はちはく 氏照の日常に触れる 八王子城跡の出土遺物展
戦国時代に八王子城を築城し城主を務めた北条氏照の生活文化に焦点を当てた企画展「八王子城跡御主殿出土遺物展-北条氏照のおもてなし-」が、子安町の桑都日本遺産センター八王子博物館(はちはく)で6月29日(日)まで開催されている。午前10時から午後7時まで。入館無料。
八王子城は小田原北条氏の一族である氏照により16世紀後半に築かれたが、1590年に豊臣秀吉旗下の軍勢によって落城した。企画展では八王子城跡で2023年から24年に実施された発掘調査で発見された遺物を中心に、これまでに出土した品々を通して氏照が城の御主殿でどのような文化に触れ、生活していたのかを紹介している。
展示品には中国の明から運ばれてきた磁器と国内で作られた陶器の皿や椀、遠くイタリアのベネチアから持ち込まれた繊細なレースガラス器などが並び、戦国武将というイメージとは異なる氏照の美意識や教養を物語る。また火縄銃に使われた鉄製の弾丸や、それを鋳造するための型なども展示されている。
6月1日(日)の午前10時30分からと午後2時30分からの計2回、学芸員による展示解説も実施予定。遺物を通して、戦国武将の知られざる一面に触れてみては。
問合せは同館【電話】042・622・8939。