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旭警察署長×区内3団体 地域で協力 安心安全守る 闇バイトの注意も呼びかけ

タウンニュース

左から旭警察署の吉田署長、旭防犯協会の林会長、旭交通安全協会の小磯会長、旭安全運転管理者会の岩下会長

タウンニュース旭区・瀬谷区編集室では旭警察署と防犯・交通安全特集を企画するにあたり、同署の吉田善成署長、旭防犯協会の林重克会長、旭交通安全協会の小磯守会長、旭安全運転管理者会の岩下幸男会長に合同インタビューを実施。県内や旭区内の事件・事故の発生状況や特殊詐欺、闇バイトの手口に加えて、犯罪と事故から身を守る術や、同警察署と各団体の取り組みについて話を聞いた。

-今年旭区内や県内で発生した刑法犯の件数を教えてください。

吉田署長「11月25日時点の暫定値ではありますが、県内で発生した刑法犯の件数は4万894件。昨年同時期に比べてプラス1575件となっています。旭区内では824件。昨年同時期に比べてプラス25件。目立って多いのが不同意性交等の22件で、昨年同期比プラス14件。また、乗り物盗も問題となっており、オートバイ盗は38件と昨年同期比6件減となったものの、自転車盗が143件と、昨年同期比プラス26件となっています。自転車盗は駅の駐輪場や一般民家で盗まれていることも多いようです。駐輪後は必ず鍵をかけるようにしましょう」

特殊詐欺が急増

-県内や旭区で発生した特殊詐欺の件数を教えてください。

吉田署長「県内の特殊詐欺発生件数は1697件。昨年同期比マイナス101件で、被害総額は約49億円です。旭区は11月25日時点で67件。昨年同期比でプラス15件で、被害総額は約1億144万円となっています。県内では戸塚、茅ヶ崎、大和に次ぐ4番目の発生状況です」

-主な手口を教えてください。

吉田署長「今年非常に多くなったのが預貯金詐欺。『キャッシュカードが不正に使われている。担当が受け取りに伺う』と連絡後、家にやってきた犯人が被害者を騙してカードを持ち去り、現金を引き出す手口です。また、身内と偽って被害者を騙すオレオレ詐欺や、サポート料を騙し取る架空料金請求詐欺も発生しています。詐欺被害者の方の中には、『身内に怒られる』、『これくらいの金額なら勉強代だと思う』と被害届を出さない方もいらっしゃいます。明らかになった件数は区内で発生した詐欺の一部でしかないのです。警察としても早急な対策が必要だと考えています」

闇バイトが問題に

-今年問題になった闇バイトについて教えてください。

吉田署長「いわゆる”闇バイト”とは、犯罪を対価に金品を得る犯罪行為です。青葉区で10月に発生した強盗殺人なども関連した犯罪とみられており、区内でも、関連した犯罪が確認されているため、警戒を強めています。犯罪組織から見れば応募者は使い捨てです。高額報酬やホワイト案件などという言葉に騙されないよう、注意してください」

林会長「防犯協会も、連合自治会の会議の場などで、特殊詐欺などのさまざまな犯罪と合わせて地域の皆さまに注意喚起しています。闇バイトは次々にいろいろな手口が報告されています。無料点検などと称して家の中に入り、強盗の下見をする人もいるようです。『タダより高いものはない』という言葉の通り、見ず知らずの他人を家にあげないでほしい、と訴えていきたいです」

-地域で発生した犯罪を知る方法や対策方法はありますか。

吉田署長「メールアドレスを登録するだけで、区内の安全・安心に関する各種情報を受信する”あさひ安全・安心かわら版”というシステムがあります。また県警としては、”ピーガルくん安全メール”で県内54警察署の犯罪情報を発信しています」

林会長「旭区役所と警察署では迷惑電話防止機器を貸し出しています。犯人は自身の声が録音されるのを嫌うので効果的です」

吉田署長「11月26日時点で54台の貸し出しができます。また、留守番電話を常時設定する方法も有効です」

林会長「特殊詐欺の被害に遭われる方は高齢者が多いです。自治会に入るなどして、いざという時に助け合える環境作りも大切だと思います」

交通事故発生状況

-交通事故の発生状況を教えてください。

吉田署長「県内で発生した交通事故件数は11月25日時点で1万8331件。昨年同期比マイナス1057件。交通事故での死者は94人で昨年同期比マイナス8人。事故、死亡者ともに減少傾向です。区内では発生が466件。昨年同期比プラス48件。死者が4人で、昨年同期から3人増えています。上半期から多くの事故が発生しています。これからの季節は、午後5時ぐらいになると急に日が落ちて視界が悪くなります。ドライバーの皆さんは十分気をつけてください。また、歩行者の皆さんも明るい服装や反射材をつけるなどして、自身の存在をドライバーにアピールしましょう」

-交通安全を守るための取り組みを教えてください。

小磯会長「旭交通安全協会では、交通事故の恐ろしさを知ってもらうため子どもたちや各校のPTA会員も対象に交通安全教室を長年実施しています。内容としては、小学校に出向いて、歩き方や横断歩道の渡り方教室や、自転車に乗った時に注意する点の指導、交通安全に関するDVDを見てもらい、議論などを通して道路を安全に利用するための啓発を実施しています。小学校へ進学する5歳の保育園児を対象にした教室も開催し、地域のお祭りなどで交通整理のボランティアも担当するなど、地域から事故をなくすための活動を続けています」

岩下会長「旭区の218社が入会している旭安全運転管理者会では警察や交通安全協会などの団体と協力してキャンペーンを実施しています。また、企業に訪問してルール順守の呼びかけや、企業対象の研修会を開いています。さらに、年に2回発行する機関紙でも加入者に交通安全を啓発しています。当会の独自施策として、例年1月から3月まで『セーフティ・チャレンジ旭』を実施しています。交通事故、交通違反の防止を図るため、会員事業所の運転者3人1組をチーム単位に、事業所ごと、チームごとに競い、事業所における『交通事故・交通違反のゼロ』を目指し、地元企業から安心安全な道路利用を作り出そうと取り組んでいます」

吉田署長「我々も交通違反の取り締まりや、各自治会や企業に赴いて犯罪や事故に関する話をする防犯講話を実施しています。同時に、区内団体の皆さんの活動とご協力により、違反者と事故が減っている側面もあります。協力者の皆さんに感謝しております」

-地域へ向けてメッセージをお願いします。

吉田署長「年末年始にかけては、特殊詐欺や交通事故の発生件数が多くなります。区民の皆さんは十分注意をしてください。旭警察では各団体と協力して啓発に力を入れていきます」

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