Yahoo! JAPAN

マッチョだらけの介護施設が未来を救う?勤務時間に筋トレOK・プロテイン代支給も

Sitakke

Sitakke

人生100年時代の昨今…この先必要になる介護職員の数を知っていますか。

2022年度に全国で、およそ215万人いる介護職員は、2026年度には、およそ240万人、2040年度には、およそ272万人が必要とされています。

しかし、このまま介護職員が増えなければ2040年には、およそ57万人が不足することが厚労省の推計でわかりました。

解消するためには、毎年3万2000人の人材確保が必要になります。

そんな人手不足に苦しむ介護現場を救うのは、筋肉かもしれません!

マッチョだらけの介護施設!?

鍛え抜かれた肉体の男たち…。彼らのもう一つの顔は介護士です!

「日本一マッチョが多い介護の会社」で働く、人呼んで「マッチョ介護士」。

経営するビジョナリーの丹羽悠介社長は「介護士のイメージが変わるといいな、そんなきっかけになれたらいいなと思っている」と話します。

肉体的にも精神的にも、きついイメージがある介護の仕事。

慢性的な人手不足に苦しむ中、型破りな発想で人材確保に成功したマッチョだらけの介護施設を、深掘りしました。

体力勝負の介護士にぴったり!

札幌市南区にある、障害者向けのグループホーム「ノイエサッポロ」。
全国で介護施設を運営する名古屋市の企業が、北海道内初の事業所として7月に開設しました。

ここで働く、鈴木拓己(すずき・たくみ)さん。一見、普通の職員に見えますが…

「あまり自信ないですけど、一応食事を管理しながら、ここまでやってきました」

実は「マッチョ介護士」の1人。
グループホームで働きながら、トレーニングに励んでいます。

元々、デイサービスの事業所で働いていた鈴木さん。
その後病院の介護士になりましたが、同じように肉体を作り上げている人は自分のほかに見当たらず、「異色の存在だった」といいます。

「身体介護もあり、やっぱり体力を使うという理由もあるので、理にかなっているかというのが一番」

もともとは健康維持のために体を鍛え始めた鈴木さん。
すっかり筋トレにハマり、コンテストにも出場しました。


介護の“ネガティブ”イメージを払しょくしたい

この会社が「マッチョ人材」に注目する理由。
それは業界のネガティブなイメージを払しょくし、若い人に興味を持ってもらうためです。

丹羽悠介社長は「シンプルに自分がかっこいいと思う人たちを集めて、かっこいい人たちに業界のイメージを変えてもらおうという発想につながっていった」といいます。

「自分の周りのかっこいい人たちというのを周りを見渡したときに見つけたのが、マッチョたちだったという流れ」

2018年には、フィットネスとボディービルの実業団を創設。

すると、介護の経験がなくても筋トレに関心のある若者を中心に、人材が集まるようになり、いまでは月平均で90件ほどの応募が来るようになりました。

鈴木さんもメンバー入りを目指す実業団。現在、20代の5人が活躍しています。

取材カメラの前に現れた、その筋肉の数々をご覧あれ!


「鍛えた筋肉が社会貢献につながる」

ビジョナリー実業団「セブンシーズ」の立見北斗(たつみ・ほくと)さん(26)。

立見(たつみ)さんは、全国の猛者たちが集まる大会でグランプリに輝くなど、国内トップレベルの実力の持ち主。
普段は介護士の仕事で、自慢の筋肉を生かしています。

「筋肉を社会貢献にというスローガンを会社は掲げているけど、自分が好きでやって、鍛えた筋肉が社会貢献につながるのはすごくいいことだし、これ以上にないこと」

実業団のメンバーになれば、1日の勤務時間のうち、2時間を筋トレに充てることができ、プロテインやサプリメント代として月2万円が支給されます。

また大会の遠征費なども会社が負担してくれるなど、選手にとっての環境が整っています。

この日、仕事を終えた鈴木さんが向かった先は、会社が提携するジム。福利厚生の一環で、無料で利用できます。

「目標として、かっこいい介護士になる。仕事姿がかっこいい、立ち姿がかっこいい、そういう介護士を目指せられたらいいなと思っています」

憧れの実業団入りと、理想の介護士を目指して、きょうも汗を流します。

連載「じぶんごとニュース」

文:HBC報道部 
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年10月16日)に基づき、一部情報を更新しています。

【関連記事】

おすすめの記事