鈴村健一さんと畠中祐さんが推し声オーディオのポイントを力説!「声と音の立体感、臨場感が別格! 本当にその場にいるようなそのままの音に聴こえる」
推しの声や歌声をよりクリアで、最適な音響で聴くことができたら……という夢を叶えてくれる。そんな推し活中の方にオススメのプロジェクトが「推し声オーディオプロジェクト」です。
推し声オーディオプロジェクトとは、「声優の“声”をより良く聴く」をコンセプトとしたプロジェクト。JVCケンウッドの音に関するノウハウを用いて可能な限り声優や音響監督などが意図した声や音を忠実に再現することで、その魅力をさらに伝えることを目指しています。
推し声オーディオプロジェクトは、推し声オーディオ「EX‐DUB1」(ハード)だけではなく、声優一人にスポット当てたUSB‐VAシリーズ(ソフト)も発売中!
USB‐VAシリーズは、声優本人を交え、徹底的にチューニングを施した全8種類のサウンドモードにより、カスタムオーディオに変身。ここでしか聴くことのできない音声データやボーナストラックなど、趣向に富んだレアなVoiceを堪能できてしまうんです。
アニメイトタイムズでは、推し声オーディオ「EX‐DUB1」専用USBメモリー「第一弾・USB‐VA1鈴村健一Version」、「第二弾・USB‐VA1HT畠中祐Version」の発売を記念して、鈴村健一さん、畠中祐さんに直撃。実際にその場で推し声オーディオ「EX‐DUB1」を使ってもらいながら、オーディオ対談をしてもらいました。
畠中さんが意外な場所でEX-DUB1を発見
──推し声オーディオEX-DUB1を使った感想をお聞かせください。
鈴村健一さん(以下、鈴村):僕は『鈴村健一のラジベース』というラジオの中で、このだぶわん(EX-DUB1の愛称。以下、だぶわん)が開発される前のコンセプトの段階からいろいろと携わってきました。
その上で、いつも思うのはウッドコーンスピーカー(振動板に美しい響きを持つ理想的な木を採用したスピーカー)の素晴らしさですね。そこから音のまろやかさを感じて、いつも聴いていて「すごく好きだな」と思っています。
畠中祐さん(以下、畠中):僕は寝室に置いていて、寝る前によく聴いています。僕自身それほどオーディオの知識はなかったんですけど、自分のラジオドラマを聴いても、僕の中に入ってきた感覚としても音の深みが全然違っていて立体感や臨場感も別格です。そこに特化されているだけあって、声の響きがとても良いですよね。
じつは、先日ポーラ美術館へ行ったんですけど、クラシックの音楽が流れていたんです。会場は天井が高く真っ白い空間で、きれいな響きで音楽が流れているなと思ったら、この子(だぶわん)だったんですよ。
鈴村:おぉ~、すごい!
畠中:だぶわんを使って、音楽を流していたんです。
鈴村:すごい! ポーラ美術館でだぶわん!
畠中:そう!
鈴村:いい話~
畠中:すごかった。それが誇らしかったです!
鈴村:それは誇らしいよね~
畠中:だぶわんが会場に溶け込んでいて、絵画を見ながらだぶわんでこの音楽を聴けるのかと思うと、とても良かったです。ミュージアムショップの辺りに置いてあったので、絵画を見た後に立ち寄るところではあるんですけど、空間が一体感されているところだったので、音楽が館内に響き渡る感じで本当に素敵でした。
まるで放送作家席で声を楽しめるマニアックさ
──だぶわんのサウンドモードの中で、お気に入りはありますか。
鈴村:LIVE(ARENA、LIVE HOUSE、STREAMING)は、3つのモードがあって、場所によって聴こえ方が違うのがすごくいい。確かにそう聴こえるんだよね。広いライブ会場のアリーナ席での聴こえ方とか、ライブハウス前方の音の聴こえ方とか、全部違って聴こえるのはすごいなと思うね。
畠中:それはいいですね。
鈴村:だから気分で変えられて、今日はライブハウスのモッシュ(観客同士が体をぶつけ合いながら音楽に合わせて踊る、激しいパフォーマンス)覚悟でいたいとか(笑)。
そういう気分の時は、それで聴けばいいし、広い感じで聴きたい気分の時はARENAモードで聴けばいいし、それぞれの感じ方が出来ることはやっぱりすごいなと思う。
畠中:そうですよね。
鈴村:あと僕はラジオをやっているから、TALK(READING、RADIO TALK、TALK SHOW)のRADIO TALKモード(生の収録スタジオの空気感を再現したラジオ放送に適したモード)がめちゃくちゃ好きだな。
畠中:おぉ~!
