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歴史に残るトップアイドル浅香唯!スケバン刑事だけでは語れない多彩な魅力とは?

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1988年04月20日 浅香唯のシングル「C-Girl」発売日

“アイドル四天王” のひとりとして人気を博した浅香唯


1985年に歌手デビューしてから今年で40周年を迎えた浅香唯。80年代終盤には同期の中山美穂、南野陽子、そして1987年にソロデビューした工藤静香とともに “アイドル四天王” と呼ばれて人気を博したが、決してデビューしてすぐのブレイクではなかった。

宮崎県に生まれ育ち、中学3年だった1984年の夏に雑誌『少女コミック』主催の「ザ・スカウトオーディション'84」に応募。連載中だった大山和栄の漫画『シューティングスター』のヒロインの名を冠した “浅香唯賞” を受賞したことからそのまま芸名に。原作者の鶴の一声であったという。芸能界にはさほど興味が無く、受賞者に贈られる副賞のステレオ欲しさに応募したというのは、本人が事あるごとに語っている有名な話。しかし各所から熱烈にスカウトされて芸能界入りすることが決まる。

キャッチフレーズは “フェニックスから来た少女”


1985年3月に中学卒業と同時に上京して、当時開催されていた科学万博関連のTBS系情報バラエティ番組『EXPOスクランブル』にアシスタントとしてレギュラー出演。同年6月21日にハミングバードから、シングル「夏少女」で歌手デビュー。キャッチフレーズは出身地の宮崎に由来する “フェニックスから来た少女” だった。それから約1年半の間にシングル5枚とアルバムが発表され、ちょっと面白味のある歌とキュートなルックスで一部のアイドルファンからは支持されるも、まだヒット曲を出すには至らなかった。

なにしろ前述した中山美穂や南野陽子のほかにも、斉藤由貴、本田美奈子らの強力な新人が集中した年、さらにはフジテレビ系で放送されていたバラエティ番組『夕やけニャンニャン』から派生したおニャン子クラブがブームを呼んでいた中で、アイドルとして抜きん出るのは難しかった。しかしながら、1986年10月にスタートしたフジテレビ系のドラマ『スケバン刑事Ⅲ少女忍法帖伝奇』で、主役の3代目麻宮サキ・風間唯役に抜擢されたことがきっかけで一躍ブレイクすることになる。

人気を全国区に押し上げた「C-Girl」


ドラマの主題歌に起用された通算6枚目のシングル「STAR」が1987年1月にリリースされると、初の売上げチャートトップ10にランクインし、当時の歌番組の頂点だったTBS系『ザ・ベストテン』にも初めてのランクインを果たした。作曲はタケカワユキヒデ。デビュー3年目に入ってのヒットは本人やスタッフはもちろん、ずっと応援していたファンにとっても喜びはひとしおだったろう。

ヒットには至らなかったものの前年に出された「ヤッパシ…H!」や「コンプレックスBANZAI‼」といったトリッキーな曲たちも捨てがたい。その頃の浅香唯にしか歌えなかったであろう魅力的な楽曲である。その後もやはり『スケバン刑事Ⅲ』主題歌の「瞳にSTORM」や「虹のDreamer」を連続ヒットさせ、「虹のDreamer」では初のチャート1位も獲得している。

そしてさらに人気を全国区に押し上げたのは、翌1988年4月にリリースされた「C-Girl」であった。本人がイメージキャラクターを務めた、カネボウ'88 夏のキャンペーンソングに起用されて大ヒットし、自身最大の売上を記録することに。ビジュアルもグッと大人なイメージで、前後して写真集やイメージビデオも発売され、清純派アイドルながら、大人への階段をひとつ昇ったように見えた。

「C-Girl」の次作となったシングル「セシル」が珠玉の名曲だったことも、アイドル四天王の一角を占める要因となったに違いない。スタート時のあどけない少女ぶりから、コメディっぽい要素も見せつつドラマに主演して王道のアイドルソングでヒットを飛ばし、成長してメッセージソングを歌うに至る...。そんな過程を見事に展開して見せてくれた浅香唯は歴史に残るアイドルとなった。時折見せる悪戯っぽい表情もトップアイドルに必要不可欠な要素であったろう。最も素が出るメディアであるラジオのレギュラー番組『浅香唯 ちょっと悪い子』(TBS)で彼女の本質が垣間見られていたように思う。

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