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『前橋ウィッチーズ』という魔法にかけられた5人が明かす成長譚。前橋から世界にミラクルを起こすため思い描く、理想の自分は? 「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」「それぞれのドア」リリース記念 春日さくらさん、咲川ひなのさん、本村玲奈さん、三波春香さん、百瀬帆南さんロングインタビュー

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

2025年4月より好評放送中のオリジナルアニメ『前橋ウィッチーズ』。群馬県・前橋市を舞台に、魔女を目指す5人の高校生の成長物語として人気を博しています。

昨年9月からは前橋市を中心にライブイベントや先行上映会などユニットとしての活動を積極的に行ってきましたが、5月28日(水)に主題歌を収録したシングル「スゴすぎ前橋ウィッチーズ! / それぞれのドア」をリリースします。

これを記念し、アニメイトタイムズではメインキャストである赤城ユイナ役の春日さくらさん、新里アズ役の咲川ひなのさん、北原キョウカ役の本村玲奈さん、三俣チョコ役の三波春香さん、上泉マイ役の百瀬帆南さんにインタビューを実施。

楽曲の魅力はもちろんのこと、活動を通して知ったお互いの素顔や作品に向き合う姿、放送済みの第9話までのアニメ本編の振り返り、さらには作品にちなんで、今の5人が思い描く“なりたい自分”について語っていただきました。

【写真】『前橋ウィッチーズ』声優陣が語る主題歌の魅力。第9話までの振り返りも【インタビュー】

「可愛いおっちょこちょい」から「頼れるお姉さん」まで!? キャストが明かす、お互いの素顔とメンバー愛

――昨年9月頃から作品の舞台である前橋市を中心に活動しつつも、それ以前からもレッスンなどで一緒に過ごす時間が多いと伺っています。きっとお互いのことが分かってきたタイミングかと思いますので、自己紹介と他己紹介をお一人ずつお願いできますか?

春日:赤城ユイナ役の春日さくらです。好きな食べ物は……柚子胡椒とマカロンと牛タンです。とってつけたようなマカロンなんですが、本当に好きなんです(笑)。長所と短所はどちらもマイペースなところです。あと……身長は156cmです。

4人:可愛いおっちょこちょい!

百瀬:その愛嬌で、おっちょこちょいな部分も全て乗り越えているタイプの人です。

咲川:コスメとファッションが一番詳しい!

三波:センスが良いです。すべてにおいて!

百瀬:美術をやっていたから、それも関係しているのかもね。そういう美的センスが一番あると思う!

三波:最先端を行っているなと感じるほどおしゃれで、流行に敏感です。さくらを見ていると、今の流行が分かります(笑)。

本村:一緒に過ごしていると、何もしなくても何かが起こります。

3人:たしかに~

本村:本当に毎日何か起こるので、何を話せばいいのか迷うほど色々なことがあります。

――お話できる範囲で驚いたエピソードを教えていただいても?

百瀬:タブレットをお店に置き忘れたり、タブレットのペンシルが譜面台の裏の絶対見つからないようなところに磁石で偶然くっついたり(笑)。

三波:ちゃんと本人は確認しているんです。普段から忘れ物を気にして、ちゃんと確認した上で忘れているから、周りが支えているという(笑)。さくらは何も悪くないよ!

一同:(笑)

本村:でも本人はいつも笑顔にしてくれて、周りを明るくしてくれます。

三波:個人的にはすごくコミュニケーション能力が高いと思っています。

本村:イベントで泊まりのときはホテルの部屋に来て、のど飴や足の冷却シートをくれます。

春日:人に物をあげるのが好きで(笑)。

本村: メンバーに対して愛情深いなと思って尊敬しています。

春日:ありがとうございます……! 何かこれ、ソワソワする!(笑)

――次は咲川さんお願いします。

咲川:はい! 新里アズ役の咲川ひなのです。好きな食べ物は、山形県出身なので、さくらんぼとラーメンです。山形県は麺の消費量が日本一なんです。ラーメンとかお蕎麦とかをよく食べます。あと、ラーメンとは反対なんですが卵料理のような優しい味も好きです(笑)。座右の銘は「可愛いは正義」と「敵は己の中にあり」です。最近決めてずっと大切にしています。

春日:ラジオで決めたんだよね。

咲川:はい(笑)。性格は、良い意味でも悪い意味でも心配性なところです。そこまでやらなくていいんじゃないか、と思うくらい準備をします。ダンスの動画を撮ったりした時も、ここは誰の担当で、こういうところに気を付けて……というようなことを自分以外の部分でも全部ノートにまとめてしまうような性格です。

春日:ひなのは良い意味でこだわりがすごく強くて、完璧主義だと思います。

三波:ダンスとかをまとめて引っ張ってくれて、「ここを直そう」「ここを合わせよう」と一番言ってくれるので、とても助かっています。

春日:みんなが気づかないような細かいところにも気づきますし。

百瀬:「それ違うよ」って言われて、「え、そうなんだ」みたいな。

本村:すごいなと思うのは、そういう指摘が人への押し付けに聞こえないところ。世の中には悪意がなくともそう聞こえてしまうようなタイプの方もいますが、ひなのは全くそんなことがなくて。特に自分のことに対してものすごく厳しいのに、私たち他のメンバーにはとても気を遣って、気持ちを考えて伝えてくれるのがすごいなと思います。

百瀬:言い方をかなり考えて言ってくれている気がします。

三波:発言した後には「大丈夫? 何か傷つかなかった?」と気遣ってくれて。みんな教えてくれる上に、気持ちのフォローまでしてくれるの!?って、手厚くサポートをしてくれるんです。

本村:何か困ったことがあった時に、真っ先にひなのが手伝ってくれるイメージがあります。

百瀬:一番年下なのに一番お姉さん!

春日:お菓子いっぱいくれるの!

百瀬:そう! お菓子配りお姉さんなの!

咲川:私も物をあげるのが好きなので(笑)。

三波:そんなにもらっていいの!?ってくらいに!

