【三浦 イベントレポ】三浦海岸駅前ひろば「線路下スぺイスUMICO」オープニングセレモニー - 地域交流拠点出発進行!
京急三浦海岸駅の改札を出ると目の前にひろがる広々とした線路下の一帯が、2025年7月に誕生した三浦海岸駅前ひろば「線路下スペイスUMICO」です。
2024年から京急と三浦市、地域の方々が三浦海岸のにぎわいづくりについて考えるワークショップ「三浦海岸のうみとまちと駅をつなげていくカイギ」を重ね、地域イベントやマルシェ、趣味の発表や交流の場として活用することになったそうです。
2025年9月28日(日)に開催された「線路下スペイスUMICO」オープニングセレモニーの模様をご紹介します。
三浦海岸駅乗降旅客数前年比2割増!「MIURA FUN BEACH 三浦海岸」と「線路下スペイスUMICO」効果
「線路下スペイスUMICO」は、2年ぶりに海水浴場が開設された「MIURA FUN BEACH三浦海岸」の海開きと同時にオープンしました。
京浜急行電鉄株式会社 新しい価値共創室 大場好浩部長の開会の挨拶の中でのお話によると、2年ぶりの海水浴場開設によって、三浦海岸駅乗降旅客数が前年比2割増とのこと。
にぎわいづくりの取り組みが、早速成果として現れています。
UMICOとは、三浦の「UMI(うみ)」と、まちや駅をつなぐ「CO(共同、協力など)」を掛け合わせ、地域コミュニティの輪を育んで欲しい、という意味を込めたネーミングだそうです。
春は桜とマラソン、夏は海、秋と冬の三浦海岸を「線路下スぺイスUMICO」から盛り上げる!
海水浴期間中はアート作品の展示などで、地域の方々に楽しみをもたらし、三浦海岸を訪れる方々へのおもてなしにも一役買った「線路下スペイスUMICO」。
画像出典:京急電鉄
三浦海岸や三浦市の活性化に日々取り組む石川巧神奈川県議会議員や、
長島まりこ三浦市議会議員、三浦海岸オールネットワーク 松原和治会長、元三浦海岸駅駅長で現三浦市観光協会の太田芳孝会長といった
キーパーソンの来賓の方々からの祝辞にも、四季を通じて三浦海岸を皆で盛り上げていこうという熱気と期待が込められていました。
ロゴに込められた想い
三浦海岸アート実行委員会 新城宏明委員長とデザイナーの洲本マサミさんから、「線路下スペイスUMICO」ロゴに込めた想いのお話がありました。
三浦海岸を訪れる方々や地域の皆さんと、海と駅が線でつながり未来につながる。素敵な想いがギュッと詰まったデザインです。
三浦海岸駅前施設あれこれ
施設紹介を担当された京浜急行電鉄株式会社新しい価値共創室 佐々木忠弘部長からは、2024年9月に開設された三浦海岸駅前観光案内所などの紹介がありました。
よくみると、トレーラーハウスを使ったとてもユニークな観光案内所です。
案内所前に設置されている木肌感を感じるベンチは、京急が三浦半島に所有する社有林の間伐材を使って製作されたそうです。
山林の環境を健全に保ちながら、間伐材をベンチへとアップサイクル(創造的再利用)する取り組みは、豊かな自然と共存する三浦半島らしいサステナブルな取り組みです。
「京急オープントップバス」が2024年から三浦海岸駅発着へ
かつては三崎口駅から発着していた屋根がなく広々とした視界が拡がる2階建バス「京急オープントップバス」ですが、2024年9月の観光案内所オープンにあわせて「京急オープントップバス案内所」が新設され、三浦海岸駅を起点とするコースにリニューアルされました。
2階席で風と太陽を感じながら三浦海岸や三崎の青い海と空、広々とした畑といった絶景の数々を高い目線から楽しむことができる「京急オープントップバス」は一度はぜひ乗ってみたいですね。
三浦市の交通のハブ(中心)として
「京急オープントップバス」だけでなく、レンタサイクルや電動キックボードといったレンタルモビリティの貸し出しも三浦海岸駅前観光案内所そばに集約されています。
三浦海岸駅を起点に、季節や天気に応じて移動手段を乗り分ければ、さらに三浦を満喫できること請け合いです。
続いて、セレモニーの後に行われた記念パフォーマンス・交流イベントの模様をご紹介します。
伝統を守り伝える「菊千舞踏会」
日本各地や三浦に伝わる民踊民舞の習得と伝承をされている「菊千舞踏会」による踊りが始まりました。
