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厳寒期のエリアトラウト釣行は【ミノーのマジックジャークで攻略】しよう

TSURINEWS

厳冬期でも見事ニジマスキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版・松尾尚恭)

今回取材した釣り場は、愛知県一宮市の北方川釣り体験場(北方マス釣り場)。取材日の天候は、今回のお題におあつらえ向きの年に一度レベルの雪!今季最強クラスの寒波襲来で当然水温は下がり、オサカナさんには悪影響。真っ白な釣り場で、冬季の渋い日をどう釣ったのかを紹介したい。

北方マス釣り場(川釣り体験場)とは

まず北方マス釣り場の説明から。ここは冬季限定の木曽川の支流を利用した釣り場で、上流から第1、第2、第3ブースと3つの区画に分かれている。上流が狭く浅く、下流に向かうにつれて広くなっているのが特徴だ。

一面銀世界の北方マス釣り場(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

放流されている魚種はレギュラーサイズのニジマスがメインで、毎シーズン12月末ごろから大物やアルビノ、イワナなどが放流に交じるようになる。

北方マス釣り場の受付(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

また雪の日などの例外もあるが、基本的に平日でも毎朝魚の放流が行われるのが特徴で、午前8時の釣り開始直後に放流がある。

今年の北方マス釣り場の大きな特徴

年によって釣り場の雰囲気や釣れ方が変わるため、軽く今シーズンの状況を説明しておこう。今シーズンはここ数年のシーズンとは大きな違いがある。それは魚のレンジ(タナ)だ。ここ数年のシーズンは水深が浅く、魚のレンジは表層付近が多かったため、ルアーが着水したらすぐ巻き始めて、表層だけ攻めていれば楽に反応が得られていた。

ヒットパターンを絞り込むことが醍醐味(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

しかし今シーズンはこれまでに比べ水深があり、魚のレンジは中層~ボトム付近であることが多い。レンジは日によって変動するので、しっかりとその日の魚が反応するレンジを見極めることが重要となる。

スローにボトムを攻めて手にした1匹(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

「なんだか今シーズンは難しい……」。そんな話も聞くが、このレンジの差が大きく影響しているのではないだろうか。何年にもわたり通っている人は、どうしても釣れた記憶がある今までの実績ルアーや釣り方に気持ちが引っ張られてしまいがちだが、ここはいったんそれをさっぱり忘れ、「今」の状況にアジャストしたいところだ。

エリアトラウト基本の4大要素

エリアトラウトで釣果を伸ばすために意識すべき要素は「レンジ」、「スピード」、「アクション」、「カラー」の4つ。特にレンジは最重要要素だ。先ほども少し触れたが、ルアーを引くときのレンジが合っていないと、たとえ世界一釣れるルアーを投げていたとしても、なかなか反応は得られない。

エリアトラウトのタックル(作図:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

まずレンジを把握し、それからルアーを巻くスピード、魚の反応の良いアクションのルアーへと絞り込んでいき、その中で反応の良いカラーを見つけていくのが王道の釣り方だ。

ボトムを攻略してキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

スプーンとミノーで攻略

今回のお題はタフコンディション下でのエリアトラウトフィッシング。いかに「魚が用意されている」エリアトラウトといえど、生き物や自然相手なのは他の釣りと変わらない。渋い日に当たってしまうことだってあるだろう。そんなときにどう釣果を得ればいいのか。

当日のヒットルアー(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

この日釣果を得られた釣り方は主に2つ。エリアトラウト王道のスプーンでの巻きの釣りと、ミノーのマジックジャークだ。渋い状況でどのように釣ったかを解説していきたい。

極寒のなかでもヒットを重ねる(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

スプーンの巻きの釣りでのアジャスト

当日はちらつく雪と薄濁りで水中に魚影は確認できないため、まずレンジはボトム付近だろうと推測。最初は1.4gのスプーンを投げ、ボトムまで沈めてから探ってみるが反応なし。

次に0.9gの軽いスプーンへとウエートを変更。軽いスプーンにした理由は、1.4gのものよりも同じレンジをゆっくり引くためだ。

「スプーンの重さ=スピードの速さ」となり、同じレンジを引くなら重いスプーンより軽いスプーンほどゆっくり引ける。この日のような冷え込みだと、魚の動きもゆっくりだろうと思ってのウエートチェンジだったが、これが的中。ボトムからの巻き上げで次々アタリが出るようになり、ニジマスがヒットした。