百瀬:前に突然傘をくれたんですよ。「帆南に似合いそうな傘があるんだよね」って言われて、私は「あ、そうなんだ」くらいにしか思っていなかったんですけど、後日急にプレゼントしてくれたんです(笑)。えぇ!? そんなことをしてくれるの!?って!

三波:そんな人に出会ったことがないから、びっくりする……。

本村:可愛いしさ……すっごい可愛いしさ。

一同:(笑)

春日:それこそひなのはおしゃれさんだよね!

三波:さくらとジャンルの違うファッションでかわヨっ。

咲川:なんか……この空間いいですね~(笑)

春日:ね! これ嬉しいよね! あと、ひなのって完璧主義だったり、こだわりが強かったり、それだけ聞くとすごく真面目な印象に感じてしまうかもしれないんですけど、私自身が結構お大雑把だから、真面目すぎると萎縮してしまう時があるんですけど、意外と気にしないところは気にしなくて。それが良い塩梅かなと!

百瀬:ホテルでお風呂に入るのを面倒くさがっているのを見ると、なんだか安心します(笑)。

本村:あと、めちゃめちゃ大食いなんです。

咲川:いっぱい食べます!

本村:この中だと私とひなのが食べる方なんですが、いっぱい食べたいときはひなのが一緒に食べるのに付き合ってくれるんです。

咲川:嬉しいけど、恥ずかしくてどこを見ていいのか分からなくて、ずっと手元のお茶を見ちゃう(笑)。

――(笑)。では本村さんお願いします。

本村:北原キョウカ役の本村玲奈です。好きな食べ物は極端な話、白米が好きです。白米と何かを食べるのが幸せで、大阪出身なんですけど何でもお米と食べられます。たこ焼きもお好み焼きもお米と食べられます。もしかしたら、特殊なのかもしれないと最近思いました。

あとは……座右の銘……?

――別に座右の銘は必須ではないですよ(笑)。

本村:あ、あります! 前にラジオで「まずは挑戦、とりあえずやってみる」と言っていたんですけど、それと繋がっているのが、「死ぬこと以外はかすり傷」という今の私の座右の銘のようなスタンスに繋がっていて。

『前橋ウィッチーズ』で初めてみんなと会った時に、スタッフさんの前で意気込みを言ってくださいと言われた時に「粉骨砕身、頑張ります!」みたいなことを言ったんですよ。「粉骨砕身」って身を砕き体を壊すという意味なんですけど、一生懸命やっていれば自分も成長できるし、みんなと一緒に成長できるというマインドがあって繋がっているのかなと思いました。

……そんな私ですが! 周りの方からどのように見えているのでしょうか!(笑)

4人:優しい!

百瀬:前に別現場のお仕事が不安という話をしたら、個別でアドバイスとかメンタルケアをしてくれて! 「頑張って!」って応援してくれて、優しい!って思いました。

咲川:気遣いの行動力もすごいです。みんなのことを気遣いつつも、「じゃあ私予約取るよ!」「じゃあ私行ってくる!」みたいな、そういうのを率先してできる人なんです。本当にすごいです。

本村:……恥ずかしい、目の前のお茶見よう(笑)。

三波:本当に気遣ってくれて優しいし、ちょっと抜けてて、そこがいい! たまに天然っぽいところもいい!(笑) それもしれっとやってるから、気づいたときにはぶっ飛んだあとの上空にいるんだよね(笑)。

本村:時差で気づくことはあるね(笑)。

百瀬:大阪出身だし、なんかやらな!みたいに、思うところはあったり……?(笑)

本村:ツッコもうと思うんだけどね、ボケちゃうんだよね(笑)。

春日:私が好きなのは、声も雰囲気も性格もふわふわしているのに、芯がしっかりしているところ!

三波:見習わなきゃって思うところが多いよね。見習ったり真似したいって思う部分はたくさん。

本村:大変だよ……?

4人:大変……?

本村:もうちゃらんぽらんだから、真似したら危ないよ! 地に足つけなきゃって思うもん。

春日:ひなのが最年少なのにしっかりしてるお姉さんって話したじゃない? また別のベクトルで玲奈はしっかりしたお姉さんで、ふたりともお姉さん枠!

本村:いい時間だねぇ(笑)。

――ちなみに、そのぶっ飛び具合はどういったものが……?

春日:天然発言とか……? 行動というよりは発言が予期もせぬ方向に飛んだり、私は行動で変なことが起こるタイプですが、玲奈は言動で起きるタイプ……? 

本村:発想が急に飛ぶんだよね(笑)。このメンバーじゃない人にも言われること多くて、「本村、何言ってるかわからないよ……?」って(笑)。小刻み過ぎて具体的にあげるのが難しいのですが……。

三波:さっきもここに向かう途中のタクシーでなにか言ってたよね……? そのとき私達は理解しきれなくて、そのまま流しちゃった……(笑)。

本村:あと、タクシーに乗ったとき、運転席と後部座席を区切るアクリル板に頭をぶつけて、見たらヒビが入ってて! これ私がぶつけたからかなぁって!

三波:そんな勢いでぶつかってない(笑)。元から入ってたヒビだよ。

本村:そうなの! そういう普段なら思っても言わないことを言ってしまうところは、そうかもしれません……(笑)。

ふと甘えたくなる“最年長”と、相談したくなる“親友”のふたり

――続いて三波さんお願いします。

三波:三俣チョコ役の三波春香です。好きな食べ物は……最近はコンビニの大粒あさりのボンゴレビアンコに、ケロッペ役の杉田智和さんからいただいたニラとニンニクのスパイスをかけたものがお気に入りです。ここ1週間はずっとそればかり食べています! 

あとは好きな……色? あれ? なんだっけ?

