近く引退する新幹線ドクターイエロー(T4編成) 6月頃からリニア・鉄道館で展示へ T3編成はJR西日本に返却
JR東海は15日、新幹線電気軌道総合試験車「ドクターイエロー」(T4編成)の先頭車1両を、リニア・鉄道館に展示すると発表しました。展示開始時期は2025年6月頃を予定しています。
現在運行中のドクターイエローは、JR東海の「T4編成」とJR西日本の「T5編成」の2本のみ。T4編成は今月、T5編成は2027年以降をめどに検測を終了すると発表されており、その後の動向が注目されていました。
リニア・鉄道館に展示されるのは、T4編成の「7号車」です。現在同館に展示されているドクターイエロー(T3編成)をJR西日本に返却し、空いた場所へT4編成の7号車を展示します。
T3編成の展示終了およびT4編成の展示開始時には、イベントの開催も予定しているといいます。詳細は後日発表される見込みです。
ドクターイエロー(T4編成)について
ドクターイエローは約10日に1度、営業線を走行しながら電気設備や軌道設備などの状態をチェックしています。T4編成の運用は2001年9月に始まり、2005年からはJR西日本のT5編成と交互に走行しながら、東海道・山陽新幹線の検測を行っています。
運転時刻は公開されておらず、なかなか出会えないことから「見ると幸せになる」とも。鉄道ファン以外からも人気が高く、引退発表時は大変な話題になりました。現行のT4編成・T5編成引退後は、通常の旅客営業に使う新幹線車両で検測を行う予定です。