鉄道を通じた日台の国際観光交流促進を 民鉄協と台湾鉄道観光協会が「観光プロモーション協定」締結(台湾・台北駅)
鉄道を通じた国際観光交流の拡大に向け、日本民営鉄道協会(民鉄協)と台湾鉄道観光協会は「日本と台湾における鉄道観光プロモーションに関する協定書」を締結した。台湾を訪れた民鉄協の原田一之会長(京浜急行電鉄会長)が2024年7月20日、首都・台北の台北駅で台湾鉄道観光協会の周永暉理事長と協定書にサインした。
台湾は日本の鉄道が人気の国・地域の一つで、鉄道会社間の交流も盛ん。JR四国と台湾鉄路管理局、JR西日本大阪駅と台湾・台北駅などが知られるが、日本側の多くはJRや大手私鉄だ。民鉄協は広範な観光プロモーションで、台湾の鉄道・旅行ファンに日本の地方鉄道の魅力を広く知ってもらうことにした。
ちなみに日本と台湾の人的往来(相互交流人口)は、2019年に年間700万人を突破して過去最高を記録したが、その後は新型コロナの影響などで落ち込み、回復はこれからだ。
民鉄協と台湾鉄道観光協会は今後、「鉄道を軸とした日台の鉄道事業者の相互交流促進や友好関係強化」、「観光情報の提供・活用、観光交流の広告・プロモーション活動への協力強化」などに取り組む。
具体的には、双方の関連施設での鉄道旅行PRイベント、鉄道スタンプラリー、SNSを活用した鉄道旅行写真投稿キャンペーンなどを予定する。
協定締結に当たり双方のトップは、「日本を訪れる台湾の方は、主に東京、京都、大阪のゴールデンルートを移動するが、今後は各地の地方鉄道にも足を向けてほしい」(原田民鉄協会長)、「ローカル鉄道や特色ある駅の旅などを推奨し、鉄道による『地方創生』の実効性を高めたい」(周台湾鉄道観光協会理事長)と、それぞれコメントした。
記事:上里夏生