低流通魚<コノシロ>をスナック菓子に? おやつカンパニーが「モッタイナイおさかな活用計画」始動
株式会社おやつカンパニーは10月27日、普段あまり流通していない「低利用魚」の魅力を広く発信し、持続可能な漁業を応援する「モッタイナイおさかな活用計画」を開始すると発表しました。
今回はコノシロに着目。スナック菓子「素材市場」シリーズの期間限定商品として、コノシロを使った「素材市場さかなのスナック(コノシロ 香ばし醬油香る、竜田揚げ味)」を開発し、同日より全国で販売開始します。
さまざまなスナック菓子を開発してきたおやつカンパニー。同社が取り組む低流通魚の活用プロジェクトに注目してみました。
低流通魚を有効活用し、持続可能な漁業を応援
「モッタイナイおさかな活用計画」は、おいしいのによく知られていないために、あまり流通しない魚・低流通魚を有効活用し、商品を通じてその魅力を発信することで持続可能な漁業を応援するプロジェクト。
65年以上のスナック菓子製造ノウハウを生かして、お菓子として低流通魚を活用した商品を開発・販売していくといいます。
これにより、魚食の推進だけでなく、低流通魚のさらなる活動を促進し、さらには地域漁業の活性化や生態系バランスの維持、フードロスの削減など、さまざまな課題の解決に取り組むそうです。
第一号はコノシロを使ったスナック菓子
今回、プロジェクトの対象となった「コノシロ」は、寿司ネタで知られるコハダの成魚であり、古くから食卓に親しまれてきた魚です。
しかし、小骨が多く調理しづらいことなどから、近年は食用として見かける機会が減っていました。
この“もったいない魚”をおやつとして手軽に味わってもらうため、同社の人気『素材市場』シリーズで活用し、「竜田揚げ味」のスナック菓子として開発。魚本来の旨味と香ばしい醤油の風味を合わせ、サクサクとした軽快な食感に仕上げました。
同商品は、栄養価にも配慮されており、カルシウムやビタミンD、DHA、EPAといった魚由来の栄養素を手軽に摂ることが可能。子どものおやつはもちろん、お酒のお供としてもぴったりなのだとか。
持続可能な漁業を推進するために
おやつカンパニーは2021年以降、魚粉を練りこんだ商品開発や官民連携による「さかなの日」普及活動など、水産物消費拡大とSDGs推進に積極的に取り組んでいます。
今回のコノシロ採用にあたっては、千葉県船橋市の海光物産株式会社と協力し、量も品質も維持できる体制を確保。今後は、地域漁業の活性化やフードロス削減、生態系バランス維持にも寄与できる取り組みとして、教育現場での出前授業なども予定されています。
詳しくはさかなのスナック特設ホームページで確認できます。
※2025年10月29日時点の情報です
(サカナト編集部)