レゾナック、ランサムウェア被害で一部業務停止 26日再開を見込むと続報発表
総合化学メーカーの株式会社レゾナックは5月21日朝、自社およびグループ会社の一部サーバーがランサムウェアによるサイバー攻撃を受けた件について、「現時点で一部業務の復旧は5月26日を見込んでいます」とする続報(第二報)を公表した。
今回の発表は、5月20日に公表された第一報に続くもので、対応状況や被害の現状について明らかにしたもの。
■ グループ内システムに影響、業務停止も発生
レゾナックによると、攻撃を確認したのは5月20日未明。自社およびグループ企業の一部サーバーが外部からの攻撃を受け、ランサムウェアへの感染が確認された。
即座に外部の専門家と連携して調査を開始し、「緊急対策本部」を設置。ネットワーク遮断などの緊急措置が取られた結果、一部システムが利用不能となり、業務にも停止などの影響が発生しているという。
■ 個人情報流出は現時点で未確認 警察・省庁とも連携
5月21日午前8時時点で、同社はシステム保護および復旧作業を継続しており、関係省庁との連携や警察への被害届の提出も進めている。現在の見込みでは、一部業務の再開は5月26日を予定している。
また、第二報発表時点では、顧客や取引先などの個人情報流出は確認されておらず、関係者への影響を最小限に抑えるべく、対応を続けるとしている。
なお、今回のサイバー攻撃による業績への影響は現在精査中であり、「今後の業績に重大な影響が認められる場合には速やかに公表いたします」と説明している。
■ ランサムウェア攻撃とは 企業を狙った脅迫手口が拡大
ランサムウェアを用いたサイバー攻撃(ランサムウェア攻撃)とは、感染したコンピューター内のファイルを暗号化し、復号と引き換えに金銭(身代金)を要求する悪質な恐喝の手口。多くの場合、企業のネットワークに侵入した後、短時間でシステム全体に感染を広げ、業務の継続を困難にする。
近年では、企業の機密情報を抜き取ったうえで「支払わなければ情報を公開する」と脅す「二重脅迫型」も増加しており、被害は一層深刻化している。
国内外を問わず、製造業や医療機関、自治体、教育機関などが次々と標的となっており、日本国内でも2024年頃から目立つように。大手企業を中心に甚大な被害が報告されている。
<参考・引用>
株式会社レゾナック「弊社にて発生したセキュリティインシデントについて(第二報 5月21日9時)」
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025052106.html