すごいぞ森田さん!洗濯指数や時間別予報を開発していた!!!
個性豊かな様々なゲストをお迎えして、幼少期のターニングポイントや、やる気スイッチの入った瞬間を深掘りしていきます。メインパーソナリティの佐藤隆太さんと佐々木舞音アナウンサーの2人でお送りします。
6月最初の放送となった3日(月)の放送では、先週に引き続き気象予報士の森田正光さんがゲストに登場!エネルギッシュな森田さんと共に、パワー全開でお送りします!
佐藤:よろしくお願いします!先週も本当に楽しいお話をたくさん聞かせていただいて。
佐々木:本当に、このラジオブースがちょっとふわふわするような、何か朗らかな雰囲気でした!
森田:そんなことばっかり言って!(笑)
佐藤:いやいや、森田さんがそうしてくださってるわけですから!本当に心地いい空間ですよ!
「自慢みたいになっちゃうけど…」洗濯指数や時間別の予報を考案したのは森田さん!
佐々木:いろいろ挑戦されてますけど、今日は洗濯物を干せる干せない、っていう「洗濯指数」ってよく聞くんですけど、あれを考えたのって…
森田:そうそう。実は僕なんです。
佐藤:え!そうなんですか!?
森田:1982~1983年頃かな。プロデューサーから「森田さん、なんか天気予報で毎日出せる情報とかないですかね」とか言われて。当時は共働きで、オムツとかを休みの日は干して外出して、どれで帰ってくるっていう生活をしてたんだけど、家に帰ってきたら雨降ってて、「ベタベタじゃん!」って。それでドライヤーで乾かしたんですけど、乾かしてるときに「この時間測れば、洗濯物が何分で乾くかわかるんじゃないか?」って思ったんですよ。それですぐ企画書をその場で鉛筆でガーッと書いて、それで持っていったら通っちゃった。それから「乾くのにどれぐらいかかるか」っていうのを気象協会で実験して、それで今に至る。
佐々木:今はもう、毎日見ますもん!
森田:これ自慢になっちゃうんだけど、他にもいろいろやったなぁ。(笑)例えば、気象衛星の「ひまわり」ってあるでしょ。雲の画像が動くじゃないですか。ああいう映像の細工を初めてやったの。あとね、当時の天気予報っていうのは、「晴れのち曇り」とか「晴れ時々曇り」しかなかったんですよ。「晴れのち曇りだけど、その雲の時間は何時からなんだろう」っていうことで時系列、時間別にしようってことで大きなパネルみたいなので「何時から何時までは晴れ」のマークを作って、「曇りのち雨」も朝の6~9時までは曇り、9~10時までは雨で、みたいな、そういうふうに時間別の予報を最初にやったの。
佐藤:すごいじゃないですか!!本当にお世話になってますよ。かっこいい~。あります?「私が一番最初」みたいなの。
佐々木:ないですよ!
佐藤:それが普通ですよ!なのに、それを幾つも持ってるって…。そのパワーというか、人間力がすごいですね!
「過去にすがることなく、そのときの最善を尽くす!」偉人から学んだ、気象予報士として大切にしていること
佐々木:何か気象予報士として大切にしていることってありますか?
森田:よくサインを頼まれるんだけど、「明日は明日の風が吹く」って言葉があるじゃないですか。だけど「明日は明日」って書いてるんですよ。「明日のことなんて分かんない」っていう感じだと思うじゃないですか。だけどもうちょっと深くて。勝海舟が「傑出して恐ろしい人物だ」って言った人に、横井小楠っていう思想家がいるんですけど。彼は何がすごいかっていうと、勝海舟が「横井の議論に誰も勝てない、必ず負けちゃう」と言ったんです。だけど横井のすごいところはそこではなくて、議論して相手を完膚なきまでに叩きのめした後に、「でも明日は違うこと考えてるかもしれない」って言うんですって。明日になったら変わってるかもしれないってことを言う、そこがすごいんだというようなことを勝海舟は書いてるんです。これ、天気予報と一緒だと思ったんですよ。その日の最善のデータを使って「明日はこうなる」って言ったけども、明日の朝起きて雨が降ってるはずが降ってなかったら、今までの考えたこと全部捨てないといけないでしょ。だから、あらゆることはその場しのぎじゃないけど、そのときそのときに最善の言葉を言う。今までやってきたこと全部投げ捨てて、今日、今、この瞬間から一歩踏み出すみたいな、そういうことなんだろうなと思って。
佐々木:過去にすがるんじゃなくて、もうそのときそのときを大切にというか。
森田:かといって、過去は全部無かったこと、というわけじゃなくて、「過去に踏まえながらもそこから始まる」みたいな。「忘れろ!」みたいなところもあるかな。
佐藤:それでまた立ち向かっていくと。
佐々木:天気だけじゃなくて、もう人生全てそういった考え方っていうことですよね。
森田:うん。だからこの収録が終わったら今日のことすぐに全部パーだよ。(笑)
佐藤、佐々木:なんで~!(笑)
佐々木:最後に、森田さんのやる気スイッチが入る1曲を聞きながらお別れしたいんですが…
森田:これはね、「Let it be」ですね、ビートルズの。青春時代の真っ只中の曲で、何か嫌なことがあると口ずさんじゃうんですよね。「何とかなるよね」「そのままでいいじゃん」みたいな。もうこの歌は、世界の共通語みたいなもんですよね!
佐藤:確かにそうですよね。さっきおっしゃっていたことに通ずるところもありますもんね!
佐々木:2週にわたって森田正光さんにお話を伺いました。本当にありがとうございました!
今回もエネルギッシュでパワー溢れる森田さん、面白いエピソードたくさん話してくださいました。