鈴村:それとは別に、鈴村健一モード(USB-VA1「EX-DUB1」専用USBメモリー)のラジベースモードは、それをさらにラジベースの収録スタジオ環境にカスタマイズしたもので、文化放送の同じブース内で聴いている感じ。
僕はラジオを長年やっているけど、ラジオには放送作家さんがいて、世界で一番パーソナリティーの近くで声を聴いている人なんだよね。そしてその次にブースの外でディレクターがマイクを通して聴いている。それからインターネットや電波を伝わって、お客さんに届くんだけど、マイクやインターネットを通じて届く声は、聴き比べるとわかるけど、もともとの声と同じじゃないんだよね。だから、だぶわんを使うと、まるで作家さんの位置にいるように声や雰囲気を感じられるという他にはない深い楽しみ方が出来ると思う。
畠中:マニアックだな~
鈴村:JVCケンウッドの担当者さんもインターネットを通すとなぜか音が瘦せる傾向があるとか言ってて・・・・その話は長くなるから、それはまた別で話そう(笑)。
──畠中さんはいかがですか。
畠中:僕は自分のUSB(DUB1専用USBメモリー第二弾・USB-VA1HT)のモードをよく使っているんですけれど、だぶわん本体のモードでは、TALKモード(READING、RADIO TALK、TALK SHOW)で自分の声をもっと聴きたいですね。TALK SHOWモードは、僕らが普段参加しているイベントみたいな感じに聴こえるのかな?
鈴村:イベントを見る時に、TALK SHOWモードにして聴くと、会場で聴いているような感じになって、さらに声もクリアに聴こえるようになるよね。
畠中:確かにコロナ以降、配信トークライブも増えましたもんね。だぶわんで楽しんでくれるんだったら、臨場感が伝わってトークライブがすごくいい感じになると思うし、RADIO TALKモードは、生の収録スタジオの空気感を再現したラジオ放送に適したモードだから、ラジオドラマをこれで聴いてもらったら、生の収録感が出るのかもしれない。READINGモードは、朗読劇やドラマCDだけじゃなく、このモードでアニメも見てみたいな。いろいろと楽しめそうですね。
jazzyな曲もご自身の曲もいろいろな感じ方ができる面白さ
──だぶわんを使って、どんな曲を聴きましたか。
畠中:楽器が多めな曲とか、jazzyなものを聴いちゃいましたけどね(笑)。
鈴村:かっこいいな~
畠中:いや~、そんなシャレた感じではないですけど、たまにjazzyなものを聴きたくなる時があって、そういう時にこういうオーディオで聴くとたまらないですよね。
──鈴村さんはいかがですか。
鈴村:僕は自分の楽曲を聴いて「あ~、こう聴こえるんだ~」と……。自分のライブで歌う時に、自分の耳中で聴いている音ともまた違うし、できあがったCDの盤の音というのも、いろいろな環境で聴くと、全然違うし「これで聴くと、こういうふうに聴こえるんだ」とか、いろいろな感じ方ができて面白いと思いましたね。
でも一番使っているのはラジオですね。ラジオをRADIO TALKモードで聴いている(笑)。
畠中:RADIO TALKモードがせっかくありますしね。
次ページ:<音の質量が変わるほどの変化を体験>
畠中さんのご自宅の床とシームレスにつながるデザイン
──便利だなと思った機能はありますか。
畠中:個人的な話をすると、僕の家の床の色とほぼ一緒なんです。
一同:(笑)。
鈴村:それは素晴らしいね!
