燃える家に入り家人救出 隣人2人に感謝状〈横浜市泉区〉
泉消防署(和田誠名署長)は3月8日、2月13日に和泉中央北で発生した建物火災で危険を顧みず火元の家人を救出したとして、隣人2人に感謝状を贈った。
感謝状を受け取ったのは隣人の石川智美さんと齋藤恵美子さん。
2人は13日午前10時40分ごろ、高齢者が住む住宅の2階から煙と炎に気づいた。隣家の齋藤さんは「2階のカーテンを開けたら、隣の2階から黒い煙が見えた。すぐに炎も見え『この時間ならおばあちゃんがいるはず』と思って駆け付けた」と話す。家の中の家人を発見して声を掛け、外にでるように促したが、火を消そうと慌てた様子で、1階と2階を行き来してたという。周りの家に声を掛けようとした時に家人を見失った。
同じ頃、石川さんは焦げ臭さを感じて窓を開けると、駐車場を挟んだ隣家の2階から炎を確認。すぐに駆け付け、1階奥にいる家人を発見した。すぐに家の中に入り、家人の腕をとると飼い犬を抱いて救出した。石川さんは「今考えると頭の上でバチバチ燃える音がしてた。その時はおばあちゃんを助けないとという思いでだけだった」と振り返る。
民家は全焼したが、ケガ人もなく延焼も免れた。同署で行われた感謝状贈呈式の後、2人は「『火事だ』って大きな声をあげれば、近隣にも知らせることができたが、いざとなったらできなかった。でも、助けることができて良かった」と話した。