<男のせいで娘が!>勉強よりバイトと彼氏が優先!?注意すると「ウザいんだよッ!」【まんが】
私はユミコ(50歳)。普段は近所のドラッグストアでパートをしています。夫のカズトシ(55歳)は中学校教諭。社会科を担当しています。陸上部の顧問をしているため、朝も早ければ帰宅も遅くなるのはいつものこと。普段はだいたい21時過ぎに帰宅します。1人娘のレナはもうすぐハタチ、大学2年生です。そんな娘は現在外出中。私たち夫婦は今、1人娘のレナのことで頭を悩ませております……。
レナは、必死に受験勉強をしていましたが、残念ながら第1志望の大学には落ちたため、すべり止めで受験をしていた第2志望の大学に通うことに決めたのです。
自宅の近くにある大学のため、自宅から通っているのですが、大学生になってからというもの、勉強もそこそこに、遊びまわるようになりました。
ただいまも言わずにしれっと2階にある自分の部屋にいくレナ。
話しかけても「ったく、いちいちうるさいな! ウザいんだけど!」いつもこの調子で会話になりません。まるで反抗期をこじらせたような状態が大学生になってもずっと続いているのです。
私たちはレナに門限を定めたり、外泊を禁止したりしているわけではありません。 できれば終電までには帰ってきてほしいのですが、大学生ともなれば付き合いもあるでしょう。帰宅時間や夕食の連絡さえくれたらいいのです。 無断外泊がはじまった頃、夫と一緒にレナを注意したこともあります。 しかしレナは「この家にいると息苦しい!」と吐き捨て、話し合いの場から立ち去ってしまいました。 もうすぐ娘はハタチだというのに、まともに話し合いができない状況。 終わりの見えない反抗期に夫婦で頭を悩ませています。
「イヤな予感……」虫がわくレベルの汚部屋で見つけたモノとは?
うぉ!? え!? 部屋、汚っ!! ベッドの上には、脱ぎっぱなしの洋服に、ゴミ箱にはゴミが満タンの状態です。紙パックのジュースや、飲みかけのペットボトルまでおきっぱなしのありさまです。
ゴミ箱の中身を大きなゴミ袋に移し替えていると、中からある紙が落ちてきました。「えっ……何……これ……」
レナったらローンを組んでまで脱毛サロンに通っていたなんて……しかも大切な明細を捨てちゃってるし。それに捨てるにしても、破ることなくそのまま捨てるとかズボラすぎでしょ……。
しかし、それよりも……こっそりと室内に干してある下着が気になりました。洗濯物で見たことがない下着。レナが自分で手洗いでもして干しているのでしょうけれど、ただの下着ではなさそうです。
昨日「バイトに行く」と言って家を出たレナが帰宅したのは、なんと翌日の夕方でした。 あまりにも好き勝手しすぎです。 そんなレナの部屋で見つけてしまったのは、脱毛サロンのローンの明細書や高額な補正下着。 バイトをしているとはいえ、本業は大学生。支払いが困難なときだってあるはずです。一体毎月いくら返済しているのでしょうか。 レナが知らず知らずのうちに借金まみれにならないためにも、現在の状況を把握しておく必要があるでしょう。
ローン注意⇒「ならお金ちょうだい!」わが子の金銭感覚ヤバすぎ
レナの部屋に入った理由は、ひとまず「虫が出た」ことにしておきました。嘘とはいえ、いずれ本当に虫が出てもおかしくないぐらいの散らかしようだったのですから。
ここ最近見かける、レナ宛ての料理教室からの謎の封筒。気になっていたので、この機会に確認しました。
料理教室は月に2回通えるコースで、ひと月あたり10,000円のローンを半年分。 それから、脱毛と補正下着は3年のローン。すべて合計すると、ひと月に約23,000円の支払いがあることがわかりました。
大学生ではじめてアルバイトをはじめたレナ。働いた分だけ自分のお小遣いとして使える今、欲しいものが何でも手に入る気分でいるのでしょう。お金を手にした途端、次々ローンを組むなんて、わが子の金銭感覚に不安をおぼえました。
自分で働いて手に入れたお金をどう使おうが、本人の自由です。 しかし今のレナには危機感がなさすぎます。 週に数回夕方から夜にかけてアルバイトをしているだけなので、手に入るアルバイト代だってそう多くないはず。 毎月同じ額が稼げるとも限りません。 なのに何の抵抗もなくローンを組むレナの金銭感覚が心配で仕方ないのです。 さらに「家を出て行く」と宣言する娘。 一人暮らしをするつもりのようですが、どう考えても無理でしょう……。
「一人暮らしするから家賃だして!」甘すぎる言い分にゲンナリ
レナはすでに一人暮らしをするための物件を探しているというのです。たいして稼いでもいないアルバイトの身ですから、貯金なんてしていないはず。そもそも、ローンを3つも組んでいる今の状況で、金銭感覚がまるで身についていないのは明確です。
勝手に一人暮らしの計画を立てておきながら、「家賃半分出して」の発言には驚きました。実家暮らしで、バイトで得たお金を全額自由に使うことができる今は、働けばお金はなんとでもなると思っているのでしょう。はっきり言って考えが甘すぎます。その日の夜、帰宅した夫にレナのことを相談すると……。
もうハタチになるのだから、レナ本人の好きにさせてあげたほうがいいのか……と悩みましたが、このままレナを自由にさせたら悲しい未来ばかり想像してしまうのです。 たとえ鬱陶しいと思われても、レナの両親は私たち。 レナが大きく道を踏み外さないためにも、お金のことや生活態度について、きちんと話し合わなければいけないと感じました。 私たち夫婦はこれから、レナが働くバイト先に行き、閉店を見計らって待ち伏せをしようと思います。
【レナの気持ち】バイトや初カレ「私の人生で今が一番サイコー!」
私はレナ。この春大学2年生になったばかり。第一志望ではなく、すべり止めの大学でした。でも、なんだかんだ大学生活は楽しいし、今となっては「大学なんてどこでもいっか!」って感じ。おまけにバイト先ではじめての彼氏もできて、毎日が楽しくて仕方ない! 中学・高校と部活に明け暮れていたこともあり(それはそれで楽しかったけれど)、大学生となり第二の青春を謳歌している最中でーす!!