4人:色でもいいよ!(笑)

三波:白と黄色と水色とピンク……それとパステル! 座右の銘は、「自分の人生一度きり。でも他人の人生も一度きり」です。

あとは「 I love me. I love you.」! ちなみに「 I love me. You love me.」は高校生のときの座右の銘でした(笑)。

――では他のみなさんからの他己紹介をお願いします。

三波:……来いよ!(照れ隠しでソファーにふんぞり返って)

百瀬:はーちゃんは不思議な語彙! よく出る「ピーヒャラ」とか、今日も曲をオリジナルのオノマトペで口ずさんでくれたよね。「ちゃんちゃかちゃんちゃか」とか言いながら(笑)。

春日:ダンスレッスンで曲が始まる前の静まり返ったときに、オリジナルのチューニングか分からないけど「プゥ↑」とか「ピュン↓」みたいな擬音を口にしたりして、それが面白い(笑)。

本村:そういう意味ではチョコちゃんとの共通点かも?

三波:自ずとやりたくなっちゃうのかもしれない……。

咲川:おちゃめなところが似てるね。個人的にはマスコットみたいなイメージかも? もしくは小動物というか、ちょこまかして不思議な発言をして(笑)。

本村:たしかにマスコット枠だね。守護霊にハムスターついてそう!

百瀬:みんなを和ませてくれるよね。

春日:そうそう、お姉さんっぽいふとした仕草にときめくんだよね!

3人:わかる!

春日:はーちゃんが急に大人な感じを出してくると、ギャップ萌えじゃないけど、すごくキュンとするの!

三波:え、私やってる!? できてる!?

百瀬:たまに社会人みたいなことを……。

三波:一応、今も社会人!(笑)

一同:(笑)

百瀬:たまに頼りがいのあることを言うと、そのギャップに思わずときめいちゃうの。真面目な話をするとちゃんと真摯に向き合ってくれて、色々考えているんだなと思うところは尊敬できるよね。あと共感力も高くて、話を聞きながらメンタルケアをしてくれる!

春日:誕生日に寄せ書きのお祝い色紙を渡し合っているんですけど、はーちゃんがくれた色紙に、「もっとお姉さんに甘えていいんだよ」みたいなことが書いてあって、すごくそれが衝撃的で! たまに大人の顔を出されると、ときめきが止まらない……!

三波:毎日出しちゃおう☆

本村:まだ会ってから1,2年だけど、一生の友達のような感覚があるかも。しんどいなって思ったりネガティブなことって、あまり友達に相談しにくいんですけど、そういうのも相談できちゃう。はーちゃんの人に対する優しさがすごく伝わってくる。帰り道が一緒になることが多いから、悩み相談とかそういう話になっちゃうね。

三波:この前も現場でのコミュニケーションの仕方を玲奈に教えてもらって。どうやったら現場で先輩に話しかけられるかとか、友達ができるかみたいなのを話し合ったんです……(笑)。

本村:スマイルメーカーなのに実はちょっと気にしいというか、「こういうこと言ってもいいかな?」って考えているところがあって可愛い。ギャップだね!

春日:うちらにもそういうところもっと出していってよ!

三波:出しちゃおうかな? 出しちゃおうかな? ……ねぇこれ恥ずかしいね(笑)。

――最後に百瀬さん、お願いします。

百瀬:上泉マイ役の百瀬帆南です。好きな食べ物は、ずっと梅干しって言っているんですけど、最近はそれを超えるくらい韓国のインスタントラーメンがマイブームです。たくさん買って、家で作ってアレンジして食べて……みたいなことを繰り返しています(笑)。

リコーダーが得意で、全国大会に出たことがあります。楽器が好きで、マリンバとかいろいろな楽器をやっていました。

あとは……気に入ると同じ曲の同じ部分だけをずっとリピートしちゃうタイプです。音楽のことになると自分なりの良いと思う基準が多分あって、そこをリピートすると脳みそのストレスがサーっとなくなって活性化される感じがするんです。……そういう感じですっ!

咲川:私、親友みたいだなって初対面のときから感じていて(笑)。

3人:わかる!

百瀬:親友オーラ出てた?(笑)

咲川:同級生感あるし、壁がない!

春日:地元の友達って感じがするよね。

本村:私のマネージャーも初対面のときに同じことを言っていて、「百瀬さん、そのままの素でお話する人だよね」って話してて。

三波:話しかけてくださいってオーラが常に出てるから気を使わないで話せるし、話題を出してくれるから話すネタに困らない!

百瀬:そっか……ふふ……やだ、恥ずかしい!(笑) そういう親友オーラみたいなのを出しちゃうからこそ、ちゃんとしなきゃいけない場面で、身内に対するノリが出ちゃって、バランスをとらなきゃなって思うんですけども……!

三波:たまに来るそういう要素で、好き!ってなっちゃう(笑)。

春日:さっきも音楽の話をしてたけど、レッスンだと歌のところでよくお世話になるよね。リズムが分からないときに聞きに行ったりして、一緒に考えて結局分かんなかったりもするけど(笑)、それでも根気強く教えてくれたり! あとダンスだとひなのと帆南が率先してくれていますが、拍数とかの部分をきっちり考えてくれるんです。

本村:私、最初は楽譜が読めなくて大変だったんですけど、ハモリとかピッチとか心配なところを、「難しいよね」って言いながらもピアノで弾いて録音した音をみんなに共有してくれて! 帆南も初めてのレコーディングで準備とか大変なのに、そうやって教えてくれて本当に優しいなって。

百瀬:自分のために録ったのを送っただけなんだけどね……!

春日:共有してもらえるのありがたいよ?