畠中:素晴らしい! 床に置いちゃっているんですけど、シームレスなんです。
鈴村:すごいわ!
畠中:いい感じで部屋に溶け込んでいます。
鈴村:でも確かに、うちもリビングの棚に置いているんですけど、家具とマッチしていて本当に違和感がない。主張する感じがなくて、建付けのような感じで置けているから、めちゃくちゃいい感じになっているね。目の高さぐらいの棚に置いているんだけど、操作もしやすくて、めちゃくちゃ使いやすい。Bluetoothにも繋げても聴けるし、けっこう多岐に渡って使うね。
畠中:お高いものですけど、そういう圧を感じない、さわやかさがあるから溶け込んでくれていいですよね。
鈴村:さりげない感じ。このデザインがやっぱりそこを打ち出しているところよね。
畠中:そうなんですよ。ポーラ美術館に置いていても何の違和感もなかった!
一同:(大爆笑)。
畠中:白い空間にポツンとこの子(だぶわん)がいたんですけど、溶け込んでいました。
鈴村:どこにでも合うんだ。すごいな!
畠中:どこにでも合うと思います。
音の質量が変わるほどの変化を体験
──鈴村健一モード、畠中祐モードのON/OFFで試聴してみた感想をお願いします。
1 SUZU POPモード(USB-VA1)/『HIDE-AND-SEEK』/鈴村健一
鈴村:やっぱり違う! ONにすると、サウンドの奥行が違うね。
畠中:(ONとOFFでは)全然違いますね! (ONで聴くと)立体感が出ますね。
鈴村:音量ではなく、大きさが変わる感じ。音の質量が変わる感じがするよね。それがやっぱり面白い。試聴は何度もさせていただいているけど、何度聴いても、すごいですね。
畠中:SUZU POPモードは初めて聴きましたけど、(ONとOFFでは)奥行きがこんなに違うんですね。
2 TASUKU LIVEモード(USB-VA1HT)/『DO IT(ライブ音源)』/畠中祐
鈴村:ビックリするぐらい(ONとOFFでは)違うね。
畠中:そうですね。これは豊洲PIT(※)の8列目の音ですね。(※2019年7月27日 に豊洲PIT で行われた畠中さんのライブ)
鈴村:全然違う! 面白い!
畠中:違いますよね!
鈴村:本当にその場にいるような(ライブ会場の)そのままの音に聴こえるよね。TASUKU LIVEモードは、畠中くんのライブに特化していて、すごいことだと思う。この感覚を体験してほしい!
畠中:そうですね。
鈴村:言葉ではあんまり伝わらないよね。フラットなスペースというだけあって、すごく並列になるというか、音がひとつになっている感じがする。もちろん、モノラル(LRの区別がない方式)じゃないんだけど、段階を経て届いている感じがあって、かたまりではない感じがしっかり聴こえて面白いですね。
畠中:確か配信トークライブでも紹介させてもらったことがあって、(マイクをだぶわんの前に置き、ON/OFFした音の差をYouTubeで配信)直接ではないんですけど、それでも視聴者のみなさんは音が違うとわかってくれていましたね。だから、ぜひ生で体験してもらいたいです。
3 ショーワトクサツ モード(USB-VA1)/『人造人間キカイダー』等を試聴
鈴村:僕ぐらいしかセッティングしないでしょう(笑)。
畠中:特撮! しかも昭和じゃない特撮モードもある(笑)。
鈴村:両方あるんです。
畠中:マニアックだな~
畠中:(ONでは)雑音が入りますね?
