水を1滴も使わない“炎のぶりしゃぶ”【割烹 扇】富山の寒ぶりを堪能する意外な食べ方とは?
富山市中心部の繁華街として知られる桜木町。
居酒屋や寿司店、スナックやバーなど、飲食店が多く並ぶ中、四季折々の富山湾の海の幸や炭火焼きなどの料理を楽しめる人気の店があります。
「割烹 扇」。
創業52年、格式高い接待やおもてなしにも使われることも多い本格割烹です。
実はこの「扇」、富山でぶりを初めてしゃぶしゃぶの食べ方で提供した“ぶりしゃぶ発祥”の店とも言われています。しかもそのぶりしゃぶ、水を1滴も使わないちょっと変わったぶりしゃぶなのです。
ぶりしゃぶ発祥と言われる「割烹 扇」
「扇」が、その味に絶対の自信を持って提供する「ぶりしゃぶ」。
富山が誇る冬の味覚・寒ブリを最大限においしく堪能しようと、出汁や薬味にもこだわりを持って作られています。
出汁は地酒をまるっと一升!
ぶりしゃぶの出汁に使うのは、昆布と日本酒。
なんと、水は1滴たりとも使いません!
使うのは、富山の地酒「風の盆」。その名からわかる通り、おわら風の盆で知られる富山市八尾地域の辛口淡麗なお酒です。
すると…
女将さんが昆布を敷いた鍋に豪快に注いでいき、そのまま一升瓶すべて使い切ってしまいました!
これを火にかけて、アルコール分を飛ばしていきます。
日本酒の華やかな香りが部屋いっぱいに広がります。さらに、電気を消して、日本酒の表面に火をつけます。
青い炎があらわれました!
おたまで出汁をすくうと、火柱のように炎が高く舞い上がります。
これにはお客さんも必ずワッと歓声をあげて盛り上がるのだそう。
アルコール分がすべて飛んで、鍋の表面の炎が消えたら出汁の完成。
いよいよ、ブリの切り身をしゃぶしゃぶで味わいます。
うま味たっぷりのブリをまろやかな出汁とたっぷりの薬味で
薄くさばかれたブリは、さっと出汁にくぐらせるだけ。
ゆらゆらと、5回ほどで十分です。
表面に軽く火が通ったら引き上げ、自家製のポン酢と大根おろし、ねぎをたっぷりくるんで味わいます。ほどよく脂が落ち、その分まろやかな出汁の風味が効いたブリはまさに至福の味です。
「扇」では、ぶりしゃぶは3月までの提供予定。
単品でも注文できますが、寒ブリが旬を迎える今の時期は予約が殺到するため、懐石コースで予約を受け付けています。
ほかにも富山の海の幸を堪能! オススメの海鮮料理
ぶりしゃぶのほかにも、「扇」では季節ごとに富山の海の幸を最大限においしく味わえる食べ方で堪能できます。
刺身はもちろん、かぶらずしやますずしなど、富山ならではの郷土名物を味わえるのも特徴です。
お造り盛り合わせ
まずは、旬の魚介が色とりどりの「お造り盛り合わせ」。
冬の今ごろは、脂がのったブリに、アジ、アオリイカ、カジキマグロの昆布締め、甘海老、ヒラメ、さらに大トロが入った豪華な1皿です。
ブリは2種類の部位が盛り付けられています。
大トロの部分は特にとろけるような食感。醤油につけた瞬間、脂がぱっと流れるほどたっぷりとのっていて、身の締まりもよく、冬にこそ富山で味わってほしい味覚です。
かぶらずし
こちらは、富山や石川県の郷土料理のかぶらずし。
作る店や家庭によって使う魚や味に違いがありますが、「扇」では分厚いブリを挟んでいます。歯切れのよいカブと存在感のあるブリを麹が上品にまとめて、素材をより一層おいしくしています。
真鱈の白子
こちらも冬の味覚、新鮮でぷりぷりの白子です。
濃厚でクリーミーな白子に、自家製ポン酢のジュレは相性抜群。タラが旬を迎える1月は特においしく味わえます。
ますずし
富山の定番、ますずし。
「扇」ではお土産として人気の商品です。
ご覧のとおり、身の厚いサクラマスを使用していて、贅沢な味わい。食事のシメとしてもオススメです。
県外からお客さんを迎えたときのおもてなしとして喜ばれそうな、富山らしい料理が目白押しの「割烹 扇」。“おいしい富山”を堪能できそうです。
出典:KNBテレビ「いっちゃんKNB」
2025年1月20日放送
記事編集:nan-nan編集部
【割烹 扇】
住所 富山県富山市桜木町7-4
営業時間 17:30~22:00