本村:すごくテキパキしているし、いつも明るいからずっとポジティブなのかなって思うんだけど心配性なところも実はあって、ステージ前はとってもナイーブなんです。

百瀬:たしかに「緊張する、緊張する」って一番言っているかも(笑)。

本村:でも普段の姿を見ているからこそ、そんなところも頑張り屋さんだと思うし、私も同じタイプだからこそ、「先輩に教えてもらったことだけど」って伝えたくなって。頑張っているところをいつも見ているから。

咲川:弱みを見せてくれるのが壁もなく感じるのかなって。

三波:確かに、全部さらけ出してくれて、「緊張する」って言ったら一緒に「緊張する」って言ってくれて。

百瀬:私はエピソードトークとか聞くの自体が大好きだから……あとみんなのことを知りたいタイプ! 本当はみんなにもっと質問したいことあるし、プライベートのことも全部知りたいくらいなんだけど(笑)。知って、私も心の壁をなくして自分で居心地よくしたい、自分で耕したいタイプです。

咲川:あと、よく話をまとめてくれる! 例えば「Aがいいんじゃない?」「Bがいいんじゃない?」「どっちもいいね、どうする?」って話をしているときに、帆南が入ってくると「私はこうだから、こっちがいいと思う! でもそっちもいいよね」みたいな……神の一手みたいな話で取りまとめてくれる。

3人:そうそうそう!

咲川:帆南が話に入ると、話がすごくスムーズになるというか、まとめてくれる印象があるかも。

三波:メンバーの誕生日プレゼント決めるときも帆南が進めるとめっちゃ早い!

本村:逆に帆南の誕プレはめっちゃ迷ったよね(笑)。

三波:みんな悩み過ぎるし、優柔不断すぎて……!

本村:悩みすぎてギリギリの前日とかに買ったね(笑)。

春日:頭の回転が早いよね。いつも助かっています。

百瀬:いえいえいえ……。(演じている上泉)マイと似ていて、合理主義みたいな部分はあるかも? 自分で考えるときは感情も考えるんですけど、何かあったときには感情と切り離して、かい摘んでまとめるところは得意かも……? でも悩むような大切な感情の部分はみんなが担ってくれるから、私は逆にそうやって考えることができて……私も助かっています!

OP&EDテーマそれぞれが彩る『前橋ウィッチーズ』の世界

――5月28日にリリースするオープニングテーマの『スゴすぎ前橋ウィッチーズ!』ですが、つんく♂さんが作詞を手掛けられていたり、クセになるキャッチーなメロディだったりとインパクトのある楽曲になっています。みなさんが思うポイントをそれぞれお聞かせいただけますか?

咲川:まず「前橋」っていうワードが本当にたくさん散りばめられているところが素敵なポイントです! 他の歌詞もすごいキャッチーで、お花の名前が隠れていたり韻を踏んでいたりと、遊び心がある歌詞が本当に面白くて。そこにハイテンポで乗りやすい、聴いている人も歌っている側も一緒に盛り上がれるようなメロディになっていて、類を見ない楽しい楽曲になっているなって思っています。

百瀬:「前橋からミラクル起こす」のフリが、前橋市を指で指してて、披露する場所によってどこを指そうかって、話になって盛り上がったり、振り付けにも遊び心があって楽しいよね。

三波:良い意味で癖が強い曲。キャッチーだからこそ、一度聴いたら忘れられない、すごい中毒性のある曲だと思いますし。みんなも言っていましたけど、言葉遊びが本当につんく♂さんは素晴らしいなって思います。歌詞中の「のっぴきならない」ってフレーズは思いつかないし、だからこそ耳に残って楽しく聴けて、私たちも歌っていて楽しいです。

本村:あとアニメのオープニング映像には、1秒に満たないカットの中に様々な要素がたくさん詰まっていて、スタッフのみなさんの力の入れ具合に驚きました。極端な話、オープニング映像にそこまでの物量はなくてもいいのに、細部まで作り込まれていて楽しめる、多くの方の愛によって生まれた作品というのが伝わってきます。

三波:コマ送りにしても楽しめるよね。

百瀬:山元(隼一)監督が私たちに映像を見せてくださった時にも、カット毎にこういうこだわりがあるんだよと解説してくださって。前橋130年の歴史みたいな図録も持ってきて、「観覧車があったんだよ」って説明していただきました。

本村:ワンカットが短すぎて、見せたいのにすぐ流れていったりしながらね(笑)。

三波:今の前橋と昔の前橋が交互に描かれている映像だから、どの年代の人が見ても楽しめて懐かしい気持ちになれるし、最終的に未来の前橋みたいなカットもあって、めっちゃユニークだよね。

本村:以前、監督が「作品でその場所を舞台にするということは、その場所の歴史も描くことだから」とおっしゃっていて、素敵な言葉だなと思いました。まさにこのオープニング映像がそうだし、未来まで描かれているからね。すごいなって思います。

――また、エンディングテーマの『それぞれのドア』についてもお聞かせください。

三波:(キャラクターデザイン原案の)ユウ イナミさんのイラストが本当に美しい……。オープニング映像は全体的に細かいけど、エンディング映像は一つの絵として細かい。カット数は少ないけれども、その一枚の絵に命を懸けているのが伝わるね。

春日:ドアとキャラクターのイラストとかかなり細かく描き込まれていて、一人一人で描写もまた違うんですよね。楽曲はちょっとノスタルジックな感じ、懐かしくなる感じの切ない楽曲だよね。

本村:アニメ本編が終わってエンディングテーマを見て、考えることだったり受け取るものって、そのときのエピソードや受け取り手によって毎回違っていて。第1話の時に見ていたみんなの表情と、物語が進んでいった先のみんなの表情ってやっぱり全然違って見えてくるものだし、逆に12話を通して変わらないものもあるような。

お客さんが『それぞれのドア』っていう曲を聞いて、自分も『前橋ウィッチーズ』の主人公になったように感じてもらえる。自分にとってのドアを見つけてくれるような、お客さんと私達を繋げてくれる曲なのかなって思いました。

春日:レコーディングも1,2年くらい前の結構初期の方だったよね?