正直、暗い気持ちですべり止めの大学に入学したけれど、中学・高校と部活と勉強ばかりだった私にとって、このキラキラな大学生活は驚きの連続だった。
そして、これまで体験したことのない自由な世界に少しずつ前向きな気持ちになれた。完全に立ち直れたのは大学生活が軌道に乗り、友達ができた頃だった。
夏休みになると、うまれてはじめてのバイトをはじめた。制服がかわいいおしゃれなイタリアンレストラン。ここでホールスタッフとして働きはじめた頃……。
うまれてはじめてのバイト先で、うまれてはじめての彼氏ができた。しかも相手は超年上! 私は、年上彼氏のハルマくんに見合う女性になるために努力を惜しまなかった。
中学・高校と部活に明け暮れていた私は、自由でキラキラした大学生活に驚いた。 同時におしゃれをして出かける楽しさを知ってしまった。 きっと昔の同級生が見たらビックリすると思う。 バイトをはじめたら彼氏もできて、私の人生の中で今が一番最高! 「年上彼氏、ハルマくんに釣り合う女にならなきゃ……」と、毎月のバイト代は、自分磨きのためにあっという間に消えていった。 おしゃれってお金がかかるな……。 だけど、バイト先には大好きなハルマくんがいるし、バイトしてお金を稼げば問題ない。 ローンだって返せる範囲で借りれば大丈夫でしょ!
もう大人なのに「自由にさせてよ!」親がウザい!
大学ではサークル(軽音楽)に入ったものの、思ったよりも楽しくないし、何より、男子が幼く見えて仕方がない。10歳も年上の彼氏がいるせいだと思うけれど……。近頃は大学もサボるようになった。日頃の出費のために、可能な限りバイトに入るようにしている。
最近では、親の私への干渉が、高校生の頃よりもひどくなっている気がする。友達は実家を出て一人暮らしをしているくらいなのに、いつまでも子ども扱いをしないでほしい! いいじゃん、友達と遅くまで遊んだって! 彼氏の家に泊まるのがなんでダメなの? もう大学生なのに。もうすぐ私、ハタチなんですけど。
信じられない。 ウチの両親が私のバイト先にまで来た。 まったく、どこまで過保護なの! 私、あと数分でハタチなんですけど!? もういい加減にしてほしい! せっかく誕生日だから、ハルマと同じ時間にバイトをあがらせてもらえるように調整したのに……。 ハルマとの大切な時間を壊すようなことはしないでよ! やだ……このままだとハルマとウチの両親が鉢合わせをすることになる……。 すぐに両親と話してどっかに行ってもらおう……。
【私の気持ち】夜中のファミレスで話し合い。娘の彼氏の正体に……一同、衝撃!
親の話に聞く耳を持たないレナと話し合いの場を設けようと、私たち夫婦は、レナが働くバイト先で待ち伏せをすることにしたのです。
なんとレナの彼氏は夫のかつての「教え子」だったようなのです。これにはレナも驚きのあまり、立ち尽くしていました。
レナとハルマくんを車に乗せ、夜遅くまでやっているファミレスに4人で入店。 レナの彼氏であり、夫の教え子でもあるハルマくん。現在29歳なのだとか。レナより10歳も年上! 夫は、ハルマくんが中学3年生のときに担任を務めていたようです。さらにハルマくんが、陸上部(夫が顧問)だったというからビックリ!
