『ヒート2』、1作目並の壮大な映画に ─ マイケル・マン監督、週7で脚本作業中
マイケル・マン監督による1995年公開の傑作『ヒート』続編映画は、1作目同様の壮大で重厚な映画となりそうだ。
熱血刑事役のアル・パチーノと、犯罪組織ボス役のロバート・デ・ニーロによる激しい戦いをハードボイルドに描いた名作。パチーノとデ・ニーロの間に電撃がほとばしるようだった伝説のダイナー・シーンはあまりにも有名。この映画は現在、マン監督によって続編が準備中だ。
基となるのは、マン監督が自ら共同執筆を行った続編小説『ヒート2』。映画の前日譚に当たる1988年と、映画の結末直後から始まる後日譚が絡み合う壮大な犯罪小説だ。
ハーパーコリンズ・ジャパン刊行の邦訳版では本編部分762ページに及ぶ大ボリューム。準備中の続編についてマン監督は、「壮大ですよ。2時間45分(※正確には2時間51分)あったオリジナル版並の壮大さです」と、『マイアミ・バイス』(2006)再上映イベントに登壇して。
マンによれば、続編映画では「原作小説から進化したキャラクターもいます。特に原作の第4章、最終章でのクリス・シハーリスです」と予告。クリス・シハーリスとはオリジナル版映画ではヴァル・キルマーが演じた男で、ロバート・デ・ニーロのニール・マッコリーの部下だった。映画で描かれた白昼の銃撃戦で瀕死の負傷を負いながらも生き延びたクリスは小説『ヒート2』では主人公格となっている。クライマックスから結末にかけては大立ち回りを見せるのだが……。
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なお、原作小説ではロサンゼルスやラスベガス、アメリカ-メキシコ国境やパラグアイなどを股にかける物語が展開された。映画版でも、パラグアイ、メヒカリ、シカゴ、ロサンゼルス、東南アジア、シンガポール向かいのバタム島で撮影を行う予定だといい、大掛かりなものになることをマンは話している。
キルマーやデ・ニーロ、パチーノらが演じたキャラクターたちが大々的に登場するが、現時点で気になるキャスティングは不明。「今は週7日ペースで脚本に取り掛かっています」と、マンは進捗を話している。