百瀬:最初に録ったのは『夢よ、咲け!』と『スゴすぎ前橋ウィッチーズ!』だったのでテンポが速めのノリのいい曲だったんですけど、『それぞれのドア』は初めてのバラードだったので大丈夫かなって気持ちはありました。

春日:これが一番解釈について話し合った曲だよね? ボイトレの先生にも意味について考えてくださいって言われて、グループLINEで話し合ったりして、思い入れがすごく強い曲です。

三波:もしかしたら練習も一番したかもしれないよね。レコーディング前もそうだし、ライブの練習も結構していて。ユニゾンが大事な曲だから。

本村:気持ちが合わないと崩れていっちゃう曲で音も繊細だから、みんなでお互いの音を確認し合いながら気持ちを一つにして歌わないと、ライブでも本当にぐちゃぐちゃになっちゃって、そこが一番難しい曲だったと思います。

それぞれの葛藤と向き合って──声優陣が感じた“キャラクターと自分”の交差点

――放送中のTVアニメも第9話まで放送済みです。ここまでのエピソードで印象的な話数や場面を教えてください。

春日:チョコが「ふざけんなババア」って言うシーンは、アフレコ現場で聞いている時に「ひぃん!」ってなって。これまでずっとハピハピチョコちゃんだったのに、急に別人のようになるシーンが衝撃的でした……!

あとVTuberのモグタンがキョウカちゃんにSNSのDM(ダイレクトメッセージ)で連絡をし始めたシーンも阿鼻叫喚だったよね? (モグタン役の)柳晃平さんのお芝居にみんなで悲鳴を上げながら。先輩の演技を聞いて気持ち悪いって言うことなんて普通はないんですけど、まさに怪演でしたね。すごかった……!

咲川:第3話ではアズの過去が描かれましたが、回想シーンのアズ以外のキャラクターは色が付いているのに、アズだけモノクロで色がついてなくて。スマホの中の加工されたアズはすごくキラキラしていて色が付いている一方で、加工しているアズ本人は色が付いていなくて。そういった部分でアズの心象が表現されていて、とてもいいなと思っていました。

あとゲストキャラクターの凜子さんを演じている東山奈央さんが寄り添うような、思わず心を開いちゃうようなお芝居をされていて! 作中でもお芝居でも凜子さんに引っ張ってもらった感覚がありますし、第3話の挿入歌「シャボン・テンション!」ではアズが凜子さんの心に寄り添うみたいな、そういう関係性も素敵だなって思いました。

アフレコの際には、東山さんから台本の書き方を教えていただいたんですよ。まさにアズが凜子さんへ向けている憧れのような関係性とリンクしてる部分があって、アズとしても、個人的にも第3話のアフレコを通して成長できた回だなって思いました。

百瀬:私はやっぱり第4話と第5話のマイのお話ですね。収録時期は私、すごくナイーブになっていて、アフレコすること自体にも慣れてなかったのもあるし、マイとしてマイクの前に立って3話分しかやってなくて、色々と不安でした。スタッフさんが考え抜いて制作されたものに、最後に私がキャラクターとして声を吹き込むので、ちゃんと期待された想いを乗せられたのか、ちゃんと伝わるように演技できたのか不安過ぎて……!

収録の2週間、日常生活でもずっとそればっかり考えちゃいましたね。ゲストキャラクターの保坂優愛も鬼頭明里さんが演じられていましたが、鬼頭さんがどういう演技をされるのかなとか、現場に行かないと分からないので。でも、鬼頭さんのお芝居から「これが優愛か」と感じ取って、向き合いながら掛け合いをした記憶があります。

――終えた直後の手応えはいかがでしたか?

百瀬:不安でいっぱいで、正直なところ手応えは分からなかったですね……。でも、後ろにいたスタッフさんたちが「泣いちゃったよ」といったことを言ってくださって、ありがたかったです。私は器用じゃないので、演じながら評価してもらうことまでは考えられなくて、当時は頭が真っ白で鮮明には覚えてないんですけど、周りの方がそう言ってくださったならまずは良かったのかなと……!

また、マイのシナリオがスタッフさんの間でも話し合いがたくさん行われていて最後に決まったとも聞いていて、実はそこもプレッシャーの一つではありました(苦笑)。でも顔合わせの際にシリーズ構成の吉田恵里香さんから、先んじてマイの過去について伺えていたので、そこがお芝居のヒントになりました。事前に吉田さんとお話できて本当に良かったです……!

――第8話まででキョウカとチョコの話は一段落しましたね。

三波:そうですね。まさに私が印象に残っているのが、その第6話~第8話のキョウカとチョコがフォーカスされている回ですね。私も第6話までチョコちゃんは、ムードメーカーで裏表のないような元気の塊というイメージでしたが、「ふざけんなババア」の一言から始まって……! 実はチョコちゃんは大変な家庭で、年の離れた弟と妹の面倒を見たり、おばあちゃんの介護をしていたりと、心労が絶えない子だったことが明らかになりました。

第7話でユイナと土手で話しながら、抱えていた弱さを初めて吐露するシーンは胸を打つものがありました。何度見ても泣けるシーンだし、映像が出来上がって見ると、より刺さります。

誰かに弱みを打ち明けられない人はたくさんいると思うので、そういう人に届いてほしいし、自分の弱さを人と比べないで、自分が苦しいって思っていること、誰か信頼できる人に打ち明けられる世の中になってほしいなって思います。自分自身もそういう環境を築き上げていきたいと思うからこそ、いろんな人にこのエピソードを見ていただきたいです。ね、キョウカ?

