「生理が始まって、どうしようって…」女性自衛隊員が被災者の言葉に気づかされたこと【東日本大震災から学ぶ、こころの防災】
3月11日で、東日本大震災から14年が経ちます。
Sitakkeの連載「元自衛隊員が描く“こころの防災”」では、元海上自衛隊のイラストレーター・ヤマモトクミコさんが、東日本大震災の支援を通じて学んだことを、マンガでお伝えしてきました。
その教訓をより広く伝えるため、「HBC演劇エンタメ研究会(通称“エンケン”)」のアナウンサーが声を吹き込み、ボイスコミックも制作しました。
今回は、その中でよく見られた回から、受け継ぎたい知恵を抜粋してご紹介します。
【この記事の内容】
①「生理が始まって、どうしようって…」
②理不尽な八つ当たりのワケは?
③寝袋のメリット4選!## 第1〜3話まとめ「生理が始まって、どうしようって…」
ヤマモトさんは入隊1年目に、東日本大震災の支援に従事しました。
現場にいた女性隊員はわずか。「だからこそ“女性視点”での支援がとても大切だと感じた」と、当時を振り返ります。
マンガで伝えたいのは、「災害時のこころを健やかに保つための備え」です。
第1〜3話では、東日本大震災発生時の話から、支援中「生理」について考えさせられたエピソードを紹介しています。
ただでさえ憂鬱になりがちな生理は、災害時にも訪れる…。
こころと体のストレスを少しでも和らげるために、備えが必要になります。
自分に合った生理用品を、必要な量のやや多め用意しておくこと、サニタリーショーツも3枚以上用意しておくことなど、ポイントを紹介しています。
第5話 理不尽な八つ当たりのワケは?
第5話では、自衛隊の中でもピリついた雰囲気が漂い、上官から理不尽な八つ当たりをされたときのエピソードが登場します。
娯楽が極端に少ない「護衛艦」の中で、元気を失わないためにどんな工夫が必要なのか。
八つ当たりしてきた上官も、普段は穏やかな人で、いかに環境が人を変えるのか…それを痛感する日々だったといいます。
そんなときに実感したのが、「おやつ」の持つ力でした。「おやつ」にまつわる備えの意味やポイントは、第5〜6話で紹介しています。
第11話 寝袋のメリット4選!
第11話は、「寒冷地での備え」がテーマです。
「温かい」のを第一に、「寝相を気にしなくていい」など、実際に使ってみて感じたメリットを4つご紹介しています。
温かい食べものや食事は、寒冷地での災害の生命線になります。
もしもに備えて車に積んでおくなど、日頃からの備えが必要です。
マンガではこうした防災の知恵を、たくさんご紹介しています。
東日本大震災から14年目の3月。この機にもう一度、自分に合った備えを考えてみてはいかがでしょうか。
●連載「元自衛隊員が描く“こころの防災”」
●ボイスコミック「こころの防災」
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マンガ:ヤマモトクミコ
北海道・札幌市在住のイラストレーター。2010年に、海上自衛隊入隊。入隊1年目で東日本大震災の支援に従事。約10年間、自衛隊員として全国各地を飛び回る日々を過ごし、結婚・出産を経て、退職。独学でイラストレーターに。2児の母。
Instagram: @kumiko_illust
X: @kumiko_illust
連載担当編集:Sitakke編集部ナベ子
文:Sitakke編集部IKU