「まず、お父さんやお母さんは、レナが一人暮らしすることに反対はしていないんだよ。むしろ、社会人になったら実家を出てほしいと思っている。けれど一人暮らしというのは、はじめるにも、続けるにもすごくお金がかかる」と、夫は冷静に諭しますが、レナは反抗的な態度をとり続けます。
レナとこうしてきちんと話し合いをするのは何年ぶりでしょう。 正直ハタチにもなって門限やお金の話をしなければならないとは思っていませんでしたが、私たち夫婦がこれまでレナの問題に向き合ってこなかったからでしょう。 私たちの想いがレナに伝わればいいのですが……。 またレナはローンを組んでいることをハルマくんには黙っていた様子。 金銭感覚の話になると突然慌てはじめました。 レナが嫌がる話かもしれませんが、このままでは借金を繰り返してしまうような気がしています。 親である私たちがなんとしてでも食い止めなければ。レナに悲しい思いなんてさせたくありません。
彼氏「考え甘すぎ!」反抗的な態度から一変、ショックを受ける娘
「まず……簡単にローンなんて組んではいけない。どうしても一人暮らしがしたければ、ローンを返し終わり、引っ越しや初期費用を貯めてから。それから安定した収入を得なきゃ生活は成り立たない」と夫。するとレナは「ハルマのうちに住まわせてほしい!」と言い出したのです。しかしハルマくんは……。
「俺はね、全面的にご両親の考えが正しいと思うよ」とハルマくんも私たちと同じ意見であることを主張してくれました。
「甘い……甘すぎるよ……どうして俺を頼るのよ? たしかに俺はレナよりずっと年上だけれど、年上だからとか、男の人が支払って当たり前! みたいな風潮、俺嫌いだからね?」と、レナにぴしゃりと言ってくれました。
最初は私たちとレナで話し合いをおこなう予定でした。 しかし、普段私たちの言うことなんて聞く耳を持たないレナ。 今回も話を聞かずに終わってしまう可能性も考えていましたが、ハルマくんがいてくれて本当によかったです。 おかげでレナも大人しく話を聞いてくれました。 また、レナの味方をしてくれると思っていたハルマくんが、私たち夫婦と同じ意見だったことにレナはショックを受けたはずです。 私たちやハルマくんの言葉が、レナに響いてくれるといいのですが……。
話し合いからガラリと変わった娘。反抗期に……終わりの兆し!?
「レナ! お誕生日、おめでとう!」今日はレナのハタチの誕生日でした。本来ならハルマくんの家で過ごす予定だったレナ。ハルマくんに諭され、この日はウチに帰ることになりました。
親子の会話はまだまだぎこちない部分はありますが、これまで感じていた「尖った思春期」といった部分は、抜けたように感じました。
無断外泊はなくなり、平日は大学やバイトが終わるときちんと家に帰宅するようになりました。ハルマくんが帰宅するよう促してくれていたのかもしれません。ちなみに料理教室はやめたそうです。
インターンで得ることができたお金を少しずつ貯めて、下着と脱毛のローンを完済したようです。
早くからインターンに力を入れていたおかげか、第一志望の企業から内定をいただくことができました。
レナは就職のため、自宅を出ることになりました。レナが一人暮らしをするアパートへの引っ越しは親子3人でおこないました。
大学を無事に卒業したレナは、念願の一人暮らしをスタートさせることになりました。 職場は自宅からも通える距離ではありますが「社会人になったら一人暮らしをしてほしい」という私たち夫婦の希望を叶える形となりました。 たくさん学び、たくさん成長した今のレナなら、一人暮らしだって何も心配ありません。 社会に出てさまざまな経験を積み、素敵な女性に成長してほしいと願っています。
【レナの気持ち】私にはある、可能性に溢れた未来が!数年後……
私はレナです。社会人となり、数年がたちました。学生の頃とは比べものにならないほど忙しく過ごしていますが、仕事は毎日やりがいを感じるし、充実した生活を送っています。今となっては恥ずかしいのですが、大学に入学した頃は「自由」の意味をはき違えており、大変自堕落な生活を送っていました。しかしお父さんやお母さん、そしてハルマさんが根気強く寄り添ってくれたおかげで、今の私があります。
「レナ。ご両親の言っていることは正しいよ。親にお金を出してもらっている以上、勝手なことは許されないし、俺だって許さない」お父さんやお母さん、ハルマさんが私の誤った考えを正してくれました。今の私がいるのも、あのときの両親やハルマさんのおかげです。
「大学は、ただ勉強をするところってだけじゃないよ。見聞を広めて、本当に将来何をやりたいか考えさせてくれる贅沢な場所だと思う。そのうえ、レナは両親に生活を守ってもらいつつ、法律上では成人扱い。ある意味大学生って、人生で一番自由な時間かもね」私はいつだって、お父さんとお母さんに温かく包まれていました。
もしも自分に子どもが産まれてハタチまで反抗期が続いたら……なんて考えるとゾッとします……。 本当に両親には苦労させてしまったと感じています。 こんな私ときちんと向き合ってきてくれたからこそ、気持ちを切り替えて生活することができるようになりました。 両親には感謝しきれません。 お父さん、お母さん、私を産んでくれてありがとうございました。 そして、こんな子どもで未熟な私と真剣にお付き合いしてくれたハルマさん。本当にありがとう。私は今、とても幸せです。