鈴村:うん、渓谷で撮影されているシーンで、川の水の音がよく聴こえて、雑音に聴こえるんだよね。全体的には立体感が出て、セリフも聴こえやすくなるんだよね。
畠中:なるほど、確かにそうですね。
鈴村:音だけでも昭和ってわかるね(笑)。昭和作品はモノラルだから(音の質感が)ベッタリしているの。このモードをONするとかなりステレオ感が強くなるのがいいところだね。
畠中:あえて背景の音も際立って聴こえるのも雰囲気が出ていいですね。
4 TASUKUモード(USB-VA1HT)/『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』を再生試聴
鈴村:すごいモードだね。熱血アニメはいけるってことだ!
畠中:そうですね。熱血アニメに特化しているモードです。(収録時は)23歳ですね。もう10年以上前です。
鈴村:(ONでは)音質が全然違う!すごい臨場感!
畠中:このモードをONすると作品の世界の中に自分がいる感じがしますよね。
鈴村:サウンドバーとしても使えるわけだね。
真逆のディレクション・収録裏話
──鈴村健一さん、畠中祐さんそれぞれの声優オリジナルボイストラックを聴いた感想をお願いします。
5 おはようボイス(全50種)(USB-VA1)/鈴村健一
畠中:鈴村さんの音声データは、ラジオ(鈴村健一のラジベース)で(リスナーのリクエスト)募集したやつですよね。
鈴村:そうです。
畠中:(鈴村さんの音声を聴いて)すごいですね。こうして聴くと、より際立つドキドキ感がありますね。これを録っているのが三間(音響監督)さんというのも珍しいですよね。
鈴村:それが面白いんだよ。
畠中:すごい! 一人とは思えない、サンプルボイスみたい。
鈴村:各設定はかなり細かいんだけど、収録は三間さんのペースでめちゃくちゃはやく、ポンポン録っていって、収録は1時間くらいだった。
畠中:素晴らしい!
6 筋トレボイス「祐といっしょに☆筋トレ」(約22分収録)(USB-VA1HT)/畠中祐
畠中:これはスタジオで実際に、筋トレをやりながら収録しました。
鈴村:大変じゃん!
畠中:寝ながら筋トレしているボイスは、本当に寝ながら筋トレして録りました。いろいろな角度から収録したので、ミキサーさんが大変でしたし、時間がかかりました。
三間さんから「(そのボイスだと)目の前に(トレーニングしている)人が見えない」とか、きちんとご指導いただいて、収録しました!
鈴村:筋トレの解説書は付いているの?
畠中:説明書が付いています。本当に筋トレができるように買った人は専用のWebで見ることができます。ペットボトルを持っている筋トレは、本当にペットボトルを持って筋トレしながら収録しました。テイクをいくつも録って(三間さんが)厳しかったですね。他にドラマも録ったんですけど、2日ぐらいかかりました。
鈴村:俺と全然違うじゃん(笑)。
7 ボイスドラマ「Stage(ステージ)」(約18分収録)(USB-VA1HT)/畠中祐
畠中:台本も描きおろしで書いてもらったんですけど、三間さんから「お前、これは難しい台本を持ってきたな」と言われて、収録中に「お前、これじゃダメだ。一回持って帰れ」と言われました。「残るものだから、しっかりやろう」とめちゃめちゃ厳しかったです。
鈴村:じゃ、俺のは何でサクサク録ったの? 三間さんが「お前に任せるから」と言うから自分なりにやってみて、終わった時も「どう? 満足した?」とか言われて……(笑)。
畠中:ひどい(笑)。
鈴村:逆に俺が自分にダメ出ししなくてはいけなくて、それがすごく難しくて、自分で「大丈夫」とか言っていいのかどうか……(笑)。
畠中:確かに、何で音響監督に答えなくちゃいけないのか……。でも、できあがったものは、すごいクオリティーですよ。
鈴村:「これって、試されているよな」って言われながら、本当に試されていた(笑)。
畠中:本当にダメだったら、ディレクション飛んできますからね。
鈴村:すごい引き出しを開けないとできないから、三間さんに「よくやるなと思ったよ」と言われたよ。
畠中:この引き出しは本当にすごい! 素晴らしいです!
──鈴村さん、畠中さん、貴重なお話をありがとうございました!