本村:そうだね。このふたりは対になる環境で育ってきたからね。

三波:キョウカは裕福な家庭で育った子だけど、彼女の環境だからこそ抱えている悩みもあるからね。

本村:私も第8話はすごく印象的でした。チョコのことを知ると、キョウカはすごく恵まれた環境にいて。ただ、その中でなんとなく自分の中で本気で頑張らなくてもなんとかやっていける。何を頑張ればいいんだろうと、そこまでのキョウカはまだ夢を持っていない子で。ただ自分がすごく高いスペックで生きているからこそ今まで気づけなかったこと、分からなかったことが本当にたくさんあって。

「自分はこんなに知らないんだ、未熟で何もできないんだ」ってチョコと出会ったことで自分の弱さをキョウカは初めて自覚して。それで多分キョウカ自身もものすごくびっくりして、第8話では泣いてしまったと思うんです。

オーディションで役が決まった時からアニメのアフレコで演じるまでで、キョウカのキャラクターは結構変わっていて、私自身も分からなかった部分がありました。

春日:たしかに、もっと強い子として描かれていた気がする!。

本村:そうそう。まだ何がしたいかとかは決まってないけど、みんなのことが推しだから自分も頑張ってみようと思う、みたいな。そういう固まってない状態でチョコのことを知って気づきを得たことが、キョウカの人生にとって大きな成長だったと思いますし、私自身も演じやすかったです。

第8話の前までは演じる上で悩むこともありましたが、キョウカの弱い部分を知ってからはすごく演じやすくなったなって思いました。

三波:そこからキョウカのお芝居も変わった気がするよね。

春日:確かに結構変わったと思うし、実際のキョウカ自身もそれだけ変わってるんだよね。

三波:やっぱチョコとキョウカは尊敬し合う仲であるのが作中でも描かれていますが、特にチョコがその気持ちが大きいと思うんだよね。違う環境だけどキョウカの言うことをチョコはすんなり聞いていたり、キョウカのすべてを尊敬して受け入れているからこそ、第8話が終わった時に、このふたりの友情のストーリーって本当にずっと続いていきそうだなって確信しました。

私は人間関係において相手へのリスペクトってかなり大事にしているから、チョコとふたりの関係値にとても共感ができていて、第8話を演じる上ではありのままの気持ちで臨みました。あえて深いことを考えず、自分から出た感情のまま演じたから、とても思い入れに残っています。

本村:会話せずともお互いのことを思い合える関係性が彼女達に生まれたのかなって思いました。

――ちなみに、ユイナを深堀りするエピソードはこれからですよね。

春日:深くは言えませんが、彼女のパーソナルについて語られるお話もあるかも……? この先の展開をご期待くださいね!

咲川:個人的にユイナの印象的なシーンで言えば、チョコちゃんが第7話に過労で倒れちゃうシーンがあるんですよね。チョコちゃんの代わりにユイナが家のことをしたり、お世話をする場面があって。その後にチョコちゃんが起きて2人で土手で話すシーンのユイナが、いつもよりグイグイ来ないでずっとチョコちゃんの隣に寄り添ってくれるんです。うんうんって頷く姿がすごく優しくて。多分ユイナ本人はそこまで意識はしてないのにそういう気遣いができるのは本当に心優しい子だなって感動しました。

春日:実はユイナに共感できるようになったのが、ちょうど第7話あたりのキョウカやチョコのエピソードのあたりだったんです。私とユイナって共通点がすごく多くて。性格やちょっとポンコツなところだったり、たまに空気が読めない発言をしちゃったり。

だからこそ、どうしてこの子はこんなにも周りからうざいって言われたりもするのに、何にも気にしないで笑っていられるんだろうって、私は最初全然理解できなくて。「私だったら気にするし、自分の嫌なところだから隠したいのに」と思っていましたし、最初のユイナってちょっと人間味がないように見えると言いますか。中々うまくシンクロできなくて。

でも物語が進むにつれてユイナも人との関わり方が成長している気がしていて。だからチョコちゃんの時も彼女に寄り添うこともできてたのかなって思うんです。

第7話のエピソードでユイナのパーソナリティが納得できたというか、ちゃんと成長してステップアップしているんだなって。そして、ユイナの思慮深さのようなものはきっと最初から彼女の中にあったんだな……と思って納得できたというか、演じやすくなりました。その要素は先々にも出てくるので、ぜひ注目していただきたいと思います。

本村:みんなを変えてくれるきっかけがユイナだったよね。

春日:ユイナも、みんなと関わることですごく変わっていっているから。お互いに良い相乗効果を与えることができる、素敵な友達関係だと思います!

理想は、まだ遠くにあるけれど──仲間と歩む、前橋からミラクル起こすためのステップ

――改めて『前橋ウィッチーズ』の活動でご自身が成長したと思う点と、今後作品を通してなりたい自分、理想像をお聞かせいただけますか。

百瀬:成長したのは……協調性?(笑) 私、今までは合理主義的な考えが悪い方に働く時もあって、ちょっと独りよがりな部分があると言いますか。気持ちに重きを置くより、「絶対にこっちの方がよくない?」と結果を優先してしまうところが高校生くらいのときにあったんです。

でも、こうしてユニットとして活動していく中で、みんなひとりひとりに尊敬できるところを見つけられましたし、メンバーそれぞれが相手のことを大切にしてくれていることを実感できるようになって。それまでは、少し無理してでも誰かに合わせるところもありましたが、今は本当に素でみんなのことを大切にしながら一緒にやっていけるようになったと私自身の心が成長した実感があります。それは本当にみんなが良い子だったおかげですね。もう告白ですね(笑)。

一同:(笑)

百瀬:作中でも徐々にみんなの絆が深まっているように、私たちもそんな関係性になれていると思うんですけど、それだけじゃ良くないのかなって。それぞれが技術やパフォーマンスを磨いて、お客さんから「ここのパフォーマンスすごく良かったね」と思ってもらえるユニットになりたいです。

そしてこれからは、何かをゴールに設定にして進んでいくのではなく、5人が結束して頑張っていった先で、気がついたら大きなステージに立っている、みたいな状況が個人的な理想ですね。自然にあとから『前橋ウィッチーズ』、ひいては前橋という名前が全国に知れ渡るように頑張っていきたいと思います!