使ったスプーンはウォブリング系アクションのマーシャルトーナメント0.9g。スプーンのアクションはざっくり大別してウォブリング系、ロール系、両者のミックスのウォブンロールの3種類がある。

終始雪が舞い続けるなかキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

ウォブリングへの反応が良くてロールがダメ、あるいはその逆など、スプーンのアクションのタイプによって魚の反応が変わってくるので、スプーンを買いそろえる上でバランス良くチョイスした方がいいだろう。

余談だが、オススメのそろえ方はひとつのスプーン、重さにつきカラーは5色程度でいいので、種類を増やすこと。スプーンは一見どれも同じように見えてしまうが、動かしてみるとそれぞれ微妙にアクションが違う。そのアクションの違いの豊富さ=手札の多さとなる。

反応の良いレンジ、スピード、アクションが決まれば最後にカラーだ。この日は表が白っぽい水色、裏が青のスプーンが頭ひとつ抜けて反応が良かった。雪で白っぽく見える世界の中に表の色が溶け込み、アクションするたびに裏の色との明滅効果が出ていたのが良かったのだと思う。

キツイ冷え込みと雪という、普通の釣り人なら釣りに行かないような日ながらもスプーンでのパターンを確立でき、この日の釣果の半分をこのスプーンでキャッチできた。

ミノーのマジックジャーク

近年では定番メソッドとして定着したミノーのマジックジャーク。北方マス釣り場では、冬季の水温が下がる時期(まさに当日)に威力を発揮するメソッドだ。簡単に説明すると、デジ巻きによるリーリング主体のストップ&ゴー。リールを素早く巻いて一気に潜らせ、止めて浮上させるという縦のジグザグの動きを水中で行うものだ。

マジックジャークで使用したダブルクラッチ60F1(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

使用するミノーはマジックジャーク専用設計のロングリップ&フローティングタイプのもので、ソルト用や渓流用ミノーなどの流用は、望んだアクションが出せないのでほとんど不可。

この日のレンジはボトム付近ということで、マジックジャーク用ミノーの中でも、潜航深度の深いダイワのダブルクラッチ60F1をチョイス。ルアーが着水したら、ボトムにリップがタッチするまで潜らせてから、アクションを開始する。

リールのハンドルを半回転~1回転クイックに巻いてミノーを一気に潜らせ、ピタッと止めて浮上させる。ここで水面まで浮かせる必要はなく、潜らせた分だけ浮かせるようにすれば、狙いたいレンジをキープできる。

マジックジャークで仕留めた会心の1匹(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

またアクションはリズムよく行うのがコツだ。すると連続ヒットもありつつ、悪くないペースでヒットが続いた。北方における冬季のマジックジャークは、ハマれば他の釣り方では太刀打ちできないほど連発をすることも多い。アクションもリールを巻いて止めるだけと非常に簡単なので、慣れていない初心者でもやり始めてすぐに釣果を出せることも多い釣り方なのでオススメだ。

厳冬期でも釣果は出せる

このようにスプーンとマジックジャークで釣果を重ね、6時間の釣りで合計30匹のキャッチに成功。最後にはミノーに45cmほどのニジマスもヒットして、大物のキャッチにも成功した。

当日キャッチした大物は45cm(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

内心ちょっとだけ「取材なのにこんな天気で釣れなかったらどうしよう……」と思っていたが、リアルに渋い日でもきちんと釣果は出せるという証明ができてホッとした。

エリアトラウトの良いところは、目の前に「魚が用意されている」こと。その目の前にいる魚をいかにして食わせていくか、リアルタイムで釣りを組み立てていく楽しみがエリアトラウトの醍醐味だ。

今回は冬の渋い日の釣り方を紹介したが、エリアトラウトはある程度成熟してきた釣りジャンル。さまざまな状況に対して、それに適した釣り方がきちんと確立されている。

少年アングラーも奮釣(提供:週刊つりニュース中部版 松尾尚恭)

もし、「う~ん、釣れない……。こんなときはどうすればいいの?」と困った場合は、釣り場のスタッフやエリアに詳しい釣具店スタッフを頼ってみてほしい。

北方マス釣り場の場合、土日祝日であれば私がフィッシングタックル・カリプソの釣り具出張販売を行っているのと、釣り場近くにも実店舗があるので、釣行前や釣行後に立ち寄っていただければ幸いだ。

<週刊つりニュース中部版 松尾尚恭/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年2月9日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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