子犬が突然死するのはなぜ?命に関わるNG行為や注意すべきポイントまで
子犬の命に関わるNG行為
子犬はまだ免疫力が十分ではなく、寄生虫・ウイルス・細菌による感染症にかかりやすい状態です。また、体が小さく体力も限られているため、ちょっとした体調不良でも急激に悪化することがあります。
「少し元気がないだけだから」と様子を見ているうちに、命に関わることもあります。少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
今回は、子犬の命に係わるNG行為を4つ紹介します。
1.飼育環境を不衛生なままにすること
子犬が暮らす環境を清潔に保つことは、健康を守るために欠かせません。
母犬の母乳を飲むことで免疫を受け継ぎますが、その免疫は生後2カ月~4カ月の間に徐々に失われます。この時期の子犬は感染症にかかりやすく、不衛生な環境ではウイルスや細菌の影響を受け、最悪の場合、突然死することもあります。
対策は以下の通りです。
✔室内は毎日掃除し、清潔を保つ。
✔ケージやベッド、食器類はこまめに洗浄する。
✔空気の入れ替えをこまめに行い、空気清浄機を活用する
2.ワクチン未接種のままお散歩に行くこと
ワクチン未接種の子犬を外に出すことは非常に危険です。
「他の犬と接触しなければ大丈夫」と考える人もいますが、感染症は地面や空気中にも潜んでいます。さらに、野生動物の糞尿から感染する病気もあるため、庭に出すことも避けた方がよいでしょう。
対策は以下の通りです。
✔ワクチン接種が完了するまでは、室内で過ごさせる
✔外に出す場合は抱っこやペットカートを利用し、短時間の外出にとどめる
3.遊ばせすぎること
子犬は遊び好きですが、体力が限られており、遊びすぎると命に関わる危険があります。
特に子犬の肝臓は、糖分を十分に備蓄する機能が未熟なため、エネルギーを急速に消費すると低血糖を引き起こしやすくなります。低血糖になると、突然ぐったりしたり、痙攣を起こすことがあります。
対策は以下の通りです。
✔遊びの時間は1回5分~10分程度にとどめる
✔1日に数回に分けて遊ぶようにする
✔遊びの後はしっかり休ませ、飼い主が過剰に構わないようにする
4.高い場所の上り下りをさせること
子犬は骨の成長が未完成なため、高い場所の上り下りをすると骨折や脱臼のリスクが高まります。
✔ソファーの上り下り
✔飼い主のベッドの上り下り
✔階段の上り下り
これらは絶対にさせないようにしましょう。成長途中である子犬は、骨の形成が不完全です。脱臼や骨折をしやすく、ちょっとしたジャンプでも大怪我をしやすいです。
対策は以下の通りです。
✔ソファーの使用を控えるか、ステップを設置する
✔寝室への立ち入りを禁止する
✔階段にはペットゲートを設置し、子犬が勝手に上り下りしないようにする
まとめ
子犬の命に関わるNG行為を4つ解説しました。
✔飼育環境を不衛生なままにすること
✔ワクチン未接種のままお散歩に行くこと
✔遊ばせすぎること
✔高い場所の上り下りをさせること
犬は好奇心旺盛で、特に1歳未満の子犬は何にでも興味を持ち、無鉄砲に行動しがちです。そのため、飼い主が環境を整え、安全に過ごせるよう配慮することが大切です。
子犬を迎える前にしっかり準備し、安心して成長できる環境を整えてあげましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)