後輩を注意するとき反感を買わない言葉は?【眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話】
【ACTION 注意する】反感を買わずに後輩を注意するときにうってつけなフレーズ「私はこう思う」
指導に使えるふたつの話法
会社において、後輩の指導というのは難しいものです。上司のように命令する立場にもなく、かといってよくないことは正さなければならない。特に、相手が生意気な後輩であればなおさらです。 そんなときに役立つのは、「I話法」と「We話法」というふたつの話法です。
「I話法」は、「私はこう思うから、こうしてほしい」というように、自分の気持ちを伝える話し方。「あなたは◯◯だからダメ」というような「You話法」に比べて、押しつけがましくなく、謙虚な姿勢になるので、相手も受け入れやすくなります。また、叱るというよりは、まっすぐな「依頼」になるため、相手としても、「話を聞いてみようか」という気持ちになるでしょう。もし、「私はそうは思わない」と返された場合は、「ではどうしようか」と、そこから議論を始めればいいのです。なお、「I話法」を使う際には、自己主張ばかりで相手にわがままととらえられないように注意しましょう。
一方「We話法」は、「ミスがなくなるように、一緒に気をつけていきましょう」といった、「自分たち」を主語にした話法です。このような言い方をすることで、「自分はあなたの敵ではない」というメッセージが明確になります。加えて相手との一体感が生まれ、仲間意識も強まります。
なお、「We話法」を使うときには、「取引先を驚かせるような提案をしよう」というように、共通の目的やハードルを設定することで、より強い絆を感じさせることもできます。
「I 話法」と「We話法」を使う
「I 話法」と「We話法」で後輩を注意する
「私はあなたの、◯◯なところが気になるので、直してもらいたい」( I 話法)
「ミスはしかたがないが、同じことを繰り返さないように、一緒に気をつけよう」(We 話法)
→ 一方的な注意ではなく、「私は」「私たちは(一緒に)」と言うことで、一体感を持たせ、押しつけがましさがなくなる
「I 話法」と「We話法」の特徴
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話』著:五百田達成