三波:アニメとリンクする部分でもあるんですけれども、誰かに自分の思いを伝えることができるようになったなと思います。決して言いたくないとかじゃなくて、それまでは自分の思いや考えを表にあまり出さないのが私にとっての普通だったので。

だからこそ、こうしてみんなと出会って、私自身も、キャラクターもそうだし、「伝えたらなにか生まれるものってやっぱあるんだな」とか、「伝えないと分からないこともあるし、より仲が深まるし、ユニットの活動にとってもいいものが生まれるな」って知ってからは、ちょっとしたことでも少しずつ言えるようになりました。ダンスやパフォーマンスに関してもそうだし、アニメや私生活のこともそう。ちょっとずつ人に自分のことを伝えられるようになってきたのは、人間的に成長したところだと思います。

パフォーマンスにおいては、表現力をもっと意識するようになりました。ボイトレの先生がとても私たちに向き合ってくれる方で、パフォーマンスだけじゃなく性格から向き合ってくれる方なんです。「伝えたいことが伝わってこないよ。何か自分の中で留まっている部分があるよ」と指摘してもらうこともあり、ここまで私の内面的な部分を理解してアドバイスくれる方は初めてで。

そこで初めて私自身、「考えているつもりだけど、考えられてないのかもしれない。もっと自分が思っている以上に表現しないと相手に伝わらないんだろうな」と気がつくことができてからは少しずつ、丁寧にこだわりを持って取り組めるようになったかなと思います。でもまだまだ成長途中というか、本当の序章のステップにいるので、アニメが進むにつれて、ユニットが成長していくにつれて、少しずつ私自身も成長していけたらいいなと思います。

そして、この作品に救われたって言ってくれる人が少しでもいてくれたら嬉しいですね。すでにこの作品は私たちにとっても特別な存在なので、それが誰かにとっての特別な存在になることが、目指したい理想像です。「前橋ウィッチーズに出会えてよかった」「チョコちゃんに出会えてよかった、変われたよ」って言ってくれる人が増えたらいいなって思います。

ユニットとしてもずっと掲げていますが、「前橋から世界へ」が私たちの理想でもあるので、帆南も言ってたようにパフォーマンス力をどんどんどんどん上げながら、日本トーター グリーンドーム前橋に立って、「アリーナ!」って呼びかけるような日々を想像して、実現できるように頑張ります!

本村:歌やダンスなど、ボイトレやダンスの先生、スタッフの方に教えてもらいながらですが、初めてこうやってしっかり取り組ませていただき、ずっと自分の内側にあった憧れを今こうして叶えられている。この仲間に出会って、そこで新しい自分に気付き成長する瞬間に出会うことが今までの活動を通して実感できました。

もちろん、まだまだ未熟なところはあって理想に追いつけてはいませんが、時折「これが私の思い描く理想の自分だ」という瞬間が垣間見える場面があって、そこで成長を実感できるのはとても幸せです。声優として、キャストとしてステージに立つ姿は新しくもあり未知だからこそ、オリジナル作品の『前橋ウィッチーズ』がどうなっていくのか、どういうユニットになるのかをみんなで探りながら、スタッフさんたちと相談しつつ作っている段階で。今ならではの挑戦や遊び心もたくさんあると思います。

それこそ、はーちゃんも言ってましたが、『前橋ウィッチーズ』には、前橋から世界に行ける可能性がある、って本当に思えるんです。

ただ、そこに行くには本当に大変だし、近道なんてできないから、たくさんの努力が必要不可欠ですが、この作品のために頑張りたいって一生思える、素敵な作品であることは自信があります。これから出会うファンの人たちや、今いるこのメンバー、スタッフさんたちと、最強の“前橋ウィッチーズファミリー”として、一緒に世界を目指して、頑張っていきたいと思います。

あと、今は自分のことでいっぱいいっぱいになっていますが、この作品で私自身がもっと成長して、より多くのファンの方やメンバー、みんなのことを支えられる大きい人間になることが、この『前橋ウィッチーズ』における私の目標です。たくさん助けてもらってるから、いつか恩返しができるようになりたいですね。

三波:あ、今の話を聞いて私、もう一つ成長したことがあります! 人にお菓子を分け与えられるようになりました!

本村:大きいね! 大きい成長だ!(笑)

三波:中学校の頃はポテトチップス1枚すら渋っていて、1枚を半分に割って渡したんです。本当にお菓子を分け与える心が1ミリもなくて(笑)。でもここのみんなは分け与えるから、そのジェネレーションギャップ……いや、ヒューマンギャップに驚いて!

春日:7個入りのチョコを買ってもひとり2個しか渡らないけど、このみんなだったらあげられるもんね。

三波:最初、お菓子を分けるところを見て、個人的には「マジか!?」って思っていて(笑)。でもみんなそれがスタンダードだから、私も同じく分け与える心が生まれたのは今の話を聞いて思い出しました! 

本村:ここにはお菓子を分けようとしてくれる女の子がいっぱいいるから!

三波:そう、きっとみんな分けてくれるから、その心が私にも移りました!(笑)

――公私ともに成長されているんですね(笑)。咲川さんはいかがでしょう。

咲川:歌やダンスのスキルアップは少しずつできていると思っています。最初の頃は、全然経験がないところからのスタートでしたし、そもそも作品のレッスンやイベントに参加するまでは、人前で歌ったり発言したりと何かを表現することに苦手意識を持っていた人間だったんです。

でも『前橋ウィッチーズ』の活動を通して人前に出ることに少しずつ慣れてきましたし、イベントでも、以前の私だったら発言しないような場面も、今は「ちょっと言ってみようかな」と行動に移すことができたりと、自分を出していくこと自体が楽しく感じられるんです。ただ、あくまで過去の自分と比較しただけなので、まだまだ発展途上ではありますが、昔と比べたら挑戦しようと思う気持ちがとても大きくなっていて、成長を実感できました。

理想像は……前の3人がすごく良いことを言ってくれて以下同文と言いたいところではあるんですけども……(笑)。個人的には、帆南と考えていることが似ていると思っていて。パフォーマンスをどんどんスキルアップしていかないと、この先は生き残れないと思っています。いつまでも新人じゃいられないんだぞと言い聞かせながら、自分に厳しく他人を思いやれる人間を目指していきたいです。

