パ・リーグ球団別週間MVP、日本ハム万波が12球団1位 ソフトバンク柳町、オリックス太田も猛打爆発
3試合で猛打賞記録した万波中正
プロ野球の交流戦は早くも折り返し地点を過ぎ、4カードを消化。パ・リーグでは楽天とオリックスがともに5連勝を飾るなど、ここにきて調子を上げてきている。一方、最下位の西武は今季3度目の7連敗で40敗が目前に。5位オリックスとのゲーム差も8.5まで広がり、厳しい戦いが続いている。
SPAIAでは6月4日から9日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
日本ハムの万波中正が12球団トップのwRAA5.2をマークした。出場した全6試合でヒットを放ち、うち3試合で3安打の猛打賞を記録。週間成績は26打数13安打の打率.500、1本塁打、2打点で、OPSは1.308と打棒が爆発した。
前週も同僚の水谷瞬が12球団トップのwRAA5.2を記録するなど打線は好調。5月は打率.227と湿っていた主砲のバットも今月に入り快音連発で、首位追撃態勢が整いつつある。
柳町達が12安打&打率.500、小郷裕哉はプロ初のグランドスラム
首位を快走するソフトバンクでは、柳町達がwRAA4.8でチームトップだった。先週は全6試合中5試合でヒット、うち3試合で猛打賞を記録するなど24打数12安打の打率.500、OPSは1.181をマーク。主砲・柳田悠岐が戦線を離脱する中、右翼レギュラー獲りへ5年目外野手がバットで猛アピールしている。
5連勝中のオリックスでは太田椋がチームトップのwRAA2.9を記録。5月の月間打率.375と好調な打撃を買われて5月末から3番に座る23歳は、先週も全6試合でヒットを放ち、22打数8安打の打率.364をマークした。5日のDeNA戦では今季初本塁打を放ち、連敗ストップにも貢献。昨季は度重なるケガに泣かされた2018年のドラ1がブレイクの予感を漂わせている。
4位の楽天では小郷裕哉が打線をけん引している。今季は主に1番で起用されている6年目外野手は、先週も3試合でマルチ安打を記録。また、5日の阪神戦で9回二死から逆転の3号2ラン、8日の中日戦では自身初のグランドスラムを放つなど長打力も発揮し、チームトップのwRAA2.4をマークした。
中村奨吾が出塁率.444、山野辺翔は打率.308
ロッテは7日の広島戦で大瀬良大地にノーヒットノーランを許すなど、打線が湿り気味。チームトップのwRAA1.7を記録した中村奨吾も、先週は13打数3安打の打率.231だった。ただ、その中でも5四球を選び出塁率は.444をマーク。調子が上がらない中でも、粘り強い打撃でチームに貢献していた。
最下位の西武打線はさらに深刻な状態だ。先週6試合でわずか8得点、交流戦12試合を戦って1日の巨人戦で記録した4得点が最多。3得点も3試合のみと得点力不足にあえいでいる。5日に出場選手登録され、13打数4安打の打率.308、チームトップのwRAA1.1をマークした山野辺翔は起爆剤となれるか。
交流戦も残すところ2カード。楽天が9勝3敗で首位、ソフトバンクが8勝4敗で2位につけており、優勝争いにも注目が集まる。週間MVPに輝いた選手たちもこのまま好調をキープし、最後まで駆け抜けたいところだ。
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記事:SPAIA編集部