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閉店で子どもたちに恩返し 六角橋のおもちゃ店

タウンニュース

閉店を決めた森下さん

六角橋商店街で30年近くに渡り営業していた中古おもちゃ・フィギュアの専門店「コレクターズショップひげのおじさん」が昨年末で完全閉店した。1月中旬の退去を前に、店主の森下成志さん(78)は「活用できるものは使ってほしい」と、子どもたちが利用する地域のプレイパークなどに売れ残ったカプセルトイのフィギュアなどを格安で譲っている。

森下さんによると、同店は1995年頃にオープン。務めていたスーパーマーケットを退職した森下さんが、長年趣味で集めていたおもちゃの店舗を自宅近くの六角橋に開いた。店名の「ひげのおじさん」は、当時から森下さんがあごひげを蓄えていたことから、友人のアドバイスで付けたもの。

「不二家のペコちゃん」のコレクションなどが専門誌で紹介され、オープン当初は全国からファンが訪れた。2000年前後には卵型のおもちゃ付きチョコレート菓子やコーラのボトルキャップといったミニフィギュアがブームとなると、業者から大量に仕入れてシークレットのフィギュアを日々探した。

約6畳の店内には不二家の古い紙袋をはじめとするペコちゃんの様々なグッズ、アニメや映画のキャラクターフィギュアなどが所狭しと並び、親子2代で訪れる人もいたという。

しかし70代後半を迎えた森下さんの体調が悪化し、2年ほど前から閉店に向けて準備を進めてきた。昨年9月には、年内で店を閉めると正式に宣言。12月30日で完全閉店となった。

常連客が橋渡し

特定行政書士の小嶋研二さんは、親子2代で同店を訪れていた客のひとり。閉店の報を森下さんから告げられ「楽しませて頂いたので恩返しがしたい」と閉店に伴う様々な業務を請け負った。

店にあった数千個のフィギュアも、閉店に伴い廃棄されることに。いくつかの商品は常連客に譲ったものの「活用できるものは使ってほしい」という森下さんの意向を受け、小嶋さんが交流のあった港北区で子育て支援拠点の運営を行うNPO法人を橋渡し。秋に行われた子ども向けイベントの景品として格安で譲渡した。

更に、地域子育て支援拠点「かなーちえ」の運営や親子の居場所・交流拠点「すくすくかめっ子・親子のたまり場」を神奈川区内で展開するNPO法人親がめとも連携。

白幡西町の白幡西緑地で定期開催されている子どもの遊び場「白幡の森プレイパーク」で、年末のクリスマス会に合わせて子どもたちにミニフィギュアが配られた。18日(土)に開催予定のどんど焼きでも配布される予定だという。

まだ3割ほどの商品が残っているといい、21日の退去を前に希望者には格安で商品の一部を提供するという。詳細は森下さん【携帯電話】090・3800・6403へ。

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