それを目指す中で、「前橋ウィッチーズのパフォーマンスを見ていると自然と笑顔になっちゃうんだよね」と思われるような存在になれたらいいのかなって。今は見守っていただく中で心配をおかけしてしまう場面もあると思いますが、そのステージを一歩乗り越えて成長していけたらいいなって思います。

春日:もちろん、歌とかダンスなどの技術面で成長を実感するところはたくさんあるんですけど、私はどちらかというと心持ちの成長が大きいと思っていて。それまでは、苦手なことから逃げてしまうタイプの性格だったんです。

特にこの作品だとダンスをはじめ、どうしても向き合わなきゃいけないことがいっぱいあって。自分一人だと上手く向き合えなかったことも、周りのスタッフの方やボイトレの先生がとても真摯に向き合ってくださったから、私も真剣に向き合わなきゃなって思って乗り越えることができました。

それも、「お仕事だから向き合わなきゃ」ではなく、こんなにも真剣に支えてくださる方がいて、こんなにも周りに頑張ってるメンバーがいるからこそ、義務感ではなく私の意志として、「私がやりたいから、やる」という気持ちにシフトできたのは、ここの作品に関わる人たちと出会えたからだと思います。みんなも言っていましたが、こんなにもたくさん支えていただいたからには、たくさん返さなきゃなって思うようになりましたし、ただ頑張るのではなくポジティブな原動力を得られたのは個人的な成長ですね。

また、今回のオープニングテーマやエンディングテーマもそうですが、ひとつの楽曲が手元に届くまでに、本当にいろんな人が関わっていて、皆さんそれぞれ私じゃ想像もできないような想いを込めて作ってくださっていることが、作品を通して実感することができました。楽曲のトラックダウンや楽器のレコーディング作業を見学させていただける機会がありましたが、ドラムの収録ひとつをとってもかなりの話し合いが行われ、試行錯誤しながら作り上げていて……ということは、他のパートの方や音響を調整する方、楽曲のクリエイターの方は、想像できないほどの考えをたくさん重ねて作っているんだと、身をもって実感したんです。

そういった工程を見てから、楽曲に込めていただいた想いや考えを表現できるようになることが私の目標になりました。今は私が汲み取れるものしか表現できませんが、込められた想いを表せるようになったら、きっと聴いていただいた方の心にも残るでしょうし、救われる人もきっと増えるんじゃないかなと思い、それが今の私が目指す理想像です。

――それぞれで素敵なお話、ありがとうございます。作品やユニット活動に真摯に向き合っていることが伝わってきます。

春日:あ、あと成長とはまたちょっと違いますけど、本当にメンバーのみんながいい子なんです! これだけ長い間一緒にいたら、短所が見えてきちゃうこともあるじゃないですか。でも、2年くらい一緒にいるのに、どんどん新しい尊敬するポイントが出てきて、新しく真似したいなと思える発見が何度も何度もあるんです! 5人も集まってこう思えることって、そうないと思うんです! だからみんなと会えてよかったなって思うし、それを身につけて自分も成長したいなって強く思いますね。

――みなさんがお互いのいいところを尊敬して取り入れようとしているなら、欠点だと思う点も活動を重ねるにつれて減っているのかもしれませんね。

三波:そうかも!

――お菓子を分け与えたり……?

三波:たしかに、それは間違いないです(笑)。まだちょっとですけどね?

――じゃあ6個入りのお菓子があるとしたら、どれくらいあげられます?

三波:一旦あげますよ、ひとりひとつ渡るくらいには……! ちょい渋くらいで……!

一同:(笑)

――でもそれだけこのメンバーと仲良くなって、成長したということですから(笑)。

三波:そうです、昔だったら考えられませんから! お菓子の存在すら隠して黙って後ろで食べてます!

本村:私ははーちゃんのお菓子をもらえる人間なんだ! なんか自信つくね……!

一同:(笑)

――本編の放送も残すところ約1ヶ月。最後にクライマックスへ向けてファンの皆さんへメッセージをお願いします。

百瀬:まずは、この作品と出会ってくださり、ここまで、5人が抱えるリアルな問題、そして成長を見届けてくださってありがとうございます。少しでも共感出来たり、心に刺さるエピソードはありましたでしょうか。でもまだまだ終わりません!前橋ウィッチーズはこれからどこに、どのように向かうのか、最後まで見届けていただき、物語が終わってからも愛してくださったら嬉しいです。

三波:ここから作品がどう展開するのか……気になってる方も本当に多いと思います。1つ言えることは、絶対にあなたにとって忘れられない、記憶に残る作品になると思うので、最後まで前橋ウィッチーズを信じて愛してくれると嬉しいです。一緒にクライマックスまでの時間を大切に過ごしていきましょう!

本村:第1話からここまでの魔女修行で、お店に訪れるお客さんの悩みに寄り添いながら、笑って、泣いて、助け合い、補い合って、沢山の成長を見せてくれました。性格も個性もバラバラな5人の魔女見習いが奮闘する姿は勇ましかったり、頼りなかったり、でもどんな瞬間も宝物で、キラキラしています。

最後までにぎやかに貴方の望みのために全力で頑張るユイナたちを応援してください。見守ってください。心のお花を満開に咲かせます。宜しくお願いいたします。

咲川:魔女修行を通していろんな悩みを乗り越え、願いを叶えて、徐々に絆が深まってきた彼女たち。そんな仲のいい5人でエモエモな思い出をたくさん作ってきたからこその結末になっていると思っています! 彼女たちの物語を、最後まで見守ってくださると嬉しいです!

春日:お話の展開を皆さんと共に見守ることが出来たこの数ヶ月は本当に楽しくて、それがもう終わってしまうことに少し寂しさを覚えます。けれど、物語が終わっても、未熟な彼女達は成長し続ける。最終話を迎えても終わりではないのです。

なので安心して彼女たちの結末を目に焼き付けてくださいね! 全てを見終わった時、貴方の心のお花が咲いていますように!

[インタビュー/鳥谷部宏平]

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