・GETできた株数
付与された株引換券は、マイページから確認できる。「モバイル」「ガス」「でんき」「ひかり」と半年全乗っかりでやってみた結果、付与見込みも合わせた現在の私の株引換券の枚数は1万3110枚。
株引換券は1枚1円。これは不動の価値として決まっていて、株引き換えの申込期間中に応募することで流動的価格の株と交換できるシステムになっている。そこで2025年5月2日から5月23日の第1期株引き換えに申し込んでみたところ、付与見込みの株数は……
4370株だった。株数が一気に私の他の持ち株をぶち抜いた。信用買いはしない派の私にとっては4370株ってなかなか投機的な数値である。
・月々の付与枚数
なお、カブアンドの1期引き換えの株価は3円。第2期の引き換え申し込みは2025年10月に予定されていて、この時の株価見込み額は3~6円となっている。なるほど、未公開株の株価ってこういう感じか。未公開だけに透明性はないな。
最後に、月々付与される「モバイル」「ガス」「でんき」「ひかり」の株引換券枚数を公開したい。それぞれ付与率が違って公式ページには割合などの説明が書いてあるけど、実際半年続けてみての具体的な数字が見えた方が想像がつきやすいと思うので。私の4月分の利用料に対する付与枚数はそれぞれ以下の通りでした。
でんき……61枚
ガス……142枚
ひかり……418枚
モバイル……435枚
もちろん、利用料はそれぞれ契約するコースによって違うんだけど、渋谷の5畳のマンション在住の私というサンプルの1つとして見ていただけると。ひかり、モバイルがかなり多めだな。
そこでその2つの利用料を確認したところ、モバイルの契約は「ソフトバンク回線20GB」で4月の利用料は税込2181円、ひかりは「KABU&ひかり マンション(1G)」で4月の利用料は税込4510円。モバイルが1番コスパが良さそう。
・おかしな点
なお、クレジットに関してはまだ最初の利用料が確定していない。さて、ガチでカブアンドに興味を持っていてここまで読んだ人はひょっとしたら変な点に気づくかもしれない。そう、この配布枚数はちょっとおかしい。なぜならば……
仮に5倍しても株引換券が5000枚ちょっとにしかならないのである。前述の通り、私の株引き換え券は1万3110枚。8000枚くらい足りない。
実は、この半年で1万3110枚も株引換券が貯まったのはキャンペーンの存在が大きかった。今乗り換えたら1000枚プレゼントとか、そういうギフトでのGET率が高いのである。ゆえに、第1期の株引き換えでは4370株GETできたけど、今後、私自身の株GETのペースはもう少しが緩やかになるかもしれない。
・興味深い点
最後に注意というか、留意しておくべき点を一点お伝えしておくと、今回の株式の引き換えには任意ロックアップへの同意が必要となっている。これはざっくり言うと、上場したとしても上場後6カ月後まではカブアンドの株を譲渡しないことを確約するもの。
つまりは上場即売りはできない。一応、株価の安定性を保つための対策であるようだが、この辺りもどうなるのか。気になるところだ。
とはいえ、インフラを利用するついでに貯まっていることを考慮すると、荒れたからとてな話でもある。ヤマダ電機のポイント2倍キャンペーンが終わったところでテンション下がったりしないのと同じだ。
何より、未公開株を初めて持つ私としてはシンプルにこれが上場したらどうなるのかに損得以上の興味がある。何が起こるか分からない。それが良い。そんなわけで前澤友作さんのカブアンドを今後も見守っていきたい。
参考リンク:カブアンド
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.