ソーラン節では、鳴子の音が軽快に響き、みているこちらも楽しくなってきます。
ピンクと紫の華やかな着物に、紺藍によささ節と白くぬいた手ぬぐいが目を惹く素敵なお揃いの衣装を纏って、よささ節の踊りが始まりました。
よささ節とは、豊魚や豊作、商売繁盛を願う三崎に伝わる民族芸能「チャッキラコ」の演目のひとつだそうです。
伝統を守り未来へ繋ぐ踊りを、皆さん感情豊かに、気持ちを込めて楽しそうに踊られているのがとても印象的でした。
ブラジル発祥、東京から三浦へ!「FILHOS DE ANGOLA JAPÃO」によるカポエイラ
続いては、2024年に東京から三浦に移住された渡部健志(カポエイラネーム:Mão de Onça(マオン・ジ・オンサ))さんが代表を務める「FILHOS DE ANGOLA JAPÃO」によるカポエイラです。
東京での暮らしに満たされ、次に渡部さんが欲したのは三浦の豊かな自然や環境と気づき、移住されてきたそうです。
FILHOS DE ANGOLA JAPÃOは、フランス・マルセイユに本部があるFILHOS DE ANGOLA(フィーリョス・ジ・アンゴーラ)の日本支部で、2014年から東京都目黒区の学芸大学駅や都立大学駅周辺を中心にカポエイラ・アンゴーラのグループとして活動を始め、2024年秋からは三浦海岸駅でも活動されています。
カポエイラとは、ブラジル発祥のダンスやアクロバット、音楽、そして文化が融合した伝統武術。
16世紀にアフリカからブラジルに連れてこられた奴隷の人達が支配者から身を護るために、音楽に合わせてダンスをしているように見せかけて身体を鍛えたのがルーツと言われています。
2014年にはユネスコの世界無形文化遺産に登録され、今では世界中で親しまれています。
カポエイラの中でもアンゴーラという流派は、武術や攻撃よりも、ダンスのようにしなやかに身体を使って、音楽や相手との調和を楽しむことが重視されているそうです。
ホーダ(円陣)を組んで楽器を鳴らし、歌を歌い、自然発生的にジョーゴ(組手、ゲーム)が始まります。
勝ち負けはなく、全身と五感を使い、思いやりを持って相手とジョーゴをつくり、それをホーダの皆が楽器を鳴らし歌を歌いながら見守ります。
同じ空間、同じ時を年齢や性別に関係なく一緒に楽しむことができるカポエイラは、身体と心の両方をしなやかに鍛錬できるアクティビティです。
興味を持たれた方は、主に土曜日に開催されている三浦海岸クラスにぜひ参加されてみてください。
「線路下スぺイスUMICO」に轟く陣屋太鼓「相州三浦海防陣屋太鼓保存会」
「ハッ!」という威勢の良い掛け声で、「相州三浦海防陣屋太鼓保存会」のパフォーマンスが始まりました。
幕末当時、異国船の渡来に備えるために、海防陣屋が三浦海岸に置かれていたそうです。
その陣屋の中に置かれた太鼓が、出陣の際に打ち鳴らされたと伝えられています。
歴史ある太鼓の音を身体で感じていると、先ほどのカポエイラのリズムと重なり、音楽は古今東西を超越すると思っていたら、イベント最後に後半の司会を務められた京浜急行電鉄株式会社 新しい価値共創室 松平康志さんから、「即興でFILHOS DE ANGOLA JAPÃOと相州三浦海防陣屋太鼓保存会の皆さんでコラボレーションしませんか?」という嬉しいご提案が。
新たな出会いを創出する、地域交流拠点の本領発揮の瞬間でした。
豊かな自然、美味しい海の幸と畑の恵み、温暖な気候や都心までのアクセスの良さから近年移住者も増えている三浦市。
「線路下スペイスUMICO」を起点に、地元の方々と移住されてきた方々や三浦への移住を検討されている方、そして三浦を訪れる旅行者の方々皆の交流拠点として、自由な発想で様々な楽しみや出会いがうまれることが今から楽しみです。
ご利用方法や利用料金などは三浦newcal「線路下スペイスUMICO」施設概要ページからご確認頂けます。
三浦海岸駅前ひろば「線路下スぺイスUMICO」オープニングセレモニー
開催日時
2025年9月28日(日)10:00〜12:00
開催場所
会場名 三浦海岸駅前 線路下スペイスUMICO
住所:神奈川県三浦市南下浦町上宮田1497
駐車場:あり(有料)
参加費
無料
主催
京浜急行電鉄株式会社
関連リンク
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