18歳成人式を中止 稲森市長が実行委員の高3生に説明 伊賀
18歳成人式の中止を表明していた三重県伊賀市の稲森稔尚市長が12月10日、企画や運営の準備を進めていた高校3年生の実行委員2人と面会し、改めて来年5月4日予定の式典を取りやめることと、2027年1月に「20歳のつどい」を開催すると説明し、理解を求めた。
この日開かれた実行委員会は10月に続き2回目で、実行委員4人のうち2人が出席した。市教育委員会は今月6日付で対象の784人に「市民の意向を踏まえた政策判断」で来年5月の式典を中止する旨の通知を送付。9日には市ホームページで告知した。
11月の選挙で18歳成人式の中止を公約の一つに掲げ、当選した稲森市長は「たくさんの人から20歳に戻してほしいという声があった。前市長の時代は高校生や若者の声をちゃんと聞いてこなかったので、これからは大事にされる伊賀市にしたいと思っている」と説明。「中止になって迷惑をかけた。申し訳なかった」と実行委員に陳謝した。
大阪府内の私立高に通う実行委員長の男子生徒(18)は「中学卒業時から18歳成人式が決まっていたので、20歳に戻ると聞いた時は戸惑いが大きかった。僕自身は18歳、20歳、どちらでもいいと思っている」と複雑な気持ちを明かした。
実行委員で地元県立高の女子生徒(18)は「クラスでは20歳に変更されたことを喜んでいた。特に女の子たちは。振袖のレンタルは予約した。卒業までに記念写真の前撮りをする予定だった」と話した。