【熊本市北区】感激!ぴりっと空気感の違う神社に入ってみたら「千手観音」がおられました~立福寺伊佐奈伎神社~
九州新幹線が通る下の田舎道。 ちょっと雰囲気のある神社を見つけて入ってみたら、「千手観音」がいらっしゃいました。
場所は北区立福寺町
立福寺町(りゅうふくじまち)は熊本市中心部から車で20分程。少し細めの住宅街にの奥に
鳥居が現れます。
冬なので、枯れ木が多いですが、沢山の木々に覆われており、
ここまで来ると、明らかに他の場所と空気が変わる感じがしました。まるで透明な糸がピーンと貼っているような空気感です。駐車場はありませんが、この鳥居前の道に、よほど大きい車でない限り一台置けます。
鳥居と池
立派な鳥居。立福寺伊佐奈伎神社(りゅうふくじいざなぎじんじゃ)と読みます。
鳥居の横には綺麗な池がありました。
湧き水という感じではありませんでしたが、ホースからちょろちょろと水が出ていました。西谷川という川からの水のようです。
鳥居の横に池があるのは珍しいなぁと思いながら歩きます。あまりにも静かで、池に落ちる水のちょろちょろという音が響いております。
凄く雰囲気のある階段。 ここまで来ると、
神社裏手にある竹が風に押される音、
メキメキメキ、
パキパキパキ、
ぎぎぎぎぃぃぃ~
という音が響き、背筋が伸びます。これがなかなかの雰囲気なんです。日本のホラー映画のオープニングのよう。 しかし、怖いという感覚よりも、粗相のないようにしなければ、という気持ちに。沢山の神社に行きましたが、こんな気分になったのは初めてでした。
古いですが、掃除も行き届き、さっぱりとした印象の本殿。
靴を脱いで上がらせていただきました。
熊本市指定無形民俗文化財 立福寺神楽 とのお写真がありました。 「神楽」とは、日本の神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞であり、「民俗文化財」とは衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋、その他の物件など人々が日常生活の中で生み出し、継承してきた有形・無形の伝承で人々の生活の推移を示すもの、だそう。 「神楽」一度見てみたいなぁと思いました。 沢山の人が集まっている様子が写っておりました。そのお隣には「米おし」という行事の様子も。こちらは熊本市郷土文化財として認定されておりました。
見つ
けた…「見つけた…」と思わず声が出そうな古くて小さな祠が横穴のような所にありました。世に不思議な光景に息をのみます。
もう一つの建物の中には千手観音が
鳥居をくぐって階段を登る前にもう一つの建物があります。
まるで蓮の花のような手水舎。ここに水滴が落ちるのをいつまでも眺めていたくなるような、不思議な魅力がありました。
本殿よりも古い佇まい。少し薄暗く、何となく誰かに怒られそうな気持がして、更にピシっと気持ちを整えてしまいます。
手を合わせて、靴を脱いで中に入ります。
奥に鍵のかかった扉があります。
ちょっと失礼しますね。
ちらり
うわぁぁぁぁ
千手観音立像がいらっしゃしました。 こちらは木造で、熊本市指定有形文化財に指定されているようです。室町時代中後期のもので、像高約170.0㎝、総張約110.0㎝。
鍵は開けられませんので、のぞき方にはコツが要りますが、スマホなど中に落とされませんようご注意ください。
竹の音が怖いBGMのように響き、一人で散策するにはヒヤリとした空気と緊張感を感じましたが、 千手観音の
千本の手は、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表している。
という事を想い、あたたかな気持ちになりました。 かなりの穴場なので、行事のない時はここでひっそりと町の皆さまの平和を願っておられるんだろうなと。 そのお姿は圧巻ですので、一度見に行かれてはいかがでしょうか? ※地域の皆さまが大切にされている場所ですので、来た時よりも美しくを徹底されてください。よろしくお願いいたします。